なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

8月度その18:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ フランス・シャンボン ラ フォレを観測点に加える!⬅ グラフ修正あり!

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ フランス・シャンボン ラ フォレを観測点に加える!⬅ グラフ修正あり!

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差分)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます(柿岡とキャンベラ)、これは特に東方向Y成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、本日は、観測点としてフランス・シャンボン ラ フォレを追加してみます

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が鉛直方向成分となります、各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

尚、今まで言葉の定義を曖昧なまま使っておりましたが、偏角(偏差とも言う)は上図のDで、Dを用いてY成分を決定します、偏角は符号を持ち、プラスが東回り、マイナスが西回りです

 

今まで、地磁気測定点は柿岡(茨城)とキャンベラ(豪州)を選んでおりましたが、南磁極(海の底)キャンベラ柿岡北磁極(カナダ北極圏の島)順でGoolge Earthにて位置を示すと:

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私は、普通、マップデータは北から示すのですが、ここは地磁気・磁力線の方向に従ってマップを出しました、約束事ですが地磁気はN極から出てS極に至るとされており、南磁極にN極、北磁極に有るのがS極である、事に注意です

尚、地磁気の永年変化として「非双極子部分の西方移動」なるものがあり、北磁極は西方へ約40km/年、南磁極も西方へ約10km/年で移動している、これが西方移動です(移動の詳細方向と移動距離は常に変化しています)

 

 ここで米国海洋気象庁NOAAさんから偏角Dに着眼した世界等偏角マップをアップすると [World Magnetic Model | NCEI] より

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右下の赤領域と青領域の境にある1で示される小さな白ポチが南磁極、右上にある6で示される白ポチが北磁極、世界等偏角モデル2020マップ、赤が正で東方向回転、青が負で西方向回転、緑のラインは偏角ゼロ・ライン(東偏角と西偏角が釣り合っているラインで、この線上で方位磁石は真北を示すハズ) これは確かに船舶には重要なマップです、NOAAさんが肝いりで作成するのが分かります、バージョンは2020.0となっていますので、変動が多い時にはバージョンアップするのでしょう!

柿岡は青ライン領域で、2020年の偏角約マイナス8°

キャンベラは赤ライン領域で、2020年の偏角約プラス12°

フランス・シャンボン ラ フォレは赤ライン領域ですが、緑ラインにかなり近く、2020年の偏角約プラス2°、北緯48°・東経2°に位置しています

グラフ修正:2020/08/23 15:47 スクショで小グラフを作り、文字を加えました

緑で示される偏角ゼロ・ラインですが、南磁極1から出発して右上の2で外に出て、左上の3から再び現れて、下に移動し4から下に消えて、上の5から現れて、6の北磁極に至る1本のラインではないか?と思われるのです

 

ここで、上記の世界等偏角線マップを見ていて生ずる疑問は多々ありまして、前回は「南磁極から北磁極へ向かう地磁気磁力線は地球に沿っての直線なのだろうか?それとも等偏角線に見られるようなうねった形状なのだろうか?」を提示しましたが(この回答も未だ得られていませんが)、今回のは:

緑のラインが世界を2分している、即ち赤で示される東方向回転領域と青い西方向回転領域である、しかし緑のラインは南磁極から出発して北磁極に至る1本線のように見える、果たして1本の線で世界を2分出来るのだろうか?メルカトル図法だとそうなるのだろうか?

これは「世界で浮いた(独立した)赤領域や青領域は存在しない」という事を言っています、世界は2領域の赤か青の領域にのみ緑境界ラインで分離されている、という事です、この分離がメルカトル図法(上記等偏角線マップはメルカトル表現)上で1本線で出来るのだろうか?という疑問です

地磁気、、、奥が深いです!

 

 それではフランス・シャンボン ラ フォレの地磁気変動グラフX/Y/Z成分の1日の時間当り平均値、2020/07/31を最終日とする4年間(365日x4)です

北方向X成分です

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うむ〜、振動していますね、垂れること藤の花の如し、です


東方向Y成分です

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磁場の符号は正なので東向きベクトルとなっています(赤領域なので、こうなります)シッカリと減衰しています

 

鉛直方向Z成分です

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Z成分の磁場強度は最も強いです、Z成分もシッカリと減衰しています

 

ここで、参考までにシャンボン ラ フォレと北磁極の位置関係をGoogle Earthで示します:

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北磁極はカムチャッカ半島の方へ移動していますから(この図で下方向、地図上は北西方向)、シャンボンにしてみれば目の前を横切る形での磁極移動となります

 

 一日の時間当り平均値で見る限りは、X成分に振動周期性が見られます

X成分、Y成分、共に強い磁場強度を示していますが、Y成分は弱いです、これは緑のライン(偏角ゼロ・ライン)に近いからと思われます

北磁極または南磁極は西または北西方向に移動していますので、柿岡もキャンベラも磁極が近づいて来る方向ですが、シャンボンは横切る形の移動となっています

これらがどう影響するのか?ですが、ともかく、明日は一日の最大値と最小値の差分を取ってグラフ化致します

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

 

 

以上です

 

8月度その17:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 柿岡とキャンベラの変動グラフをまとめると、、、! 追記あり

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 柿岡とキャンベラの変動グラフをまとめると、、、! 追記あり

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差分)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます(柿岡とキャンベラ)、これは特にY成分(これを偏差と言う)について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、本日は柿岡とキャンベラの変動グラフを比較してみます

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が鉛直方向成分となります、各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

現在、地磁気測定点は柿岡(茨城)とキャンベラ(豪州)を選んでおり、南磁極(海の底)キャンベラ柿岡北磁極(カナダ北極圏の島)順でGoolge Earthにて位置を示すと:

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f:id:yoshihide-sugiura:20200819194424p:plain

私は、普通、マップデータは北から示すのですが、ここは地磁気・磁力線の方向に従ってマップを出しました、約束事ですが地磁気はN極から出てS極に至るとされており、南磁極にN極、北磁極に有るのがS極である、事に注意です

ここで各地の経度のみを4捨5入して示すと:

南磁極:東経138°、キャンベラ:東経149°、柿岡:東経140°、北磁極:西経114°、であり、南磁極の東経138°と北磁極の西経114°を結ぶ地磁気磁力線は、左にキャンベラを見て(従ってキャンベラでのY成分は東向きの正)右に柿岡を見る(従って柿岡でのY成分は西向きで負)事となり、極めて狭いレンジを射抜く地磁気磁力線ラインとなっています、このようなラインを選んだのは単なる偶然です

尚、地磁気の永年変化として「非双極子部分の西方移動」なるものがあり、北磁極は西方へ約40km/年、南磁極も西方へ約10km/年で移動している、これが西方移動です(移動の詳細方向と移動距離は常に変化している)

 

 ここで米国海洋気象庁NOAAさんから地磁気Y方向(偏差)に着眼した等磁場マップをアップすると [World Magnetic Model | NCEI] より

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右上の赤領域と青領域の境にある小さな白ポチが北磁極、右下にある同様の白ポチが南磁極、世界偏差磁場モデル2020のY成分等磁場ベクトル線、赤が正で東方向ベクトル、青が負で西方向ベクトル、緑のラインはゼロ・ライン(東偏差と西偏差が釣り合っている状態のライン と言う事は、緑ライン上で方位磁石は自転軸の真北を示す?

日本列島はスッポリ青ライン領域に含まれている

オーストラリアは大半が赤ライン領域に含まれる、インドネシアからブルネイにかけて緑の線(Y成分ゼロ)が曲がりくねっているのが分かる

面白いですね、偏差等磁場線とはこうなるのですか!で、湧き上がる疑問は、

でも磁力線は南磁極から北磁極へ曲がりくねる事無く地球に対し直線的に結ばれているのでしょうか? それとも磁力線そのものが曲がりくねっているのでしょうか?

なのです、分からなくなりました、、、現在、地磁気磁力線も南磁極を出発し曲がりくねって北磁極へ到達するのではないか?と思えますが、この項は調べます!
 

 

* 柿岡(北緯36度14分)のY方向差分変動グラフです

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1日の変動幅が最大となるのは7月から8月にかけて、最小となるのは12月頃です

柿岡のY成分は負符号であり、変動幅最大はボトムの所となります

 

キャンベラ(南緯35度18分)のY方向差分変動グラフです

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1日の変動幅が最大となるのは12月頃で、最小となるのは8月頃です

 

 簡単にまとめると、北半球と南半球ともに緯度35°付近で観測する限り、

その緯度半球における夏に変動幅最大となり冬に最小で、その差は70nT〜80nT程度である

となります、で、これが何故か?なのですが、、、

 

 地磁気の日変化について、[地磁気観測所|基礎知識|地磁気] は:

地磁気の変化を見ていると、1日周期の変化が認められますが、これは地球磁気圏と大気圏の間の電離層への太陽放射の影響を示すものです。地球の自転に応じて1日周期の変化として観測され、これを地磁気の日変化とよんでいます。

としていますが、ここで地磁気Y方向成分の年変化を考えた時、私は太陽の電離層に対する影響(夏場は日照時間が増える効果)が直接現れているのではなく、「非双極子部分の西方移動」によるもので、

北半球が夏の時は、北磁極の西方移動が活発になり1日の変化で見た時に変動幅(移動距離)が大きくなり、柿沼は北磁極が近づいて来る方向なので西方変動幅が増える、南半球が夏の時には南磁極の西方移動が活発となり、キャンベラは南磁極が近づいて来るの方向なので1日の変動量が増える

 これが正しいかどうか?を検証するには、柿岡に対してアメリ東海岸の青色領域(北磁極の西方移動が離れて行く領域)、キャンベラに対して南米チリ最南端の赤色領域(ここは南磁極の西方移動を横で見ている領域)を調べてみれば良いのでは?と思われます

まずは、米国東海岸の北緯35°近辺における地磁気観測所を探してY成分4年間の変動を取ってみよう、と考えています

いや〜、ブログ表題を「なせ地球磁極は逆転するのか?」などとしておきながら、私は地磁気に関して全く分かっていなかった事がよく分かりました、勉強になります、少年老い易く学成り難し、です

尚、Y成分の年変動原因を「磁極の西方移動が夏場に活発になるから」としましたが、その原因が夏場には日照時間が増えて電離層電流が増加する等の太陽影響大となるから移動速度が早まる、という可能性はあります

という訳で、米国USGSのサイトで地磁気データを探しましたが、データが完備していません、一部のデータのみ(一番上の図で言うHのみ、Dが無いとY成分は算出できない)、ので米国はアキラメました、NOAAさんは地磁気に積極的ですが、USGSさんは積極的であるようには見えませんでした

チョット方向は違うのですが欧州で探してみます、ドイツは地磁気に関しては伝説的にまで凄いようでして、何しろあのカール・フレデリックガウスが:

ガウスは、地磁気のデータから、地球の磁場の成因の99%は地球内部にあることを証明し、80%は双極子(棒磁石)で説明できることを明らかにした。

そうでして、どうやって証明したのでしょうね? 興味あります

 

追記:2020/08/22 14:52

ドイツ、駄目でした、地磁気データ・ダウンロード・サイトが分かりません、フランスはすぐに分かりました、ここのデータをダウンロードする予定です

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シャンボン ラ フォレという街で北緯48°、フランスど真ん中すこし北、です

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

 

 

以上です

 

8月度その16:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ キャンベラの地磁気変動を測定する・その2!

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ キャンベラの地磁気変動を測定する・その2!

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差分)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます(柿岡とキャンベラ)、これは特に西方成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、本日はキャンベラにおける最大値と最小値を示す日付を追います

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が鉛直方向成分となります、各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

現在、地磁気測定点は柿岡(茨城)とキャンベラ(豪州)を選んでおり、南磁極(海の底)キャンベラ柿岡北磁極(カナダ北極圏の島)順でGoolge Earthにて位置を示すと:

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f:id:yoshihide-sugiura:20200819194424p:plain

私は、普通、マップデータは北から示すのですが、ここは地磁気・磁力線の方向に従ってマップを出しました、約束事ですが地磁気はN極から出てS極に至るとされており、南磁極にN極、北磁極に有るのがS極である、事に注意です

ここで各地の経度のみを4捨5入して示すと:

南磁極:東経138°、キャンベラ:東経149°、柿岡:東経140°、北磁極:西経114°、であり、南磁極の東経138°と北磁極の西経114°を結ぶ地磁気磁力線は、左にキャンベラを見て(従ってキャンベラでのY成分は東向きの正)右に柿岡を見る(従って柿岡でのY成分は西向きで負)事となり、極めて狭いレンジを射抜く地磁気磁力線ラインとなっています、このようなラインを選んだのは単なる偶然です

尚、地磁気の永年変化として「非双極子部分の西方移動」なるものがあり、北磁極は西方へ約40km/年、南磁極も西方へ約10km/年で移動している、これが西方移動です(移動の詳細方向と移動距離は常に変化している)

 

* 以下、昨日提示したキャンベラのY方向成分の最大値と最小値の差分について4年(365日x4)を取ったグラフの拡大で、年周期性が見て取れます、符号はプラスですのでキャンベラでの地磁気は東方向ベクトルです

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最大値について、バラツキがあるのでプログラムを作成し、ある程度のデータを取り、両極端を無視し、残りをエイヤァ〜っと平均を取ると:
2016年:11月29日
2017年:11月15日
2018年:01月25日
2019年:01月12日
2020年:01月25日

最小値についても同様にして:

2016年:08月17日
2017年:08月20日
2018年:09月02日
2019年:08月08日
2020年:06月25日 これは無視でしょう

となりました

 

 一応、目安は付けておかねばならず、

最高値は12月±1ヶ月程度の領域にバラつく

最小値は8月20日±10日程度の領域に集中する

変動幅は約80nT

をキャンベラの結論として前に(原因調査へと)進みます

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

 

 

以上です

 

8月度その15:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ キャンベラの地磁気変動を測定する!

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ キャンベラの地磁気変動を測定する!

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差分)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます(柿岡)、これは特に西方成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、本日は柿岡と同様にキャンベラにおける最大値と最小値の幅(差分)グラフを取ります

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が鉛直方向成分となります、各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

現在、地磁気測定点は柿岡(茨城)とキャンベラ(豪州)を選んでおり、南磁極(海の底)キャンベラ柿岡北磁極(カナダ北極圏の島)順でGoolge Earthにて位置を示すと:

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私は、普通、マップデータは北から示すのですが、ここは地磁気・磁力線の方向に従ってマップを出しました、約束事ですが地磁気はN極から出てS極に至るとされており、南磁極にN極、北磁極に有るのがS極である、事に注意です

ここで各地の経度のみを4捨5入して示すと:

南磁極:東経138°、キャンベラ:東経149°、柿岡:東経140°、北磁極:西経114°、であり、南磁極の東経138°と北磁極の西経114°を結ぶ地磁気磁力線は、左にキャンベラを見て(従ってキャンベラでのY成分は東向きの正)右に柿岡を見る(従って柿岡でのY成分は西向きで負)事となり、極めて狭いレンジを射抜く地磁気磁力線ラインとなっています、このようなラインを選んだのは単なる偶然です

尚、地磁気の永年変化として「非双極子部分の西方移動」なるものがあり、北磁極は西方へ約40km/年、南磁極も西方へ約10km/年で移動している、これが西方移動です(移動の詳細方向と移動距離は常に変化している)

 

* それでは、キャンベラにおける日単位地磁気最大値マイナス最小値の変動幅(差分)2020/07/31を最終日とする4年間(365日x4)の北方向X成分変動グラフです

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次に鉛直方向Z成分のグラフです

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最後に方向_Y成分の変動グラフです

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年周期での変動が見て取れますので、ここで拡大表示しますと:

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となり。綺麗な年周期性が現れました、変動幅は約80nT程度です

変動幅の最小値は9月20日頃の秋分の日辺り、最大値は少しバラついていますが3月20日春分の日辺りかな?と思われます、正確にはプログラムを作って測定します

 

 結論として、地磁気のY方向最大最小差分成分には、柿岡のみならずキャンベラにも年周期性が現れる事が分かりました

今後は、柿岡・キャンベラ共にY方向の年周期性の原因を探って参ります

尚、現時点で地磁気の変動性については、日変化(太陽原因による昼と夜の繰り返し変動)と「非双極子部分の西方移動」に見られるような永年変化がネット上で解説されていますが、東方向_Y成分の年周期性変動については報告が見当たりません

年周期の変動幅は柿岡で約70nT、キャンベラで約80nTと、日変化幅が約80nTである事を考えると、日変化と同程度の変化を半年かけて行っているという事で、差分を取らないと検出出来ません

従って、これは世界で始めての検出である可能性があります(World First Detection というヤツですね)

 

 尚、先日提示した1月1日データは人工的に加工されたデータでは?ついてですが、原因が分かりました(分かった気がしました)

これはマーカです、データ集合を時間軸で見た時、ダラダラとデータが続くので1月1日が分かるようにデータを強制的に加工修正し、マーカとしているのです

日本ではまず考えられないデータ修正であり、面白い、と思いました

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

 

 

以上です

 

8月度その14:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ ここで北磁極・柿岡・キャンベラ・南磁極の位置関係を確認しておこう!

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ ここで北磁極・柿岡・キャンベラ・南磁極の位置関係を確認しておこう!

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます(柿岡)、これは特に西方成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が地球中心方向成分となります

各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

 昨日は、地磁気観測所のあるオーストラリア・キャンベラのデータ [Geomagnetism] 2020/07/31を最終とする4年分(365日x4)をダウンロードしグラフを取り、提示致しました

南磁極の位置緯度経度は Wiki[南磁極 - Wikipedia] より:

地磁気の変動によって南磁極の位置は変動している。2005年には南極大陸のインド洋側・ウィルクスランド沖合の海上にあたる南緯64度32分、西経137度52分の位置にあり、毎年約10kmずつ北または北西に移動している。

とあって、昨日はこれを参照して南磁極の位置(地図)をアップしたのですが、その後、調べていると、Wiki [南極点 - Wikipedia] より:

南極点はあくまで地理学的な地点であり、方位磁石のS極が指し示す地磁気の極である南磁極(南緯64.6度、東経138.6度、1997年1月)や、地球磁場を完全な双極子磁場と想定した際にS極に当たる南磁軸極(南緯78.6度、東経110.0度)とは一致しない

何と、西経ではなく東経なのである! 他のWikiを調べたが、やはり東経が正しいようで、ここで昨日のキャンベラと南磁極の地図を修正したい:

修正されたキャンベラと南磁極の位置関係です

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ここで、北磁極側についても同様にGoogle Earthで確認すべきだが、Wiki [南極点 - Wikipedia] よりもう少し

以下、南極大陸である、Google Earthと方向を合わせてあるが、描画方式が違うので完全には合わない

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1. 南極点
2. 南磁極
3. 南磁軸極
4. 南到達不能

この南到達不能極って何だ?という訳で Wiki [到達不能極 - Wikipedia] を調べると:

到達不能極とは、陸上で最も海から遠い点、または海上で最も陸から遠い点である。

だそうで、但し、実際には到達出来るので名称を変えた方が良い、という議論がなされているようです、でしょうねぇ〜、ちなみに日本の到達不能極は:

長野県の佐久市には日本列島で最も海から遠い地点、いわば日本の到達不能極がある。海からおよそ115km離れている

 だそうで、海からたった115kmで到達不能極とは、、、正に箱庭列島です

 

 さて、北磁極側でも北磁極と柿岡の位置関係をGoogle Earthで確認しておこう:

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柿岡は茨城であり、北磁極はカナダ北部の北極圏の島々内に2005年現在はある

 ここで、原子力潜水艦に搭乗し、南極近くの南磁極上の海底に深く静かに潜航し、そこから観光飛行型の巡航ミサイルに乗り換えて、ド〜ン・シュバァ〜っと海中から発射出発し、地磁気線に沿って北極近くの北磁極のあるカナダ北極圏の小さな島エルズミーア島を目指そう

貴方はスグに左手にキャンベラの街を見るだろう、そしてキャンベラ地磁気観測所地磁気Y方向ベクトルが東方向で正の値を示しているの観測し、「ふむ、合っている、けどギリギリだな!」とつぶやく

やがて赤道を越え、日本列島を目指し、関東上空では右手に柿岡の街を確認し、柿岡地磁気観測所地磁気Y方向ベクトルが西方向で負の値を示している事を確認し、「ふむ、ここも合っている、でもまさにギリギリだな!」と再びつぶやく

やがで観光飛行型の巡航ミサイル北極海を越えて目的地カナダ北極圏内のエルズミーア島上空で姿勢反転制御&逆噴射をして島の北磁極上にドッドッド〜ンと着地するのである

そして地上に降り立ち温かい珈琲をすすりながら、「だが、なんてギリギリで間隙を射抜くような磁力線・飛行ルートだったのだろう」とつぶやく、このルートが偶然に選ばれたとは、、、驚愕の一言である、と思うのであった

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

キャンベラでの地磁気最大値と最小値の差分データグラフは、明日アップの予定です

 

以上です

 

8月度その13:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 南磁極側オーストラリア・キャンベラの地磁気を調べてみよう!

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 南磁極側オーストラリア・キャンベラの地磁気を調べてみよう

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます、これは特に西方成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、まずは茨城・柿岡の地磁気データについて調べています

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が地球中心方向成分となります

各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

* 柿岡での4年間の地磁気変化を調べて、Wiki [地磁気 - Wikipedia] より、

永年変化:

逆転よりももう少し変動の振幅が小さい、数年から数千年程度の時間スケールの磁場変動のことを永年変化と呼ぶ。

地磁気は年々弱くなっており、ここ 100 年では約 6% 弱くなった。これはあと 1,000 年足らずで地磁気が消滅してしまうほどの減少率であるが、この程度の磁場変動は過去においてもそれほど珍しいものではない

非双極子部分の西方移動

とあって、この「非双極子部分の西方移動」が気になりました

そこで、普段あまり気にした事のない南磁極側を調べておこう、という事で地磁気観測所のあるオーストラリア・キャンベラのデータ [Geomagnetism] 2020/07/31を最終とする4年分(365日x4)をダウンロードしグラフを取りました

 

 まず、キャンベラと南磁極の位置関係です:

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キャンベラは南緯35度18分東経149度07分、という事で東経に属していますが、南磁極は南緯64度32分西経137度52分、という事で西経に属し、かつ、海底でした(2005年調査の位置)、いずれにせよ南磁極はキャンベラの東方に位置している事は間違いありません

Wiki [南磁極 - Wikipedia] より:

南磁極は、南緯64度32分、西経137度52分の位置にあり、毎年約10kmずつ北または北西に移動している。

という事で、Wiki [北磁極 - Wikipedia] によれば:

地球の磁場は正確に南北対称ではないため、北磁極と南磁極は対蹠地(たいしょち:地球あるいは他の天体上で、ある場所とは180°逆に位置する場所である)ではない(磁極同士を直線でつないでも、その直線は地球の中心を通らない)。

なるほど、そうでしたか!

カナダ地質調査部によると、北磁極は継続的に北西へ動いている。

北磁極は20世紀中に 1100 km移動した。その動きは加速しており、1970年には年間 9 kmだったのに対し、2001年から2003年までの平均速度は年間 41 kmであった。

南磁極も北磁極も北西方向に移動してる、現在は、という理解で良さそうです、しかし永久に西方向成分を持って移動する事は有り得ないと思われるので、何時か、何処かで反転するのでしょう

 

 そこでキャンベラです、まず1時間毎の平均値を出して、24時間分の24データで平均を取る「1日当たり時間平均」を取ってみます この辺りは柿沼と揃えてあります

北方向_磁場成分_Xです

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東方向_磁場成分_Yです

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地球中心方向_磁場成分_Zです

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この1年に1回のボトム点は何?で、Zについて調べましたら、

Date : [:"20190101", :"20200101", :"20180101", :"20170101"]
Value: [50737.4493, 50739.2223, 50741.4906, 50745.6872]

何とすべて1月1日で、人工的な影響を受けたデータとしか思えない、こんなグラフを載せるのは止めようか、と思ったのですが、それでも南磁極側のトレンドは知りたいので、グラフ下の部分はカットして表示する事と致しました

 

結果、以下の通り:

北方向_磁場成分_Xです

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南磁極は北または北西に向かって移動しているとの事ですので、キャンベラに近づいて来ており、磁場強度は微増傾向にある、と言えるのでしょう

 

東方向_磁場成分_Yです

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Y成分(東方向磁場強度)は減少傾向にあります、南磁極が北または北西に移動(年間10km)していても、それを超えるスピードで北磁極が西に逃げていれば(年間41km)上図のようにY成分は減少するでしょう

 

地球中心方向_磁場成分_Zです

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Z成分はほとんど変化ありません

 

 1月1日データには驚きましたが、まぁ、納得出来る結果だと思います、やはり地球の反対側データをグラフ化する事に意味はあります

今回は1日24時間の平均を取りましたが、次回は1日内の最大値と最小値の差分を取ってグラフ化してみます

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

  

以上です

 

8月度その12:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 私は何か新しい発見をしたのだろうか?

地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 私は何か新しい発見をしたのだろうか?

 

 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます、これは特に西方成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、まずは茨城・柿岡の地磁気データについて調べています

 

 地磁気データの基本は、気象庁地磁気観測所さんのサイトより:

[地磁気観測所|基礎知識|用語の説明]

地磁気の各要素

で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が地球中心方向成分となります

各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます

 

 

以下、昨日の記事を再度アップ致します

 

 気象庁地震観測所・柿岡における2020/07/31を最終日とした4年間(365x4日)を各日バックトラックして最大値と最小値の幅をグラフ化したものです

 

北方向_X成分です

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これは、、、海底のメタンハイドレートから湧き出るメタンガス気泡の如し、です、とても周期性を論ずるレベルではありません!

 

次に、地球中心方向_Z成分を先に示します

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これまたX方向成分と同じで、メタンハイドレートから湧き出るメタンガスの如し、ですが、ボトムの年周期性が少し見て取れます

 

最後に、東方向_Y成分です

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年単位の周期性が現れています

値がマイナスですので、西方向成分の最大変動幅、となります、マイナスですので気を付けなければいけないのは、上図でピークとなる-10辺りが変動幅最小で、上図でボトムとなる-80辺りが変動幅最大となります

変動幅マイナスですので、西方向への地磁気変動量が最小であったり最大になったりしています、変動幅は1年で約70nT程度です

 

ここで、変動幅最小である辺りの-10より大きなポイントの日付を取りますと、二番目のマイナス値が東方方向成分です:

20161213: [12.011,   -7.6537, 15.0]
20171228: [18.1881, -7.448,   8.0]
20171229: [23.0294, -9.6643, 10.0]
20181203: [21.0458, -9.9208, 12.0]
20181221: [15.4476, -9.1242, 12.0]
20191211: [20.8106, -9.8729, 10.0]

各年の平均をザッと取ると、2016年12/13、2017年12/29、2018年12/12、2019年12/11

全平均を取ると12/16 となります

 

変動幅最大である辺りの-79より小さな値を取る日付を見ますと: 

20160812: [33.9994, -83.5024, 26.0]
20161013: [113.047, -86.869, 44.0]
20170327: [92.1698, -81.1116, 46.0]
20170527: [75.9344, -92.9642, 37.0]
20170528: [104.952, -81.1353, 68.0]
20170710: [44.4668, -80.4347, 42.0]
20170824: [31.9196, -84.7315, 33.0]
20170908: [132.706, -83.4478, 97.0]
20180420: [126.155, -82.0427, 49.0]
20180716: [36.3837, -82.9079, 43.0]
20180826: [142.855, -97.7992, 67.0]
20190708: [56.7568, -101.3932, 36.0]
20190709: [28.0319, -79.2659, 30.0]
20200713: [37.5429, -79.5395, 21.0]

最大の方はバラツキがあるのだけれども、強引に平均を取るか中央値を取れば、2016年9/13、2017年5/28、2018年7/16、2019年7/9、2020年7/13

両端の極端値を外し、中央値を取れば7/13となります

 

12/16は冬至と捉えてOKでしょう、7/13は夏至と捉えるには少し無理がありますが、7/13は夏至を越えた辺りの認識でOKでしょう

で、何故、冬至の時に変動幅最小になり、夏至を越えた辺りで変動幅最大となるのか、柿岡で?が疑問として抽出された事となります

 

ここで、Wiki [地磁気 - Wikipedia] より変動を調べますと、

変動:

地磁気は、常に一定ではなく、絶え間なく変化している。

  • 地球外部の要因による変化
    • 太陽フレア
      • 磁気嵐や、激しいオーロラが発生したときには、数秒から数日のスケールで激しく変化する。このような現象は、太陽風と関係がある。
    • 太陽放射
      • 磁気嵐やオーロラがない場合でも、一日周期で数十 nT 程度の変化が見られる。このような一日周期の変化を日変化と呼ぶ。日変化は太陽放射と関係がある。
  • 地球で発生している磁場そのものの変化
    • マグマの活動による地磁気の変化
      • 磁鉄鉱床の消磁
        • 鉄を含め、多くの強磁性鉱物は、キューリ点を超えると、磁化を失う。
    • 永年変化
      • 逆転よりももう少し変動の振幅が小さい、数年から数千年程度の時間スケールの磁場変動のことを永年変化と呼ぶ。
      • 地磁気は年々弱くなっており、ここ 100 年では約 6% 弱くなった。これはあと 1,000 年足らずで地磁気が消滅してしまうほどの減少率であるが、この程度の磁場変動は過去においてもそれほど珍しいものではない。
      • 非双極子部分の西方移動
    • 地磁気逆転
      • 地磁気の逆転は、地磁気極のN極とS極が反転する現象である。古い火山岩などがもつ磁化を測定することで、過去の地磁気の様子を推定するという古地磁気学によって明らかにされた。地磁気は平均すると 100 万年に 1.5 回の割合で逆転を繰り返しているが、その割合はかなり不規則である。たとえば白亜紀には1千万年以上にわたり逆転のない期間があったと推定されている。
      • 地磁気は、78万年前にN極とS極は逆転しており,過去360万年で11回逆転していたことが明らかになった。

と 、太陽放射が原因で、一日周期での変化(数十nT程度)はある事が記載されていますが、一年周期の変動(それも西方方向における変動で、1年で約70nT程度)は記載が見当たりません

太陽放射が原因で一日で数十nT程度の変化を示す日周期の変化に対し、一年で約70nT程度と非常に少ない年周期変動であり、最大値と最小値の幅(差分)を取らないと識別できない程度の変動であり、しかも西方向でのみ識別できる程度の変動を示すという事で、、、

私は何か新しい発見でもしたのでしょうか?

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座います、感謝です m(_ _)m

  

以上です