なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

1月度その13 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ キャンベラCNBの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ キャンベラCNBの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

 

世界各地の北方磁場強度の観測です

グアムGUAも1/3-6日データが公開はされていたのですが、すべて99999.0の異常データが格納されていたので、スキップしました

これでクールーKOUとホノルルHONとグアムGUAの低緯度観測点3ヶ所がスキップ!

低緯度ではサンファンのみ、という結果の月となりました

で、今回はキャンベラCNB、南緯35.2°の観測点です

 

キャンベラはオーストラリアの首都、

オーストラリアの首都は?「キャンベラ」という都市の歴史と魅力に迫る - おすすめ旅行を探すならトラベルブック(TravelBook)

です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211020051426p:plain

 

図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

f:id:yoshihide-sugiura:20210827173546p:plain

 

図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.キャンベラCNBとGOES-17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

f:id:yoshihide-sugiura:20211218162206p:plain

キャンベラ磁力線は電離圏を通過しバンアレン内帯端に接します

 

 

2.続いてキャンベラCNB3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

f:id:yoshihide-sugiura:20220114064822p:plain

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

北方磁場Xは、減少です

ちなみにこのまま減少が続くと約900年でゼロになり、マイナスに転ずるのでそれは南方強度が正という事ですから、エクスカーションか磁極逆転が地表面にまで現れた、となります

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

f:id:yoshihide-sugiura:20220114064909p:plain

最も集中するピークは、最小値側ですが、最大値側と拮抗しています

 

 

3.GOES-17WとキャンベラCNBの波形3日間FFT解析比較です

G17がグリーン、キャンベラがマジェンダです、比較的平穏(と思っている)3日間の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

f:id:yoshihide-sugiura:20220114064940p:plain

Y軸高さは300nT、キャンベラでも初日真夜中に乱れを観測していますが、これはLT12時アジャストで半分異常が削除されます

図4の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112045045p:plain

ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形よりキャンベラのパワーFFTを取ると、

図6:

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であって、何と最大エネルギーはIdx2でありこれは周期72hに相当します

3日に1回の振動という事は、初日夜間のプラズマシート爆発が効いています

でもそれは無視して、あくまでのIdx4周期24hとIdx7周期12hに着目して図6の位相円グラフを取ると、

図7:

f:id:yoshihide-sugiura:20220114065028p:plain

キャンベラにおいて位相差は約81°です

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は294分)、

図8:

f:id:yoshihide-sugiura:20220114065057p:plain

となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG17は周期24h成分(グリーン)のみ、キャンベラは周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

f:id:yoshihide-sugiura:20220114065132p:plain

24h成分同士(グリーン vs オレンジ)は同相です

G17とキャンベラの24h成分の位相円グラフを取りますと、

図10:

f:id:yoshihide-sugiura:20220114065152p:plain

となります

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差は:

G17-CNB=--5.4°

となって、基本波は同相です

ですが、図7を見て頂ければ分かるようにキャンベラではIx4もIx7も最強エネルギーではなく、この状態でIx4/7の解析がどの程度意味あるのか?分かりません

 

 

まとめ:

1.周期24h基本波の位相差によってのみでは同相逆相の程度が指標化できないケースが現れています

キャンベラではIx2周期72h成分が非常に強く、これがプラズマシート爆発によるものであれば、プラズマシート爆発のない平穏な3日間のFFTを取ればIx4か7が強く出る可能性があります

結局、1月3日〜6日は平穏な72hを含んてはいなかった、という事です

2.即ち、平穏な3日間とはFFT解析でIx2周期72h成分が最も強くなるデータではない、という事です

3日にたった1回のイベントがあるから72h成分が強く出る訳で、あくまでも24h成分(もしくは12h成分)が最も強いデータが平穏な3日間である、となります

3ヶ月位は測定を続けないと分からないだろう、と思っています

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

 

1月度その12 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

 

世界各地の北方磁場強度の観測です

ホノルルHONは1/3-6日データが公開はされていたのですが、すべて99999.0の異常データが格納されていたので、スキップしました

これでクールーKOUとホノルルHONの低緯度観測点2ヶ所がスキップ!

低緯度として、あとはグアムGUAに期待したいです

で、今回は柿岡KAK、北緯36.2°の観測点です

 

柿岡のある茨城県の冬の味覚といえば「あんこう鍋」

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大洗が有名、です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211020051426p:plain

 

図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

f:id:yoshihide-sugiura:20210827173546p:plain

 

図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

f:id:yoshihide-sugiura:20211020052507p:plain

 

図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.柿岡KAKとGOES-17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113183832p:plain

柿岡磁力線は電離圏を通過しバンアレン内帯端に接します

 

 

2.続いて柿岡KAK3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113183247p:plain

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

北方磁場Xは、増加です

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113183913p:plain

最も集中するピークは、最小値側で、オタワと同じサンファンの逆です!

 

 

3.GOES-17Wと柿岡KAKの波形3日間FFT解析比較です

G17がグリーン、柿岡がマジェンダです、比較的平穏な3日間の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

f:id:yoshihide-sugiura:20220113190736p:plain

Y軸高さは、300nTに戻しました、柿岡でも初日真夜中に乱れを観測していますが、これはLT12時アジャストで削除されます

図4の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112045045p:plain

ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形より柿岡のパワーFFTを取ると、

図6:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113190831p:plain

であって、何と最大エネルギーはIdx3でありこれは周期36hに相当します、36hが最大エネルギーとなるのは柿岡が初めてです、私は全く意識しておりませんでした(ちなみに2番目に強いIdx2の周期は72hです、Idx1は存在しません)

でもそれは無視して、あくまでのIdx4周期24hとIdx7周期12hに着目して図6の位相円グラフを取ると、

図7:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113190857p:plain

柿岡において位相差は約91°です

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は330分でこの測定では最大)、

図8:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113190921p:plain

となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG17は周期24h成分(グリーン)のみ、柿岡は周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113190951p:plain

24h成分同士(グリーン vs オレンジ)は同相とは言えません

12h成分(マジェンダ)が弱いと当然24h成分(オレンジ)が支配的となります

G17の24h成分グリーンと柿岡の24h成分オレンジを比べますと、

柿岡では柿岡LT12時より早めに24h成分の強度ピークが来て、

G17ではG17LT12時より遅れて24h成分の強度ピークが来ている事が分かります

柿岡ではLT10.3時に最小値ピークですが、この辺りに原因がある可能性があります

それでG17と柿岡の24h成分の位相円グラフです

図10:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113191027p:plain

となります

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差は:

G17-KAK=-83.31°

となって、基本波は同相逆相の正に中間です

 

 

 

まとめ:

1.周期24h基本波の位相差によってのみでは同相逆相の程度が指標化できないケースが現れています、が、柿岡は何とか指標化できそうです

柿岡はIdx3周期36h成分が最も強かったのですが、これを無視してあくまでもIdx4とIdx7について指標化しました

2.同相逆相が指標化できた所で、一体何になるのだ?という根本的な疑問もチラホラ湧いて来ますが、今月はこのまま中央突破し世界まとめマップまで進めます、そこで何か見えて来るのでは?と思っております

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

 

1月度その11 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMOの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMO地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

 

 

世界各地の北方磁場強度の観測です

今回はフェアバンクス・カレッジCMO、北緯64.9°の観測点です

 

フェアバンクスはアラスカ州第2の都市でオーロラの聖地、

f:id:yoshihide-sugiura:20211216202231j:plain

です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211020051426p:plain

 

図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

f:id:yoshihide-sugiura:20210827173546p:plain

 

図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

f:id:yoshihide-sugiura:20211020052507p:plain

 

図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.カレッジCMOとGOES-17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113103028p:plain

カレッジ磁力線は電離圏を通過しバンアレン内帯を飛行します

 

 

2.続いてカレッジCMO3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113103212p:plain

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

北方磁場Xは、増加です、しかしよく散っています

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113103315p:plain

最も集中するピークは、最大値側で、オタワと反対です!

しかもLT23.1時にピークを観測するという、深夜に最大ピークを迎えるのはカレッジのみです

 

 

3.GOES-17WとカレッジCMOの波形3日間FFT解析比較です

G17がグリーン、カレッジがマジェンダです、比較的平穏な3日間の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

f:id:yoshihide-sugiura:20220113103607p:plain

Y軸高さは、800nTに広げました、カレッジの初日の夜に大きな乱れがあり、2日目・3日目と急速に減衰しています

これは磁気嵐ではなく、プラズマシート爆発とでも言うべき夜間における現象であるように思えて来ました、磁気嵐ですと昼間側に何らかの乱れが生ずるからです

図4の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112045045p:plain

ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形よりカレッジのパワーFFTを取ると、

図6:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113111132p:plain

であって、Idx7の周期12hが最大エネルギー周期となり、Idx4周期24h成分は少ないです

図6のIdx4とIdx7成分の位相円グラフを取ると、

図7:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113111224p:plain

カレッジにおいて位相差は約59°です

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は43分)、

図8:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113111631p:plain

となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG17は周期24h成分(グリーン)のみ、カレッジは周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113111733p:plain

24h成分同士(グリーン vs オレンジ)は同相とは言えません

それでG17とカレッジの24h成分の位相円グラフです

図10:

f:id:yoshihide-sugiura:20220113111933p:plain

となります!

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差は:

G17-CMO=46.08°

となって、基本波は同相逆相の中間です

 

 

 

まとめ:

1.周期24h基本波の位相差によってのみでは同相逆相の程度が数値化できないケースが現れています

カレッジは初日夜間の乱れが大きすぎて判定が難しいケースでした

2.同相逆相が数値化できた所で、一体何になるのだ?という根本的な疑問もチラホラ湧いて来ますが、今月はこのまま中央突破し世界まとめマップまで進めます、そこで何か見えて来るのでは?と思っております

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

 

1月度その10 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ビクトリアVICの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ビクトリアVICの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

 

 

世界各地の北方磁場強度の観測です

今回はビクトリアVICです

 

 

花の都ビクトリアはブリティッシュコロンビア州にありその州議事堂、

カナダ・ビクトリア

です

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211020051426p:plain

 

図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

f:id:yoshihide-sugiura:20210827173546p:plain

 

図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

f:id:yoshihide-sugiura:20211020052507p:plain

 

図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.ビクトリアVICとGOES-17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

f:id:yoshihide-sugiura:20211212193549p:plain

ビクトリアVIC磁力線は電離圏を通過しバンアレン内帯を飛行します

 

 

2.続いてビクトリアVIC3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112213333p:plain

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

北方磁場Xは、フラットです

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112213432p:plain

最も集中するピークは、最小値側で、オタワOTTと同じです

 

 

3.GOES-17WとビクトリアVICの波形3日間FFT解析比較です

G17Wがグリーン、ビクトリアVICがマジェンダです、比較的平穏な3日間の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

f:id:yoshihide-sugiura:20220112214306p:plain

Y軸高さは、300nTです、ビクトリアVICの初日に大きな乱れはありません

図4の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112045045p:plain

ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形よりビクトリアVICのパワーFFTを取ると、

図6:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112214705p:plain

であって、Idx7の周期12hが最大エネルギー周期となり、Idx4周期24h成分は少ないです(しかしミーノックMEAほど小さくはありません)

図6のIdx4とIdx7成分の位相円グラフを取ると、Idx7成分が強いのでこれを0.5にて正規化し(Idx7はこれの2倍長という事)、

図7:

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ビクトリアにおいて位相差は約-36°、ミーノック約31°の位相差ともオタワ約-170°とも異なった値となっています

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は55分)、

図8:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112215615p:plain

となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG17Wは周期24h成分(グリーン)のみ、ビクトリアVICは周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

f:id:yoshihide-sugiura:20220112230637p:plain

図8で逆相に見える原因は周期12h成分(マジェンダ)が効いています

24h成分同士(グリーン vs オレンジ)は同相とは言えません!

それでG17とビクトリアVICの24h成分の位相円グラフですが、ビクトリア24h成分は弱いのでG17を0.5にて正規化して示すと(G17はこれの2倍長という事)、

図10:

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となります!

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差は:

G17-MEA=50.21°

となって、基本波は同相逆相の中間です

 

 

 

まとめ:

1.周期24h基本波の位相差によってのみでは同相逆相の程度が数値化できないケースが現れていますが(ミーノックMEA)、ビクトリアVICの場合も逆相とするなら12h成分についてピックアップした指標にする必要があります

2.同相逆相が数値化できた所で、一体何になるのだ?という根本的な疑問もチラホラ湧いて来ますが、今月はこのまま中央突破し世界まとめマップまで進めます、そこで何か見えて来るのでは?と思っております

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

 

1月度その9 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ミーノックMEAの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ミーノックMEAの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

 

 

世界各地の北方磁場強度の観測です

クールーKOUは1/3-6の波形データが開示されておらずスキップです、まだ不安定です

今回はミーノックMEAです、結果は意外なものでした!

 

 

ミーノックのあるカナダ・アルバータ州は恐竜化石の聖地で、ここで発見された(By ceasol from Edmonton, Canada)

カスモサウルス・ベリの化石です

 

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211020051426p:plain

 

図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

f:id:yoshihide-sugiura:20210827173546p:plain

 

図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

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南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.ミーノックMEAとGOES-17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

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ミーノックMEA磁力線は電離圏を通過しバンアレン内帯を飛行します

 

 

2.続いてミーノックMEA3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

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Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

北方磁場Xは、増加です

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

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最も集中するピークは、最小値側で、オタワOTTと同じです

 

 

3.GOES-17WとミーノックMEAの波形3日間FFT解析比較です

G17Wがグリーン、ミーノックMEAがマジェンダです、比較的平穏な3日間の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

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Y軸高さは、300nTです、ミーノックMEAの初日には乱れが見えます

両者の時差は96分で、それを無視して同時に変動していますので、軽い磁気嵐があった可能性があります(どちらも真夜中ですが、磁気嵐時には地球全体が東西同時に変動しますので、昼間側で発生した軽い磁気嵐の影響を地球を周回して受けた可能性があります)

図4の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

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ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形よりミーノックMEAのパワーFFTを取ると、

図6:

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であって、Idx7の周期12hが最大エネルギー周期となり、Idx4周期24h成分は極めて少ないです

図6のIdx4とIdx7成分の位相円グラフを取ると、Idx7成分が強いのでこれを0.2にて正規化し(Idx7はこれの5倍長という事)、

図7:

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ミーノックMEAにおいて、Idx4とIdx7は約31°の位相差で、オタワOTT約-170°とは全く異なった値です

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は96分)、

図8:

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となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG17Wは周期24h成分(グリーン)のみ、ミーノックMEAは周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

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何と、図8で逆相に見える原因は周期12h成分(マジェンダ)でした!

24h成分同士(グリーン vs オレンジ)は何と同相でした!⬅ しかし、こうも綺麗に同相になるとは、驚きです!⬅ 磁気嵐の影響でしょうか?

それでG17とミーノックMEAの24h成分の位相円グラフですが、ミーノック24h成分は極めて弱いのでG17を0.2にて正規化して示すと(G17はこれの5倍長という事)、

図10:

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となります!

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差は:

G17-MEA=-3.92°

となって、これは基本波は完全に同相ですが、最も強いミーノックMEA12h成分が効いて実際には逆相に見えるケースです

これは観測点の12h成分も何らかの形で導入する必要がある事を示していますが、途中での変更はできないので、どうすれば良いかを考えながら、このまま続けます

果してビクトリアVICやフェアバンクス・カレッジCMOやホノルルHONがどう出るか?大いに興味の湧く所です

 

 

まとめ:

1.周期24h基本波の位相差によってのみでは同相逆相の程度が数値化できないケースが現れました!

2.ミーノックMEAでは12h成分を取り入れないと逆相を表現できません

しかし、急には変更できないので、ここはこのまま続けます

同相逆相が数値化できた所で、一体何になるのだ?という根本的な疑問もチラホラ湧いて来ますが、ま、今月はこのまま中央突破、進めます

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

 

1月度その8 エルニーニョ南方振動ELSOと電離圏foF2値を追うシリーズ➡過去48ヶ月の太陽黒点数とエルニーニョ&ラニーニャの相関グラフを取り、ペルー沖の海面温度マップと電離圏foF2値マップも取る!

エルニーニョ南方振動ELSOと電離圏foF2値を追うシリーズ➡過去48ヶ月の太陽黒点数とエルニーニョラニーニャの相関グラフを取り、ペルー沖の海面温度マップと電離圏foF2値マップも取る!

 

気象庁さんからエルニーニョ監視速報が発表されました(1/11)

それによると、ラニーニャ現象が続いているそうです

 

そこで、エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数との相関を調べる目的で、2021年12月の太陽黒点数データからさかのぼること過去48ヶ月間とエルニーニョラニーニャ状態の季節(3ヶ月)を合わせてグラフ化しました

加えて、ペルー沖の海面温度マップと電離圏foF2値マップを取りました

ペルー沖の海面温度マップは直接エルニーニョラニーニャに影響します

電離圏foF2値マップは赤道上における上昇気流との関係を調べる上で導入します

 

 

ペルーの特異な地質が織り成すレインボー・マウンテン(古都クスコの近く)

驚異の風景です

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

気象庁さんの発表 1/11 [気象庁 | エルニーニョ監視速報] によれば:

1.1/11現在、まとめとして:

  • ラニーニャ現象が続いているとみられる。

  • 今後、冬の終わりまではラニーニャ現象が続く可能性が高い(80%)。

  • 春の間にラニーニャ現象が終息し平常の状態になる可能性が高い(80%)。

とのことです

 

 

2.現在の発生確率リストが示されていて:

図1:5か月移動平均値が各カテゴリー(エルニーニョ現象/平常/ラニーニャ現象)

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従って、2022年1月まではラニーニャ100%となっています

5ヶ月移動平均というのは、例えば1月ですと:

11月/12月/1月/2月/3月

の平均値(この場合1-3月は予測値)をもって1月(中央値)を決定する

従って本当の意味での確定は、現時点では2021年10月となる、過ぎ去ってから確定する、というものです

 

3.本ブログでは各月毎に太陽黒点数を出し、エルニーニョであるかラニーニャであるかニュートラルであるかを季節単位でグラフ化しており、12月の黒点数と共にグラフをアップします

エルニーニョラニーニャ・過去データは [エルニーニョ・南方振動 - Wikipedia] を参照しています:

図2:約4年分の最新ELSO状態リストWikiより)

2016年夏 - 2017年春 ラニーニャ 北海道を中心とした8月の長期的な大雨・豪雨
1951年に気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋側に台風が上陸した(平成28年台風第10号)
また北日本では平年より7日 - 10日早い初雪・初冠雪を観測し、関東甲信越では2016年11月に初雪・初冠雪を観測した(関東甲信越で11月に初雪・初冠雪が観測されたのは1962年11月以来、54年ぶりとなる)
このほか、2017年1月中旬と2月中旬、3月上旬は日本国内(平成29年日本海側豪雪)のみならず、国外の多くで10数年に1度の北半球最大規模の大寒波が襲来した
2017年秋 - 2018年春 日本でこの冬(2017年12月〜2018年2月)の平均気温は約1°C程度低かった。そして冬の積雪は平年よりかなり多く(平成30年豪雪)、全国規模で寒冬となった
2018年秋 - 2020年春 エルニーニョ 2018年9月4日に近畿地方にかなり台風が接近して危険な暴風となった(平成30年台風第21号)。9月7日〜9月10日は秋雨前線が近づいて西日本では断続的に雨が降り続いた。冬はほぼ全国的に暖冬で、南西諸島は記録的暖冬、西日本や東日本でも顕著な暖冬となり、西日本の日本海側は記録的少雪となった
2019年5月〜7月は北日本を中心に記録的な長期高温・長期日照・長期少雨となった。7月中旬までは冷夏傾向だったが、2019年8月は平年並みか平年より高い夏だった。6月は南米で大量の雹が局地的に降り、欧州で長期的な異常高温になるなど異常気象が発生した
2019年12月から2020年2月にかけて日本では北日本を除き、2006年12月 - 2007年2月当時を凌ぐ記録的な大暖冬となった
2020年秋 - 2021年春 ラニーニャ 2020年初冬より日本国内を中心に、数年に1度の最大規模の大寒波が襲来し(奄美沖縄を除く)、12月14日から21日までの7日間の総降雪量が200センチ(2メートル)を超えた地点が数地点と、主に東日本と北日本の各日本海側、および山陰地方と九州北部の長崎を中心に記録的な大雪を観測した(令和3年豪雪)。特に2021年1月から2月中旬にかけて日本では北日本、および西日本の各日本海側を中心に、2006年1月 - 2月当時を上回る記録的な大厳冬となった(しかし2月後半は暖冬傾向だった)
2021年1月上旬には日本のみならず、中国や韓国などの東アジアや一部の北米、欧州でも数年に1度の最大規模の大寒波が襲来し、特にスペインの首都マドリードでは半世紀(50年)ぶりの大雪となった
2021年秋 -  

2021年春(3月〜5月)まではラニーニャ状態である、としています

2021年夏(6月〜8月)はニュートラルでした

2021年秋(9月〜11月)は再びラニーニャ状態に入り、その後、継続している

 

黒点数は [国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測] さんデータです

図3:黒点数vsELSO各状態グラフ

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マジェンダが太陽南半球の黒点数、シアンは太陽北半球の黒点数、で横軸は年月

その上に高さ5固定で、ブルーがラニーニャ状態の月、オレンジがエルニーニョ状態の月を上乗せしています

 

 

4.気象庁さん [気象庁 | 海面水温実況図] より、ペルー沖の海面温度マップを取ると、

図4:海面水温実況図(部分) 2022/1/10(JST

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見事に赤道ペルー沖東から西に向けて水温20°未満の冷たい領域が広がっています、これが長く伸びているのでラニーニャとなる訳です、マップは1日の平均値です

 

海水は比熱が高く(熱しにくく冷めにくい)これでよいと思いますが、上空250km程度にある電離圏foF2値(上空の電子密度を示す)は太陽位置と共に刻々と変化しています

オーストラリア政府Space Weather Service [SWS - Global HF - Ionospheric Map] さんによれば、

図5:2022/1/11 00:15(UT)における電離圏foF2世界マップ

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であり、ペルー沖赤道上空とその南側の南北両極に強い電子密度が東西に伸びていることが分かります

そしてこれは8.5時間後にはインド洋沖に移動します

図6:2022/1/11 08:45(UT)における電離圏foF2世界マップ

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現在ペルー沖よりもインド洋の方が高いfoF2値を示す傾向にあり、ペルー沖はラニーニャ低温で、暖かい海域がインドネシアからインド洋海域にシフトしている影響、と思われます

 

何故、foF2値は南北両極に分かれるのか?

それは、磁気赤道南北に全磁力Fのピーク帯が存在するからです

図7:NOAAさんより2020.0全磁力F全世界マップ

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磁力を等高線で示しており、ブラジルにボトム谷(池)があり、それが東西に延びてマレー半島で鞍部を形成しています

この連結が磁気赤道です

何故、磁気赤道は中央に全磁力F値の弱い帯を作るのか?

何故、弱い中央F値の南北に電離圏foF2値は集中するのか?

これは現時点で私には分かりませんが、海洋域上空でfoF2値が高いので、

上昇気流は電離圏にまで及んでいる

のはまず間違いないと思われます

 

 

 

まとめ:

1.気象庁さんのエルニーニョ監視速報(毎月10日に更新される)にもとずくELSO状態と黒点数の相関グラフを今後もアップしてゆきます

 

2.関連してペルー沖の海面温度マップを月単位で出してゆきます

ELSO状態はここの温度で決まるので、これは重要です!

そして高度250km程度の電離圏におけるfoF2値マップも月単位でアップしてゆきます

磁気赤道におけるfoF2値帯が海域温度に依存していると思われるからです

 

尚、非常に分かりやすいELSO解説がウェザーニュースさんから出ていて、

[エルニーニョ/ラニーニャ現象とは? - ウェザーニュース]

これです

 

 

 

以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました

感謝です

 

1月度その7 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ サンファンSJGの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間をFFT解析し比較する!⬅バグ修正しました!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ サンファンSJGの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間をFFT解析し比較する!⬅バグ修正しました!

バグ修正2022/1/10 23:20 ➡ バグがあり、全面書き換えました

バグ修正2022/1/11 05:22 ➡ バグが抜けきっておらず、修正です

バグ修正終わり

 

 

世界各地の北方磁場強度の観測を再開しています

今回はサンファンSJGです、結果はここでオタワOTT/フレデFRDと完全に逆となります

 

 

プエルトリコの港街サンファン世界遺産)は、

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まるでジオラマを見ているようです!

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

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図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

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図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

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南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.サンファンSJGとGOES-16Eの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

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サンファンSJG磁力線は電離圏を飛行しますがバンアレン帯には至りません

 

 

2.続いてサンファンSJG3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

f:id:yoshihide-sugiura:20220110195243p:plain

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

サンファンSJGの北方磁場Xは、フラットです

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

f:id:yoshihide-sugiura:20220110195343p:plain

最も集中するピークは、最大値側で、ここでオタワOTT/フレデFRDと逆転します

 

 

3.GOES-16EとサンファンSJGの波形3日間FFT解析比較です

G16Eがグリーン、サンファンSJGがマジェンダです、平穏時3日の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

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Y軸高さは、300nTです

図4の波形よりG16EのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

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ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形よりサンファンSJGのパワーFFTスペクトルを取ると、

図6:

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であって、Idx4の周期24hが最大エネルギー周期となり、オタワOTT/フレデFRDと逆転します

図6のIdx4とIdx7成分の位相円グラフを取ると、

図7:

f:id:yoshihide-sugiura:20220110195747p:plain

サンファンSJGにおいて、Idx4とIdx7は約-10°の位相差で、約-170°オタワOTTや約-160°フレデFRDとは異なった形態になっています

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は35分)、

図8:

f:id:yoshihide-sugiura:20220111193338p:plain

となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG16Eは周期24h成分(グリーン)のみ、サンファンSJGは周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

f:id:yoshihide-sugiura:20220111203551p:plain

波形(グリーン vs オレンジとマジェンダ)は同相逆相の中間です

それは次のG16とサンファンSJGのIdx4周期24h成分の位相円グラフを出すと分かります

図10:

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です

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差が:

G16-SJG=70.44°

これによって同相逆相を定量化できます(世界まとめマップにマップします、図7の位相差もマップする必要があるでしょう)

オタワOTTでは、

G16E-OTT=173.47°

フレデFRDでは、

G16E-FRD=168.07°

でしたから、位相差が180°に近いほど逆相、0°に近いほど同相になる、です

 

 

まとめ:

1.随分と回り道をしましたが、LT12時マッチ後の周期24h基本波の位相差によって同相・逆相の程度が指標化できます

2.GOESと地上観測点の基本波24h成分の位相差が180°に近いほど逆相で、0°に近いほど同相となります(当たり前の結果が確認できた、という事でしょう)

観測を続け、最終的には世界まとめマップで確認を取る必要があります!

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!