なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

4月度その6:歴史のIFシリーズ : 満州は誰のものか?➡ 間島 ➡ 満州事変 ➡ リットン調査団

歴史のIFシリーズ :

満州は誰のものか?➡ 間島 ➡ 満州事変 ➡ リットン調査団

 

 

さて、何故、日本は太平洋戦争を回避出来なかったのか?を掘り下げております、無論、この分野で私は素人です

何故、日本軍は負けたのか?は既に多く語られていると思いますが、上記の問題はそれほど多くは語られていないのではないか? 即ち、これが原因で回避出来なかったのだ、という通説もしくは概念は定着していないと思います、それはそれで大問題であるように私には思えるのです

すべてWikiベースで行きます

 

満州は誰のものか? [満州 - Wikipedia]

それは清のものであった事は間違いない、何故なら清は満州族の出だからである、しかし清王朝末期には弱体化し、南進するロシアを抑えきれず、黒竜江以北およびウスリー河以東のいわゆる外満州はロシアに割譲された(1858年と1860年

蛇足:これは帝政ロシア清朝との不平等条約であり、今後、中国がウラジオストクは中国の領土である、と主張する可能性がある、現在ウラジオストクには違法な中国農民がドンドン流入し圧倒しつつある

1904年勃発した日露戦争は日本の勝利に終わり、確保されていたロマノフ王朝満洲における鉄道・鉱山開発を始めとする権益の内、南満洲に属するものは日本へ引き渡され、弱体化した清朝は1911年の辛亥革命で倒され、翌年成立した中華民国清朝領土の継承を宣言し、袁世凱の勢力圏であった満州中華民国政府の統治下に入った、しかし、袁世凱孫文の対立から、中華民国は各地域の軍閥による群雄割拠の状態となり、満州でも張作霖馬賊の頭領)の軍閥が台頭しその支配下となる(1926)

こうして群雄割拠の混乱状態にある中華民国満州の中にあって、旅順から長春までの鉄道は日本、長春以北の鉄道はソ連の権益となっていた

しかし、ここで間島(かんとう)という問題があり、これを見てみよう

 

間島:[間島 - Wikipedia]

間島(かんとう)とは吉林省の東部で豆満江に接する地域であり現在は朝鮮族自治州である

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清朝の時代、ここには朝鮮農民が多数流入し、1881年の段階で既に住民の8割が朝鮮農民であり、清は朝鮮農民を領民として認め、課税の対象とした

ここで1905年のポーツマス条約によってロシアから日本に譲渡された満州利権の移動を清国が了承し、加えて新たな利権が日本に対し付与された(1905年12月)、その中に営口、丹東、奉天における日本人居留地の設置、があった

一方、1905年11月には韓国が日本の保護国となり、韓国は外交権を失い、1910年には韓国併合となる

 

満州事変:[満州事変 - Wikipedia]

中華民国蒋介石派は1919年以降、急速に共産主義勢力に接近し、日本との過去の条約(日清間の諸条約)の無効を主張しはじめる、日本人に対する土地・家屋の商租禁止と従前に貸借している土地・家屋の回収が図られた、間島や満洲各地の朝鮮系を中心とした日本人居住者は立ち退きを強要されあるいは迫害された、このことは満洲事変の大きな要因となる

私見ここで間島に居住していた朝鮮農民は「国際法上、日本人と見倣される」という論理を日本は主張し始めているのだけれども、これは無理があるのでは?と思える

f:id:yoshihide-sugiura:20200408185428p:plain満州:1932-1945

1931年6月27日、陸軍参謀中村震太郎一行が張学良配下の関玉衛の指揮する屯墾軍に殺害される、中国側は調査を約したが、日本による陰謀であるなどと主張したことにより、関東軍は態度を硬化、日本の世論は沸騰し中国の非道を糾弾、日華間は緊迫した空気に包まれ、日本の世論を背景に関東軍武力行使の機会をうかがい、慌てた中国側が関玉衛を取り調べ始めたと日本側に伝達したのが9月18日午後に至ってからであったが、既に手遅れであった、この日の夜半、柳条湖事件が発生し満州事変が勃発した

日本は柳条湖事件を契機に、権益地が含まれる南満州のみならず満洲全域を侵攻、占領し、翌1932年3月に満州国を建国、満洲国は清朝最後の皇帝であった 愛新覚羅溥儀を元首とし、満洲国は事実上日本の支配下となり、傀儡政権と呼ばれることになる

 

リットン調査団:[リットン調査団 - Wikipedia]

柳条湖付近での満鉄の爆破地点を調査しているリットン調査団

1932年3月、中華民国の提訴と日本の提案により国際連盟からリットン卿(英国)を団長とする調査団が派遣され、3カ月にわたり満州を調査、9月に報告書(リットン報告書)を提出した

報告書では、もと不毛の荒野であった満州の住人の大半がいまや中国人でありこれは日本の地域経営の成果である、この地域の主要勢力であった張作霖はこの地域の独立を志向していたのではなくあくまで中国の政権であると自認していた、中国中央政府の権力が極めて微弱であり日本人が保護されていない、といった中華民国満洲国の実情を述べた後、下記のように論じている:

柳条湖事件及びその後の日本軍の活動は、自衛的行為とは言い難い

満洲国は、地元住民の自発的な意志による独立とは言い難く、その存在自体が日本軍に支えられている

と、中華民国側の主張を支持しながらも:

満洲に日本が持つ条約上の権益、居住権、商権は尊重されるべきである。国際社会や日本は支那政府の近代化に貢献できるのであり、居留民の安全を目的とした治外法権はその成果により見直せばよい。一方が武力を、他方が「不買運動」という経済的武力や挑発を行使している限り、平和は訪れない

などの日本側への配慮も見られる

また、日中両国の紛争解決に向けて、下記のような提言を行っている:

柳条湖事件以前への回復(中国側の主張)」「満洲国の承認(日本側の主張)」は、いずれも問題解決とはならない

満洲には、中国の主権下に自治政府を樹立する。この自治政権は国際連盟が派遣する外国人顧問の指導の下、充分な行政権を持つものとする

満洲は非武装地帯とし国際連盟の助言を受けた特別警察機構が治安の維持を担う

日中両国は「不可侵条約」「通商条約」を結ぶ。ソ連がこれに参加を求めるのであれば、別途三国条約を締結する

1933年2月24日の国際連盟総会では「中日紛争に関する国際連盟特別総会報告書」の採択が付議された、この報告書はリットン調査団報告書を基礎に作成されたものであるが、その結論をすべて採用したわけではなく、満州の主権については明確に踏み込んだ表現を使用し、法的帰属については争う余地がなく中国にあり、日本が軍事行動をとったことを自衛とは言えないとしたうえで、法律論及び事実の両面から満州国の分離独立を承認すべきではなく、日本軍が満州鉄道の鉄道地区まで撤退すべきであるとした、また日本の特殊権益を確認したうえで1922年の九カ国条約の原則を維持することを勧告した。

この総会報告書に対する同意確認の結果、賛成42票、反対1票(日本)、棄権1票(タイ)、投票不参加1国(チリ)であった

 

歴史のIF:

領土拡大を図る覇権&植民地主義において、日本は周回遅れであった、というダケの話なのである

蛇足:現在、中国は、このまた周回遅れで、南沙諸島について同じ事をやっている

1922年の九カ国条約とは、米国、イギリス、オランダ、イタリア、フランス、ベルギー、ポルトガル、日本、中華民国間で締結された条約で、中国に関する条約であり、門戸開放・機会均等・主権尊重の原則を包括し、日本の中国進出を抑制するとともに中国権益の保護を図ったものであり、これ以後、国際社会はワシントン体制と呼ばれる、中国権益の侵害を忌む傾向に向かった

まぁ、各国罪の意識が働いたか? スペインが入っていないが、、、

九カ国条約の根本的ミスは、中華民国の国境を明確に定めないで、その領土保全を認め、清朝に忠誠を誓ったモンゴル人、満州人、チベット人、回教徒、トルキスタン人らの種族がその独立権を、漢民族の共和国に譲渡したものと「推定」したことである

これは、とんでもない話である!

また、九カ国には中国に強大な影響力を及ぼし得るソ連が含まれておらず、ソ連は、1924年には、外蒙古を中国から独立させてその支配下におき、また国民党に多大の援助を与えるなど、条約に縛られず自由に活動し得た。その結果、同条約は日本の防共活動に制約を加える効果を発揮し、ソ連の対中国政策に大きく寄与した

確かに、ソ連は1951年のサンフランシスコ条約にも署名していない!

 

日本軍が満州鉄道の鉄道地区まで撤退し、満洲は非武装地帯とし、国際連盟の助言を受けた特別警察機構が治安の維持を担う、の実現に向けて始動していたら太平洋戦争は回避できていたであろう、これが歴史のIF指摘なのである

それにしても、この歴史IFが始動したとして、満州は中国の領土である事が確認されたとしても、韓国併合前に間島に移住した朝鮮農民は日本人なのであろうか?という疑問は残る、私には

こうして歴史IFは始動せず、大量の満蒙開拓団が日本から満州へ移住したのは満州事変以降の事なのであり、この悲劇については、ここでは述べない

 

 

 

以上です

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 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。

 尚、太陽の黒点に関する一般的な解説は、こちら: [太陽黒点 - Wikipedia]

 

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

 

 

 

免責:

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引用:

[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[2] List of solar cycles - Wikipedia