なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

6月度その7:オーロラ・シリーズ ➡ まず、何が分からないのか、を知る!

オーロラ・シリーズ ➡ まず、何が分からないのか、を知る!

 

 

今回、新たに「オーロラ・シリーズ」3回を始めたいと考えており、お付き合い賜れますよう、よろしくお願い致します m(_ _)m

 

 

 オーロラとは?

やはり、まずは Wiki [オーロラ - Wikipedia] から全体概要を見てみよう :

アラスカのオーロラ:United States Air Force photo by Senior Airman Joshua Strang

オーロラは、天体の極域近辺に見られる大気の発光現象

 であって、

発生原理は、太陽風のプラズマが地球の磁力線に沿って高速で降下し大気の酸素原子や窒素原子を励起することによって発光すると考えられているが、その詳細にはいまだ不明な点が多い。

太陽風地球磁場が主役の相互作用で、書いてはないが太陽磁場も役者として加わり、実際に発光しているのは上空の酸素と窒素、という舞台である

イメージとしては:

By NASA

と、こんな感じの相互作用となるのである、さぁ、これからこの図を追ってゆこう、何が起きていて、何が分かっていないのか?を知る為に

 

* 太陽風から地球を守る地球磁力線

地球には磁場があって、南極にN極・北極にS極があって、磁力線はN極からS極へ向かうとの約束事があって、南から北へ磁力線は向かっている

そこに太陽風(要するにプラズマ流)が太陽から吹き付けると、地球磁力線によって起電力が生じ、太陽風は地球上空で移動する力を受け、一方で電離層電流が形成される

こうして、地球磁場は太陽風が直接地上に降り注ぐのを防いでいる、のである

 

* オーロラの発生原理

太陽からは「太陽風」と呼ばれるプラズマの流れが常に地球に吹きつけており、これにより地球の磁気圏は太陽とは反対方向、つまり地球の夜側へと吹き流されている。

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地球の夜側にプラズマシートが形成される: By NASA, Aaron Kaase

太陽から放出されたプラズマは地球磁場と相互作用し、複雑な過程を経て磁気圏内に入り、地球磁気圏の夜側に広がる「プラズマシート」と呼ばれる領域を中心として溜まる。

上図で夜側に流れる濃い紫色の尾がプラズマシートである

このプラズマシート中のプラズマが何らかのきっかけで磁力線にそって加速し、地球大気(電離層)へ高速で降下することがある。大気中の粒子と衝突すると、大気粒子が一旦励起状態になり、それが元の状態に戻るときに発光する。これがオーロラである。

これがオーロラ発光のメカニズムなのだけれども、

どのようにして太陽風が地球の磁力圏に入り込むのか、なぜプラズマは特定の部分にたまるのか、何がきっかけで加速されるのかなど、発生原理の肝要な部分については未だ統一した見解はない

原因として磁力線が再結合して方向を変える「磁気リコネクション」が有力とされているが、これは長くなるので次回に述べる

しかしながら、ここで重要なのは:

1.どのようにして太陽風が地球の磁力圏に入り込むのか(昼から夜へ?)

2.なぜプラズマは特定の部分にたまるのか(プラズマシートの事)

3.何がきっかけで加速されるのか(地球磁極に向かって)

の3点が、現時点では分からない、という事が分かった、という事です

 

* 太陽の活動との関係

オーロラの活動と太陽の活動は連動している

オーロラの原因となる太陽の活動としては、太陽フレアの発生、突発的なコロナ質量放出により放出されたコロナの地球磁気圏への衝突、高速の太陽風が噴出するコロナホールの生成の3つが挙げられる

なるほど〜

この中でも特にコロナホールは数か月の間ほとんど同じ場所で継続するため、太陽の自転周期を計算するだけでオーロラの活動の予測ができる。またコロナホールは黒点のピークの年から数年経った後、つまり黒点周期の後半に多く生成する。旅行会社は黒点周期の11年ごとに「オーロラの当たり年」「オーロラ最盛期」などとしてオーロラツアーを組むことがある

2020年6月現在、太陽黒点数は最小の時期を迎えており、これから増加する事になりますから、次のオーロラツアーは約6年後、という事になりますか?

 

* 太陽風

ここで簡単に太陽風について触れておくと [太陽風 - Wikipedia] :

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1d/Solar_wind_Speed_interplanetary_magnetic_field.jpg By NASA

太陽風は、太陽から吹き出す極めて高温で電離した粒子(プラズマ)のことである

太陽風の荷電粒子が存在する領域は太陽圏と呼ばれ、それと恒星間領域の境界はヘリオポーズと呼ばれる。

であって、

毎秒100万トンもの質量が太陽から放射されている。この流れが地球の公転軌道に達するときの速さは約300~900 km/s、平均約450 km/sであり、温度は106 Kに達することもある。高速の太陽風は、コロナホール太陽フレアに伴って放出されていると考えられている。

そして、

太陽風水素イオンが95%

なのだそうで、

残りはヘリウムとその同位体等の様々なイオン及び電子

これは重さで言っての95%だろうと思う、プラズマ流そのものは電荷的な総和は±ゼロであろうから、電子は軽いので、という事だと理解しよう

しかし、上図は今ひとつ何を言いたいのか、分からない、軸の説明には Speed (km/s) とあるので太陽風の速度だと思うのだけれども、太陽赤道付近では太陽風は発生しない、低緯度から高緯度にかけて発生する、と言いたいのだろうか?  そんな事ってあるのかな?

 

* オーロラで放射されるもの

可視光で、

オーロラには、観測される色と出現する高度にはおおまかに相関関係がある

まず、

高度およそ数百 kmにある窒素分子が、入射してきた電子によりイオン化され、励起・発光すると501.4 nm近辺(青)と427.8 nm近辺(紫)の光をだす。

そして、

高度がおよそ150から200 kmよりも高い領域では大気の密度が低いため、エネルギーの小さい電子でも酸素原子を励起させることができる。酸素原子はすこし励起して波長630 nmの光を出す。人の目には赤く見える。

なるほど、赤、ですか

フェアバンクスのオーロラ:By Brocken Inaglory

上が赤、下が緑(次に述べる)というと、これですね!

高度およそ100から150 kmの辺りは大気の密度が高く、エネルギーの大きい電子でないと酸素原子を励起させられない。酸素原子は大いに励起してより波長の短い557.7 nmの光を出す。人の目にはこれらの色が混ざり合って緑色や緑白色に見える。高緯度地域ではたいていこの色のオーロラが見られる。

そして、最も低高度では、

高度およそ90から100 kmの辺りまで到達するにはよほどオーロラ活動が強くなくてはならない。この高度では酸素よりも窒素のほうが多いため、窒素原子が励起して585.4 nm以下の赤や青の光を出す。人の目にはこれらの色が混ざり合って、緑色のオーロラのカーテンの縁に、ピンクまたは赤紫のフリルが附属しているように見える。

オーロラ領域から観測される電磁波は可視光だけでなく、紫外線、赤外線、オーロラキロメートル電波、等があり、その他にもオーロラはヒトの可聴域よりも下の音(20Hz以下)を出している事が1960年代から知られているそうです

 

* ドーン・コーラス

ここで、オーロラでは無いのだけれども、同じ太陽風と地球磁場との相互作用から発生する電磁波現象としてドーン・コーラスなるものがあり、これを紹介して終えよう [ドーンコーラス - Wikipedia]

第一次世界大戦中、通信兵が無線機に耳を澄ませていると、夜明けとその後しばらくの間、鳥のさえずりの様な、あるいは口笛のような、奇妙な音が聞こえてくることがあった。当時は原因不明であったが、鳥が朝、一斉に鳴き出す様子になぞらえてドーンコーラス(暁の合唱)と呼び、不思議がられてきた。

私はこれを、宇宙動画&画像&話題の名ハンター「まさき りお(id:rio-masaki)さん」の以下サイトで知ったのだけれども:

コーラス波とかドーンコーラスとか - テェゲテェゲに

そこにアップされていた富田勲さんの曲をそのままペタリさせて頂きますと:

youtu.be最初の10秒くらいは無音で、その後の10秒に本物のドーン・コーラスが挿入されています

確かに不思議な音、です

その原因ですが、徐々に明らかになって来たとの事で、Wikiによれば:

磁気嵐およびサブストームといった地球磁場の乱れに乗じ地球磁気圏尾部領域から内部磁気圏に高エネルギー電子(1keV-100keV)が注入され、この高エネルギー電子の地球磁場に対する温度異方性よって引き起こされる電子サイクロトロン波動の不安定性により発生するホイッスラーモード波が、磁気赤道付近で高エネルギー電子とサイクロトロン共鳴して速度位相空間で電子ホールと呼ばれるポテンシャル構造ができて非線形共鳴電流が形成されるため、周波数上昇を伴いながら成長し励起されることが明らかになった。

との事で、はなはだ不謹慎ながら、私にはこれを書ける人と読んで分かる人がいる、という事が信じられません(笑)

 

次回は「磁気リコネクション」にフォーカスしてお届け致したく

 

 

 

 

以上です

 

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 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。

 尚、太陽の黒点に関する一般的な解説は、こちら: [太陽黒点 - Wikipedia]

 

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

 

免責:

本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。

引用:

[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[2] List of solar cycles - Wikipedia