8月度その22:地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 世界の磁力F地図を知る!
地磁気の年周期性を追うシリーズ ➡ 世界の磁力F地図を知る!
* 地磁気データの一日における最大値と最小値の幅(差分)を取り4年に渡りグラフを取ると、年周期性が現れます(柿岡とキャンベラとシャンボンとオタワ)、これは特に東方向Y成分について顕著です、このシリーズはその謎(原因)を追うものです、本日は、米国海洋気象庁NOAAさんからの偏角D世界マップに加え磁力Fの世界マップをご紹介致します
尚、すべからく各国の地磁気データは商用には使えませんので、ご理解願います
* 地磁気データの基本は、気象庁・地磁気観測所さんのサイトより:
で示され、地磁気ベクトルのX方向が北方向成分、Y方向が東方向成分、Z方向が鉛直方向成分となります、各々方向成分の磁場強度(大きさ)は、グラフ上長さで示されます
尚、今まで言葉の定義を曖昧なまま使っておりましたが、偏角(偏差とも言う)は上図のDで、Dを用いてY成分を決定します、偏角は符号を持ち、プラスが東回り(東偏)、マイナスが西回り(西偏)です
そしてFがその地点の磁力ベクトルです
* ここで米国海洋気象庁NOAAさんから偏角Dに着眼した世界等偏角マップをアップすると [World Magnetic Model | NCEI] より
右下の赤領域と青領域の境にある1で示される小さな白ポチが南磁極、右上にある6で示される白ポチが北磁極、世界等偏角モデル2020マップ、赤が正で東方向回転、青が負で西方向回転、緑のラインは偏角ゼロ・ライン(東偏角と西偏角が釣り合っているラインで、この線上で方位磁石は真北を示します)
柿岡は青ライン領域で、2020年の偏角は約マイナス8°
キャンベラは赤ライン領域で、2020年の偏角は約プラス12°
シャンボンは赤ライン領域で、2020年の偏角は約プラス2°
オタワは青ライン領域で、2020年の偏角は約マイナス12°
上図、緑で示される偏角ゼロ・ラインですが、南磁極1から出発して右上の2で外に出て、左上の3から再び現れて、下に移動し4から下に消えて、上の5から現れて、6の北磁極に至る1本のラインではないか?と思われます
* 加えて、本日のテーマである磁力Fの世界マップ・バージョン2020.0です
右上にある白い小さなXが北磁極、右下にある白い小さなXが南磁極、です
赤い線(等高線のように見える)が、Fの長さが等しい線です、今ひとつこの等磁力線の見方が分からないので、以下に過去400年間の磁力アニメを載せます
* 以前掲載致しました、京都大学さんWDCサイト [地磁気全磁力のアニメーション] より、過去400年間の地磁気全磁力のGifアニメーションは:
Credit:WDC for Geomagnetism, Kyoto
青が磁場は弱く、赤が強く、南米からアフリカにかけて磁力が弱い領域が広がっています
これらのマップを見て、少し唸ってみます
分かりずらい内容に、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました、感謝です m(_ _)m
以上です