なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

1月度その13:気になる点シリーズ➡地球レベルでの海流が気になった!➡追記:ウナギが北太平洋環流に乗って産卵場所フィリピン沖へ移動する?

気になる点シリーズ➡地球レベルでの海流が気になった!

 

 

現在、この黒点サイトでは、私事ですが忙しくなって来たもので「太陽黒点数の推移を追うシリーズ」のみを扱っております、数カ月前までは「木星衝合と巨大地震の相関を追うシリーズ」や「地磁気地震の相関を追うシリーズ」等もやったのですが、木星地磁気はかなりの集中力とエネルギーが必要で、とても現在の私の状態では扱えないのです

 

しかしながら、ベッドで寝っ転がっていると漠然と頭に浮かんで来る疑問がありまして、それは私にとっての未解決問題もしくは気に掛かる問題なのです

 

スノーボールアース(全球凍結)に至る至らないに於いては、地球レベルでの海流が重要であったので、現在地球レベルでの海流はどうなっているのだろうか? が気になり、追ってみました

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず [環流 - Wikipedia] から行きます:

地球物理学において環流(gyreは、広域にわたって環のようにめぐり流れること。具体的には海流の大きな循環系を指す。環流はコリオリの力によって引き起こされる

何と、コリオリの力、が原因なのですか!

 

具体的に世界の5大海洋環流を見てみよう

By NOAA:北大西洋南大西洋北太平洋・南太平洋・インド洋の各環流である

北半球では時計回り、南半球では反時計回り、に回転している事が分かる

 

ここで北太平洋環流に着目しよう

By Jack:赤道と北緯50度の間に位置する。北太平洋環流は時計回りに環流し、4つの優勢な海流によって構成される。すなわち、北太平洋海流、カリフォルニア海流、北赤道海流、および黒潮である。漂流ゴミがこの環流内で蓄積されることが知られている(太平洋ゴミベルト)。

ここで屋久島南の緯度線が北緯30度ライン、北海道宗谷岬の緯度線が北緯45度ライン

 

何故、北太平洋環流は時計回りなのだろうか? コリオリの力とどう関係があるのだろうか?

それは、

大気の循環から来るのである

 

そこで、まず、

[大気循環 - Wikipedia] を見てみよう、そもそも貿易風・偏西風は何故起きるのか?

気象現象の原動力となるのは太陽から地球への太陽放射である。太陽放射量は赤道付近で最も多く、緯度が高い北極や南極に近づくほど少なくなる。そうして、熱は低緯度から高緯度へ輸送されている。

北半球で見ると、南北方向の循環(circuration)は3つ(3セルと言う)に分離されている、赤道側からハドレー循環フェレル循環・極循環である

話はすべて北半球で進める

赤道帯(これを熱帯収束帯と言う)は上昇気流が生じ低気圧帯となる、ハドレー循環は熱帯収束帯の上昇気流を北緯30度にある高気圧帯(これを中緯度高圧帯と言う)に運び、下降気流となって再び赤道の低気圧帯に戻る回転循環である

北緯30度から赤道帯へ戻る際に風は進行方向右側へコリオリの力を受けるので、西向きの風となり、まとめて貿易風となる

一方、北緯30度の中緯度高圧帯の下降気流は北緯45度近辺に存在する低気圧帯(これを高緯度低圧帯と言う)に向かって海面を流れる(フェレル循環)、ここでも風は進行方向右側にコリオリの力を受けるので東向きの風となり、まとめて偏西風となる

 

そうして [風成循環 - Wikipedia] である

風成循環は風応力によって駆動される大洋の水平方向の流れ。風は海洋表面に与えられるため おもに表面から数百メートルの深さに見られる。

このWiki記述は極めて分かりづらいので、私なりに解釈した結果を下に示す

まず、ここで応力とは引く力または押す力である(応力はStressストレスと称す)

北太平洋環流に着目しよう

偏西風に押された北太平洋海流は東へ向かい、北米西岸に衝突しカルフォルニア海流となって南下する、南への移動であるから進行方向右側ハワイ方向へコリオリの力を受ける

やがて赤道帯に至ると、今度は貿易風に押され北赤道海流となって西に向かい、フィリピンに衝突し黒潮となり北上する、北への移動であるから進行方向右側ハワイ方向へコリオリの力を受ける

どちらのコリオリの力北太平洋環流の中心へ向かっての力となる、結果、北太平洋環流の中心部は盛り上がる(これは衛星で確認されている)

Wikiより、北太平洋中緯度の風成循環シミュレーション結果を示すと:

等値線は流線で、流れはこれらの線に沿って時計回り。海面の盛り上がりの等高線とも解釈できる。風は右側に模式的に表されるように、領域北部では西から東(偏西風)、南部では東から西向き(貿易風)。

ホノルルーサンフランが約3800kmであるから、ホノルルから見たカルフォルニア海流をシミュレーションしているものと思われる、反対にホノルルから黒潮をシミュレーションして合体させれば、北太平洋環流の全体シミュレーションとなるのだろう

 

加えて [熱塩循環 - Wikipedia] なる海洋循環がある!

大気循環と風成循環と熱塩循環が、地球の3大循環であるそうだ!

この熱塩循環は、おもに中深層(数百メートル以深)で起こる地球規模の海洋循環を指す言葉

Weltfoerderband.png

数百メートル以深なので、風成循環によって生成される5大海洋環流の下での動きである

北太平洋環流は時計回りで熱塩循環も北太平洋では時計回りだから回転方向は一致しているが、北大西洋環流の時計回りと北大西洋における熱塩循環は反時計回りで逆方向回転となっている

 

 

長くなった、まとめます:

1.5大海洋環流は、北半球では時計回り、南半球では反時計回りの海洋環流である、ここでは北太平洋環流に着目しまとめる

 

2.貿易風や偏西風が発生するのは「大気循環」のハドレー循環とフェレル循環の南北方向の回転循環にコリオリの力が作用した結果である

ここで貿易風の吹く赤道帯には低気圧帯、偏西風の吹く北緯45度近辺にも低気圧帯が形成され、中間の北緯30度近辺には高気圧帯が形成される

 

3.偏西風は北太平洋海流を東へ進め、北米西岸に衝突し南下してカルフォルニア海流となる、南下するカルフォルニア海流はコリオリの力を受けて右側ハワイの方向へ力が掛かる、やがて貿易風が支配する領域に至り北赤道海流となる、貿易風は北赤道海流を西に進め、フィリピンに衝突し黒潮となって北上し、北上する黒潮コリオリの力を受けて右側ハワイの方向へ力が掛かる、やがて偏西風が支配する領域に至り時計回りを一巡する

結果、北太平洋環流の中央部は盛り上がる

 

4.このように北太平洋環流は、コリオリの力によって生成された貿易風と偏西風の風応力を受け、加えて、コリオリの力によってカルフォルニア海流と黒潮はハワイの方角に力が加わり、全体として時計回りで中央盛り上がりの環流を形成する

 

5.上記、5大海洋環流は海面から数百メートルまでの動作で、それより深い領域では、地球規模で海洋循環する熱塩循環があるが、長くなったので、これは別の機会に移そう

 

 

追記:ウナギが北太平洋環流に乗って産卵場所フィリピン沖へ移動する?

ここで、またまた神出鬼没なブロガー「ますほい(id:hoso-11-bishamonten)」同志こと「まっさん」からの以下のコメントがありました、記事「1月度その8:気になる点シリーズ➡琵琶湖にウナギはいるのか? - なぜ地球磁極は逆転するのか?」に関連してです:

先日のウナギの話に戻りますが、産卵場所へ向かっていると思っていたウナギ、実は北太平洋還流に流されているだけだったりして…
ものすごい長旅になりますけどね(゚∀゚)

なるほど例えば、浜名湖黒潮北太平洋海流➡カルフォルニア海流➡北赤道海流➡フィリピン!

確かに長旅です、私は北太平洋環流の周回時間は分かるかな?と思い調べましたが、分かりませんでした、むしろ、それほど単純な環流形態ではない事が分かりました!

 

[気象庁 | 海水温・海流の知識 海洋の循環] によれば:

海洋表層の循環の模式図

ここで、北太平洋環流は内側に二つの環流ループを持ち、ハワイ東を抜ける環流に乗ればより短時間でフィリピン沖へ到達できます(但し、東京ーホノルルが6,000kmですので、12,000km以上の移動は必要と思われます)

これに上手く乗れれば、まともな海流のない、むしろ浜名湖からフィリピン沖マリアナ諸島アゲインスト2500km目指すよりは楽である可能性はありますが、、、

果たして、どうなのでしょうか?

 

 

 

以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました

感謝です