なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

1月度その17:気になる点シリーズ➡エルニーニョ・南方振動を追う前に、ウォーカー循環だ!

気になる点シリーズ➡エルニーニョ・南方振動を追う前に、ウォーカー循環だ!

 

 

現在、この黒点サイトでは、私事ですが忙しくなって来たもので「太陽黒点数の推移を追うシリーズ」のみを扱っております、数カ月前までは「木星衝合と巨大地震の相関を追うシリーズ」や「地磁気地震の相関を追うシリーズ」等もやったのですが、木星地磁気はかなりの集中力とエネルギーが必要で、とても現在の私の状態では扱えないのです

 

しかしながら、ベッドで寝っ転がっていると漠然と頭に浮かんで来る疑問がありまして、それは私にとっての未解決問題もしくは気に掛かる問題なのです

 

昨日の記事1月度その16:気になる点シリーズ➡エルニーニョ&ラニーニャと南方振動を追う! - なぜ地球磁極は逆転するのか?を進める前に、「ウォーカー循環」なる南方振動発見者の名前が付いた現象があったので、気に掛かり追ってみました

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

  

今回は [ウォーカー循環 - Wikipedia] からです!

ウォーカー循環とは、太平洋赤道域の大気の東西循環のことである。熱帯太平洋西岸(インドネシア付近)で上昇気流を、熱帯太平洋東岸(ペルー沖)で下降気流を生じさせる

By PAR:この図で西側はインドネシアではなくダーウィン・オーストラリアである、西側で "Warm Wet Low Pressure" 暖かく湿った低気圧、東側で "Cool Dry High Pressure" 乾燥した冷たい高気圧となる、Evaporationは蒸発

 

Thermocline(サーモクライン:水温躍層)は説明を要する [水温躍層 - Wikipedia] によれば

水温躍層(サーモクライン)は、海洋内部で、深さに対して急激に水温が変化する水面近くの層

水面直下の表面層は熱交換の作用を受けやすく、水温が高い傾向がある。また雲で覆われたり風浪のある海域では、海面直下に等温層が存在するのが通常である。この等温層は、海面付近の水が風や波の影響によって混合されることによって生じるため、混合層と称される。一方、海面が長時間静穏で日射が続くようなときには、混合層は消失し、深度とともに水温が下がってゆくことになる。 このように、深度の変化とともに水温が変化する層のことを水温躍層(サーモクライン)と称する

 

ウォーカー循環の図では ”サーモクライン” と右肩上がりに書いてあるが、これは水温が急激に上がるラインが右肩上がりに存在する、という意味だろう

しかしチョット待てよ、南北の大気循環におけるハドレー循環で、赤道帯は低気圧帯でなかったか?

f:id:yoshihide-sugiura:20210126201025p:plain

南北循環で見た時には、赤道帯は北緯30度の高気圧帯に対して低気圧帯となるのだけれども、

赤道帯上、東西で見た時にはウォーカー循環が発生している訳だ!

 

所で、ウォーカー循環の図における縦軸は何だろうか?

説明はないが、海面の高さ(赤道上における地球中心からの、従って深さも示す)であろう、温度は色で示されているから

又、ハドレー循環大気循環、 その貿易風によって引き起こされるウォーカー循環を風成循環と言うそうだ

 

ウォーカー循環の原理:

ウォーカー循環は海水温の地域差によって発生する。赤道付近では貿易風が吹いていて、貿易風が海水に加える応力により赤道海流が発生する。しかし陸地の存在により海流の進路が妨げられるため、太平洋の西側で温かい海水が集積し、熱帯暖水プールが形成される。一方、太平洋の東側では赤道海流による海水の流出の補填として、冷たい深層水が湧昇する。これにより赤道太平洋では東西で温度差が生じる

この温度差によって、西太平洋では積雲対流が活発化し、上昇気流が強化される。また気温上昇に伴い低気圧が形成され、大気下層では東風が発生する。ここで大気上層では西風が吹き、ペルー沖では下降気流が発生する。これにより東西循環ができ、ウォーカー循環が形成される

 

 

エルニーニョ・南方振動とウォーカー循環との関係

平常の状態:

By Fred the Oyster:Convectiveは対流、Circulationは循環、Equatorは赤道、EとWは東経と西経

 

エルニーニョの状態:

By Fred the Oyster:エルニーニョのときは、対流が活発な地域が太平洋中部に移動する。太平洋の中部・東部におけるサーモクラインの深度が深くなるほか、太平洋上での高水温域も東側に移動する。西太平洋では大気の下降が発生するほか、西風が発生し、ウォーカー循環は弱まる

 

ラニーニャの状態:

By Fred the Oyster:ラニーニャのときは、西大平洋や海洋大陸にて対流活動の活発化が進行し、ウォーカー循環が強まる

 

所で、エルニーニョとはスペイン語で「イエス・キリストラニーニャとは「女の子」の意味だそうだ、何と宗教上の名前を付けるとは、、、知りませんでした!

 

 

まとめとして:

1.大気循環として、南北方向には東から吹く風である貿易風を作り出すハドレー循環がある

 

2.その結果、太平洋の赤道帯に着目すれば、貿易風により西側に吹き寄せられ暖められた海面が太平洋西側に上昇気流を作り、これが上空で南米ペルーへと戻る風の循環が形成される(ウォーカー循環

この結果、太平洋西側(インドネシア等)では低気圧が常時発生し、南米ペルー沖では高気圧が常時発生する

 

3.貿易風が弱い時には南米ペルー沖の水温が上昇するエルニーニョ現象貿易風が強い時には南米ペルー沖の水温が下降するラニーニャ現象を起こし、これは交互に数年続く振動状態を起こしている(南方振動)

尚、エルニーニョの時はウォーカー循環は弱まり、ラニーニャの時には強まる

 

4.太平洋に貿易風をもたらすハドレー循環を大気循環、ハドレー循環により引き起こされるウォーカー循環を風成循環と言う

 

 

 

以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました

感謝です