なぜ地球磁極は逆転するのか?

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2月度その11:気になるシリーズ ➡ 万物の根源は何か?

気になるシリーズ ➡ 万物の根源は何か?

 

 

この黒点サイトでは、「太陽黒点数の推移」「太陽黒点数とS&P500、VIXとの相関」「エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数との相関」の太陽黒点に関連した3記事を毎月の初めに更新しています

 

しかしながら、ベッドで寝っ転がっていると漠然と頭に浮かんで来る疑問がありまして、それは私にとっての未解決問題もしくは気に掛かる問題なのです

 

前回記事「2月度その10:気になるシリーズ ➡ 真とは何か?人は真について何を追って来たのか? - なぜ地球磁極は逆転するのか?」にて「真理とは何か?」の入り口を考察しましたが、今回は「万物の根源は何か?」に観点を進めて考察したいと思います(これはギリシャ哲学に端を発する、哲学のお話です)

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

前回は「真理とは何か?」に関する思想の変遷として:

1.古代ギリシャにおいて、相対的な人ではなく、変わる事のない普遍性に真理を求める➡絶対主義、が生まれ

2.やがてそれに反発して➡懐疑主義、が生まれ

3.現在は、中間である➡認識主義が真理思想の主流となっている

事を知った

 

私は「普遍であり、本質である」事に興味があり、ここで「万物の根源は何か?」思想について変遷を追ってみよう

要するに:

[元素 - Wikipedia] に至る思想

の事である

元素(element)は、古代から中性においては、万物(物質)の根源をなす不可欠な究極的要素を指しており、現代では、「原子(atom)」が《物質を構成する具体的要素》を指すのに対し「元素」は《性質を包括する抽象的概念》を示す用語となった。

なるほど〜、気が付きませんでした、しかし、言われてみれば、、、

同じ性質を示す基本単位(機能として働く基本単位)が重要なのだ、特に大規模システムを取り扱う場合には

細かな差異にまで気を配ると、全体が見えなくなるのである、抽象化が必要なのである

例えば:

化学の分野では、化学物質を構成する基礎的な成分(要素)を指す概念を指し、これは特に「化学元素」と呼ばれる

という事だ、ここで化学元素の具体例を探したが、見当たらなかった

これは非常に重要な概念であるように思える、生命活動においても「生命元素」なる概念はあるはずである(恐らく細胞)、複雑なシステムになればなるほど基本的な機能を有するユニットを抽出認識する事が重要となる

 

さて、歴史である:

古代エジプトやメソポタミヤでは高度な古代文明が発達したが、ここからは物質の根源に関わる記録が発見されておらず、唯一古代ギリシャにおける思想が伝わっており、この考え方は長くヨーロッパで受け入れられた。この時代の哲学者たちは、万物のあらゆる生成と変化の根源にある原理を「アルケー」と呼び、これが一体何なのかを論じた

古代エジプトやメソポタミヤでは天文学占星術は発達したろうが、哲学はやはり古代ギリシャに始まる、万物の根本原理はあるに決まっているという信念の元、まず名前をアルケーと名付け、それからそれが何であるかを論ずるとは、、、素晴らしい、の一言である!

タレス(前600年頃)はアルケーである、と説いた

タレスの孫弟子アナクシメネス(前550年頃)は空気アルケーである、とした

前550年頃には、根源をとして「万物は流転する」と述べ、火が変化して空気や水または土などを生成すると述べるヘラクレイトスも現れた

タレスアナクシメネスヘラクレイトスの考え方は、水や空気や火が動作により(それが姿を変化させて)自然界の多様性を実現している、とする方法論であった

それに対し「普遍である」事を重視するゼノンらは、単一の原理とその変化で多様な世界を説明することは誤り、と主張した。

こうしてエンペドクレス(前450年頃)はアルケーはひとつではなく4つのリゾーマタ(万物の根、の事)から成立すると述べ、その四大元素に「火、空気、水、土」を置き、新生も消滅もしないこれらが離散・集合して多数の元素や自然界のできごとが成立していると提唱した。

ふむ、一つではないアルケーはもはやアルケーとは呼べず、万物の根を複数存在するリゾーマタとしたか? これは四大元素と呼ばれ、正しい方向へのステップなのである

ピタコラスは「万物は数である」と述べ、四大元素論と当時発見されていた正多面体を対応させた(火は正4面体、土は正6面体、、、)

そうか、万物は数である、はピタコラスの信念なのか

前350年頃にはプラトンアリストテレスが、四大元素に加え天上にのみ存在するアイテールを5番目の元素として導入している ⬅ これがエーテルの概念・語源となった!

何と、エーテルは前350年頃に導入された概念だった! 否定されたのは1887年(マイケルソン・モーリーの実験)である

前350年頃にデモクリトスは、無から発生し、再び消滅する究極微粒子(アトム)から万物が構築され、その構造的変化が物性の変化となると論じたが、彼のアトム論は発展を見ることは無く、ヨーロッパにおいては四元素説が主流となる。

ふむ、万物の根源を論ずる際に「無」や「消滅」の概念導入は難しかったのだろう、これは生と死に対応され、仏教に近い概念である

 

こうしてロバート・ボイルの登場である:

物質の根源は何かという問いを改めて提議した人物がアイルランド生まれのロバート・ボイル(1627年 - 1691年)である。彼は著作『懐疑的化学者』にて思索だけに頼った古代ギリシアの元素論を批判し、実験を重視して元素を探求すべきという主張を行った。また彼は、元素に「これ以上単純な物質に分けられないもの」という粒子説の定義を与え、さらに元素は古代的考えの4-5個では収まらないという先見的な予測を示した

なるほど、これ以上単純な物質に分けられないもの、なる定義を元素に与えたのはボイルだったのか! 知りませんでした、1600年代というと結構新しい

こうして、実験にもとずく元素・原子の発見と発展の時代が訪れる事になる

 

 

 

ここで、再度「万物の根源は何か?」を考えてみよう、これ以上単純な物質に分けられないもの概念、はその後進んで現在は膨大な数の素粒子が現れている、ノーベル賞を受賞したヒッグス粒子は質量を与える粒子という事なのだけれども、別にヒッグス粒子を知らなくても地球は回る、CO2による地球温暖化の危機は続く、のである

 

冒頭で述べた「機能として働く基本単位」が万物を理解する上で極めて重要な事項なのであって

「これ以上単純な物質に分けられないもの」の追求はもはやそれほど重要ではない、

時代に人類は突入した事に今回気が付いたのです

皆さまは、どうお考えでしょうか?

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です