なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

3月度その4:エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数の相関を追うシリーズ➡50年間200シーズンに及ぶELSO季節変動と太陽サイクルとの相関グラフ!

エルニーニョ南方振動ELSOと黒点数との相関を追うシリーズ➡50年間200シーズンに及ぶELSO季節変動と太陽サイクルの相関グラフ!

 

 

エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数との相関を調べる目的のシリーズです、4年48ヶ月グラフに続き、50年200シーズン(季節)に及ぶELSO季節変動と太陽サイクル開始時期との相関グラフを作成しました

つきましては、

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

エルニーニョラニーニャ・データは [エルニーニョ・南方振動 - Wikipedia] を参照します

太陽サイクル・データは [List of solar cycles - Wikipedia] を参照しています

 

以下、50年間に渡る新規な太陽サイクル開始の時期と、ラニーニャ状態とエルニーニョ状態のグラフを示します

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横軸の単位はシーズン(季節・3ヶ月単位)です、50年間x4シーズンですから200単位並んでいます、Spr_1971(1971年春)からWtr_2020(2020年冬:2020/12-2021/1-2021/2)に至る期間です

ここで冬の定義ですが、例えば、Wtr_2020とは Dec_2020, Jan_2021, Feb_2021 の3ヶ月を示します

 

マジェンダ・ラインが新規太陽サイクルの開始時期を示しています、例えば:

Dec_2008_cyc24_EL は、2008年12月にサイクル24が開始され、その時はエルニーニョ状態ELであった事を示しています、横軸単位はシーズン(3ヶ月)単位ですから、これは Wtr_2008 に属しているのですが、通常、太陽サイクル開始時期は月で表示する(シーズンではなく)ので、月表示しています

 

ブルー・ラインがラニーニャ状態LAのシーズン、オレンジ・ラインがエルニーニョ状態ELのシーズンを示します、両者が重なる事はありません、ラニーニャでもエルニーニョでもない状態は平常状態と称しますが、ここ50年で見る限り平常状態で新規太陽サイクルが開始した事はありません

 

ここ50年間で5回の太陽サイクルがスタートしていますが、2回がLA(ラニーニャ)状態、3回がEL(エルニーニョ)状態でのスタートです、上のグラフを見て頂けると分かりますが、サイクル21-22-23ではブルーのラニーニャ状態の出現頻度が高く、それが、サイクル24-25ではオレンジのエルニーニョ状態が多くなっているのが分かります

 

ここで米国海洋気象庁NOAAさん [Solar Cycle Progression | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] より、2021年2月終了段階における太陽黒点数の推移グラフ全体像を見ますと:

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上にサイクル24と始まったサイクル25の予測(赤線)が出ていますが、下に過去200年以上に及ぶ黒点数の推移が出ています、この右下を拡大しサイクル開始時期マジェンダで入れますと:

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サイクル21-22-23は黒点数が多くサイクル24は黒点数は少なく(100年ぶりの少なさ、と言われています)、サイクル25も少ない事が予想されています

 

黒点数の多い太陽活動が活発な時期はラニーニャ状態に成り易く、黒点数が少なく太陽活動が低調な時期はエルニーニョ状態に成り易い、と言えます

太陽サイクル切り替わりの時期は黒点数は最も少なくなり、太陽活動は最も低下する時期です、従って全体として黒点活動が低調であったサイクル24では、24がスタートした時期と24が終了する時期には強くエルニーニョ状態となった、黒点活動が活発であったサイクル21、22、23期ではサイクル切り替わり時期と言えどラニーニャ状態の場合があった、と言えます

 

ここで、なぜ太陽活動が活発な時にペルー沖の海面水温が下がり(ラニーニャ)、太陽活動が低調な時にペルー沖の水温が上がる(エルニーニョ)のか、ウォーカー循環について再度アップします

平常状態:

By Fred the Oyster:Convectiveは対流、Circulationは循環、Equatorは赤道、EとWは東経と西経、通常は東風である貿易風が海面をインドネシア方向に押しやり、インドネシアでは上昇気流が(低気圧が)生じ、これが上空でペルー方面に戻る循環状態となる(ウォーカー循環

 

エルニーニョ状態:

By Fred the Oyster:エルニーニョのときは、東風である貿易風が弱いためインドネシア方向へ海面が押しやられる事なく、対流の活発な地域は太平洋中部に移動する。太平洋の中部・東部におけるサーモクライン(深層冷海水塊との境界線)の深度が深くなるほか、太平洋上での高水温域も東側に移動する。西太平洋では大気の下降が発生するほか、西風が発生し、ウォーカー循環は弱まる

結果、ペルー沖の海面温度は上昇する!

 

ラニーニャ状態:

By Fred the Oyster:ラニーニャのときは、東風である貿易風が強く海面はインドネシア方向に追いやられ、西太平洋や海洋大陸にて対流活動の活発化が進行し、深層の冷たい海水が海面がペルー沖にで上昇し、サーモクライン(深層冷海水塊との境界線)は急勾配となってペルー沖の海面にまで現れて西方へ移動し、ウォーカー循環が強まる

結果、ペルー沖の海面温度は下降する! 

 

 

 

 

 

以上、長文にお付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました

感謝です