3月度その9:地球磁極の不思議シリーズ➡地磁気エクスカーションと磁北極のバイカル湖北部への移動について!
地球磁極の不思議シリーズ➡地磁気エクスカーションと磁北極のバイカル湖北部への移動について!
本サイトのタイトルは「なぜ地球磁極は逆転するのか?」ですが、地磁気に関しましては定期的な更新対象にはしておりませんでした、理由は、定期的な記事とするには難しすぎたからです
そこでナントカ定期更新可能なテーマを見つけたい、と現在四苦八苦しております
前回は記事、
「3月度その8:地球磁極の不思議シリーズ➡何故、日本で方位磁石が西側を示すのか、分かりました!➡再登録致しました! - なぜ地球磁極は逆転するのか?」
をアップしたのですが、そこではバイカル湖北部に強力なS極があり、これが原因で日本における磁北の西偏と、現在の磁北極の急速なロシア方面への移動がある、と記しました
そこで今回は、もう少しこの辺りをまとめたい、と思ってのアップです
お付き合い頂ければ幸いです
現在観測されている磁北極の急速なロシア方面への移動は、地磁気エクスカーションを思わせるものがあり、 高知大学さんの研究を主に説明すれば:
[YAMAMOTO, Yuhji - research: introduction]
まず地磁気エクスカーションとは:
急速に北緯45°程度までS極である磁北極が南下し再び元に戻る現象であり、地磁気逆転の場合はそのままS極が磁南極となってしまう現象である
以下が78万年前の最後の地磁気逆転から現在までの地磁気強度変動グラフである
Sint-800 1999という測定は色々な論文で出てくるのだが、どこの場所における堆積物からの測定かは、分からなかった
約4万1千年前にラシャンプ地磁気エクスカーションが測定されている
さて、そうして現在の磁北極移動である、NOAAさん [Historical Declination Viewer] より、2025年の磁北極(緑丸)位置を予測すると:
であり、磁北極はロシア・バイカル湖北部(右端)へ向かって急速に移動している
黄色い移動線の一番右側に出ている黒文字の示す白四角は2007年の実測位置であり、緑丸は2025年の予測位置であり、ここ20年間の移動がいかに急速であるかが分かる(NOAAさんのマップによれば、2007年〜2025年までの移動距離は約1000kmであり、年間約56km移動している)
このままでゆくと、磁北極(緑丸)が北緯60°に達するのは約50年後の2075年頃となる、しかし北緯45°程度にまで達しないと地磁気エクスカーションとは言わないようである
ここで京都大学さんの http://wdc.kugi.kyoto-u.ac.jp/igrf/map/f-m.gif によれば、2020年における世界の地磁気強度分布は
であって、バイカル湖北部に強力なS凸磁場(山)が存在している事が分かる、ここが丁度北緯60°のラインとなる
これが日本における磁北の西偏現象の原因である、と共に、磁北極(緑丸)がロシア・バイカル湖へ向けて急速に移動する原因でもある、とされている
しかし、チョット待って欲しい!
磁北極は正真正銘のS極であり、バイカル湖北の地磁気強度凸部もS極磁場が強い凸部である(日本における磁北の西偏がその証拠)
そうしてS極とS極は反発し合うのであって、これらが引き寄せられるという事は、何か特別な、もしくは複雑な、原因があるに違いない
それが何であるのか、今の私には分からないが、、、⬅ これが新しい謎である!
以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
感謝です