3月度その10:地球磁極の不思議シリーズ➡磁北極のバイカル湖北部への移動原因とは?
地球磁極の不思議シリーズ➡磁北極のバイカル湖北部への移動原因とは?
本サイトのタイトルは「なぜ地球磁極は逆転するのか?」ですが、地磁気に関しましては定期的な更新対象にはしておりませんでした、理由は、定期的な記事とするには難しすぎたからです
そこでナントカ定期更新可能なテーマを見つけたい、と現在四苦八苦しております
前回の記事、
「3月度その9:地球磁極の不思議シリーズ➡地磁気エクスカーションと磁北極のバイカル湖北部への移動について! - なぜ地球磁極は逆転するのか?」
にて磁北極のバイカル湖北部への移動を示し、2075年頃にはバイカル湖北部の北緯60°に至るか?という内容の記事をアップ致しました
しかし、バイカル湖北部への移動原因は、私にとって新たな謎でありました、が、今回は謎が解けたと思われるのでのアップです
お付き合い頂ければ幸いです
まず、京都大学さんの http://wdc.kugi.kyoto-u.ac.jp/igrf/map/f-m.gif によれば、2020年における世界の地磁気強度分布は
であり、バイカル湖北部に強力なS凸磁場61745が存在している事が分かる、一方、カナダ東部にも強力なS凸磁場58625が存在している(どちらも北緯60°より少し北)
右下には南磁極そのものN凸磁場66986が表示されており(ちなみに北磁極は表示外)、バイカル湖北部とカナダ東部の局所的なS極性の地磁気強度ピーク値がいかに大きい値が分かるだろう
ここで、磁北極のバイカル湖北部への急速な移動は、バイカル湖北部の61745に引かれたからではなく、カナダ東部の58625に押されたからである、何故なら三者ともS極性であるから互いに反発し、距離がより近いペアの方がより強く反発するからである(反発力は距離の2乗に反比例する、要するに近ければ近いほど大きな反発力となるのだ!)
NOAAさんのマップに、61745と58625の位置をマジェンダでマップしてみよう
2020年における磁北極位置(緑丸)と偏角0°ライン(緑線)と1590年から2020年までの磁北極の移動ラインと2025年までの移動位置が予測されており、その上に、2020年における58625と61745ポイントがマジェンダ丸で示されている、赤線楕円丸は等値線で東偏角、青線楕円丸が西偏角の等値線だが、ここの議論に直接の関係はない
何と、二つのマジェンダ丸は磁北極と同様に緑ラインの偏角0°上に乗るのだ(これは偶然とは思えないが、今、ここでは追わない)!
それは良しとして、磁北極の緑丸は、58625と61745の中間に来ている(2020年現在)
これは61745に引かれたからではなく、58625に押されたからであり、恐らく1800年頃から58625はカナダ東部で急速に発達し、磁北極をロシア側へ押しやったのだろう
従って、緑丸は少しオーバランしてロシア側へ移動するだろうけど、今度は61745に押し戻され、結局は2020年の現在位置辺りに落ち着くだろう
結論として、現在急速に移動中の北磁極が、北緯60°ラインまで南下する事はなく、まして北緯45°までの南下もなく、地磁気エクスカーションは起こさないだろう ➡ バイカル湖北部の61745が急速に弱まらない限りは!
一方、地球上の地磁気強度は時間と共に減少している観測事実はあった、と思うので、その原因は別途考察する必要はあるだろう
以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
感謝です