3月度その17:地球磁極の不思議シリーズ➡地球コアへの旅!
地球磁極の不思議シリーズ➡地球コアへの旅!
本サイトのタイトルは「なぜ地球磁極は逆転するのか?」ですが、地磁気に関しましては定期的な更新対象にはしておりませんでした、理由は、定期的な記事とするには難しすぎたからです
そこでナントカ定期更新可能なテーマを見つけたい、と現在四苦八苦しております
そこで、まず、サイエンスチャンネルさんの「地球の中心”コア”への旅」をご紹介したいと思います
しばらくは定期更新テーマの発掘などではなく、世界の地磁気サイトを勉強する段階なのである、という認識を新たにしている次第です
お付き合い頂ければ幸いです
まず基本情報として地球表面の磁場強度マップ2020年です
地表の磁場強度分布図(ESAより)青が弱く赤が強い
2020年の磁北極と磁南極(方位磁石が90°下を向く)をNOAAより緑丸で示す
マップを見れば、磁場強度が強い領域は、カナダ東部・バイカル湖北部・南極大陸オーストラリア直下、の3箇所である事が分かります(磁北極直下は弱い!)、カナダ東部とバイカル湖北部はS極、南極大陸はN極の磁場です
これは基本中の基本観測情報、です
サイエンスチャンネルさんより、動画「地球の中心"コア"への旅 - YouTube」です、2009年アップの動画と少し古いです
全体で29分と長いのですが、コアへの旅は途中14分51秒から始まります、最初から見たい方は先頭へ戻してご覧下さい
動画は途中から始めるにしても長いので、要所要所でスクショします
動画はマントルの動きについて詳しく説明しています
図1:マントルは熱い流れ(赤)と冷たい流れ(青)から構成されているシミュレーションの図
熱い流れは地球コア外核から湧き上がるマントル・プルームで、冷たい流れはプレート境界の海溝から沈み込むスラブである
図2:熱い湧き上がりをマントル・プルームというの図
左下の湧き上がっているイメージがマントル・プルームである
図3:沈み込む冷たいスラブのイメージ図
スラブはプレート境界の海溝から沈み込んで来る、ここでは示されないが日本海溝を沈み込み、日本海の下670kmでマントルに到達する太平洋プレートのスラブが有名である(地表に近い領域については割とよく分かっているのだ、当たり前の話ですが)
スラブは670kmでマントルを冷やして終わるので、それより深い領域にある青い領域はスラブそのものではなくスラブに冷やされたマントル領域だろう
図4:結果、マントルでは複雑な対流が生じているシミュレーション図
沈み込むスラブそのものは深さ670kmでマントルに溶け込んでマントルを冷やして終わるので、青い部分は割と表層までが多く、オレンジ部分は地球コアから湧き上がるので上図の緑部分から出て来る対流となっている(ハズである)
図5:再度、沈み込む冷たいスラブと湧き上がる熱いプルームのイメージ図
これは深さ670km層のイメージだろう、沈み込むスラブそのものはここでマントルを冷やして終わり、プルームは地球コア外核から湧き上がり670km層を(図で示すように)突き抜けて地表に現れ火山となるのである
図6:マントルの下は地球コア外核で深さ2000km以上に及ぶ鉄の流体であるの図
そうしてマントルの下には鉄流体のコア外核が2000km以上に及ぶ厚さで存在する
考察:
1.プレート境界における沈み込みスラブとマントル・プルームが直接起因の火山活動の存在から、マントルが大規模に対流している事はマズ間違いないと言える
2.従って、マントルを加熱している鉄流体のコア外核も対流しているだろう
3.ここで重要なのは、コア外核はマントル対流により常に冷やされる構造を持っている、という事である ⬅ 常に冷やされる加熱構造をもつ液体の状態は、繰返し構造を生成しやすいのである(散逸構造と呼ばれる自己組織化)
4.太陽は対流が原因で磁極の反転を起こすのだけれども、地球はそれと同じではないが太陽の場合を参考にしつつ、地球コア外核における対流動作の世界を考える事にしよう
以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
感謝です