3月度その19:地球磁極の不思議シリーズ➡地球磁極の逆転モデル!
地球磁極の不思議シリーズ➡地球磁極の逆転モデル!
本サイトのタイトルは「なぜ地球磁極は逆転するのか?」ですが、地磁気に関しましては定期的な更新対象にはしておりませんでした、理由は、定期的な記事とするには難しすぎたからです
そこでナントカ定期更新可能なテーマを見つけたい、と現在四苦八苦しております
振り返ってみますと、この黒点サイトを開始してこの4月で丁度3年になります、その間ほとんど地球磁極の逆転に関しては記事をアップ出来ず、太陽黒点に関する記事が多かったです
ですが、3年の間、漠然とではありますが地磁気逆転のメカニズムを考えておりましたので、ここで一旦まとめてみます
お付き合い頂ければ幸いです
まず基本情報として地球表面の磁場強度マップ2020年です
地表の磁場強度分布図(ESAより)青が弱く赤が強い
2020年の磁北極と磁南極(方位磁石が90°下を向く)をNOAAより緑丸で示す
マップを見れば、磁場強度が強い領域は、カナダ東部・バイカル湖北部・南極大陸オーストラリア直下、の3箇所である事が分かります(磁北極直下は弱い!)、カナダ東部とバイカル湖北部はS極、南極大陸はN極の磁場です
これは基本中の基本観測情報、です
1.地球は巨大な1ビット・メモリーである
記憶は、地球コア内核の鉄個体(鉄の単結晶と思われる)の磁性方向にロックされ、現在の記憶方向は磁北極がS状態である
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能である
書き換えは、地球コア外核の鉄流体によって行われる、鉄流体は鉄イオンと電子のプラズマ状態で対流しており、従って磁力線は凍結されており、凍結された磁力線同士の衝突により磁気リコネクションが発生し、磁力線が増幅された場合、かつ、それがその時の記憶方向と逆であり、かつ、書き換えのスレッシュホールド(閾値)を越えた場合に書き換えられる(磁極は逆転する)
3.外核コアの対流は乱流であり、従って書き換えの予測は難しくランダムに行われる、もしくはカオス状態である、と理解した方が現状に則している
但し、対流であるからコア外核はコア内核から暖められ、かつ、コア外核はマントルから冷やされる構造を持つ(コア外核の温度差は上下で2800°Cある、下図参照)
以下「SPring8」さんより、地球内部の層構造と圧力温度を示す
4.地球コア内核が形成されたのは15億年ほど前であろう、と考えられている、古地磁気極移動曲線の調査 [トピックス/富山大学理学部] さんより
一方、地球磁場は約35億年前には形成されていた痕跡があり、この間35億年前から15億年前までの間における地磁気形成モデル(即ち鉄個体が存在しない、恐らく鉄流体のみの場合における地磁気形成モデル)を別途考える必要がある
現在、水星には磁場の存在が確認されており、恐らく個体コアは無いであろうと考えられている
火星にはかって磁場が存在したであろう痕跡が見受けられている
金星に磁場はない
このように他惑星、特に水星、の磁場を参考にする事が重要となるだろう
以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
感謝です