なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

3月度その21:地球磁極の不思議シリーズ➡月の磁場について!➡追記あり!➡追記2あり!

地球磁極の不思議シリーズ➡月の磁場について!

 

本サイトのタイトルは「なぜ地球磁極は逆転するのか?」ですが、地磁気に関しましては定期的な更新対象にはしておりませんでした、理由は、定期的な記事とするには難しすぎるからです

 

現在は、各サイトさんから地球磁極に関する記事を紹介させて頂き、まだまだ知見を増やすステージである、との認識でおります

ですが、基本となる地球磁場の観測情報と本サイトが考える磁極逆転モデルは常設させて頂いております

で、本日は月の磁場についての知見です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

地球表面の磁場強度マップ2020年ESA):

地表の磁場強度分布図、青が弱く赤が強い

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2020年の磁北極と磁南極(方位磁石が90°下を向く)をNOAAより緑丸で追加

磁場強度が強い領域は、カナダ東部・バイカル湖北部・南極大陸オーストラリア直下、の3箇所(磁北極直下はそれほど強くない!)、カナダ東部とバイカル湖北部はS極、南極大陸はN極の磁場、これは最も基本的な観測事実です

 

当ブログの磁極逆転モデルを示せば:

1.地球は巨大な1ビット・メモリーであり、地球コア内核の鉄単結晶が南北どちらかの方向に極性をロックし双極子磁場(棒磁石)として記憶している

2.この1ビット・メモリー書き換え可能である、書き換えは地球コア外核の液体鉄が鉄イオンと電子のプラズマ流体となり、磁力線の凍結が生じ、これが外核の乱流に近い対流現象のなかで磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で充分なエネルギーに達した時に偶然に書き換わる(磁極を逆転させる)

従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり、予測不可能であって、カオスとしてよい

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3.課題としては地球コア内核の固体化は約15億年前とされており、約35億年前の地磁気痕跡が見つかっている事から、液体コアのみによる地球の双極子磁場モデルが求められる

 

 

 

 

以下は、主として [月の磁場 - Wikipedia] より

月には磁場がある

ここで、まず月に関して基本的な事項をアップ致しますと:

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まず月と地球の間の距離は38万4,400km、これに対し地球の直径は1万2,756km、月の直径は3,474km、である

月には秤動(ひょうどう)が見られ、

このgifは27日分の月の映像を時間を縮めて表示し、月の見かけ上の揺れ(これを秤動と言う)の様子を示す、月が楕円軌道を巡り地球との距離が変わるので、見かけの大きさも変化する、のである(なるほど、です!)

月の表面と裏面を示そう

 

表面と裏面、裏面には黒っぽく見える海が少ない

ここで、月の北極面と南極面を示そう

 

北極面のクレータは渦巻いているように見えます、南極面はそこまで渦巻いている印象はありませんが、明らかに南極面の方がクレータサイズは大きい(これらの事は、初めて知りました!)

 

月はどうやって出来たか?ですが、ジャイアント・インパクト説が現在は有力で、それによれば:

地球が46億年前に形成されてから間もなく火星とほぼ同じ大きさ(直径が地球の約半分)の原始惑星(月の元となった惑星をTheiaティアと称する場合がある)が斜めに衝突した、とするもの(なぜ斜めか?と言うと、正面では地球が破壊されていたから!)

これは、ティアはラグランジュ・ポイントL4という地球軌道上で他の小惑星が集積しやすい場所で集積し成長してから衝突した、とするもので、

テイアが地球の L4点で形成され、移動し衝突するアニメーション、このアニメーションでは地球を固定している

アポロが持ち帰った月の岩石の化学的な調査の結果、採取された岩石には揮発性物質や軽元素がほとんど含まれていないことが分かり、それらが気化してしまうほどの極端な高温状態で形成されたという結論が導かれた

月面に置かれた地震計(月震計)からニッケルや鉄でできた核の大きさが測定され、地球と月が同時に(独立に)形成されたと考えた場合に予測される大きさに比べて実際の核の大きさが非常に小さいことが分かった

核が小さいということは衝突により月が形成されたとする説の予測と一致する。それは、この説では、月は大部分が衝突した天体のマントル、一部が地球のマントルから形成され、核はほとんど寄与しないと考えられるからである。

ジャイアント・インパクト直後には地球は全体が高温になりマグマの海(マグマオーシャン)が形成されたと考えられており、衝突した天体の核は融けた地球の深部へ沈んでいき地球の核と合体したと考えられている。

 

そうして、月には磁場がある、のである

月は地球のものと比べると、非常に弱い外部磁場を持つ。その主な違いは、月は双極子磁場を持たず、現在の磁場は地殻起源であることである。

By Mark A.Wieczorek、ルナ・プロスペクターの電子反射率計実験による月表面の磁場の強さ

月のような大気を持たない天体では、大きな隕石衝突があると一時的な磁場が生成しうる。これを支持する証拠の1つとして、最も大きな地殻磁場は巨大な衝突盆地の対蹠地(たいせき地と読む、ある場所とは180°逆に位置する場所、上図ではFar Side裏面の赤領域に当たる)付近にある。このような現象は、衝突によりプラズマ雲が月の周りに広がることに由来すると考えられている。

 

しかしながら、月が出来上がった直後には地球と同じように双極子磁場が存在しており、現在の月の磁場はその時代の名残である、とする説も(当然ながら)あり地球と月はかって磁気シールドを共有していた [Earth and Moon Once Shared a Magnetic Shield | NASA] によれば:

https://www.nasa.gov/sites/default/files/thumbnails/image/magfield1a.jpg

月が磁場を持っていた時代には、上図で示すように太陽風から(月自身を)磁気シールドで守っていたと考えられる、Credits: NASA

https://www.nasa.gov/sites/default/files/thumbnails/image/magfield2.jpg

そして、数十億年前には、地球と月の磁場は連結され、太陽風の粒子(陽子と電子)によるダメージから大気をガードしていた事を示す図、Credits: NASA

とする説である

追記:2021/03/23 23:00

上図で月と地球のN/S関係を考えてみよう、地球は現在北がS極で南がN極であるから上図でもそうであるとして、磁力線は必ずN極➡S極であるから、月の北がN極で地球の北がS極となる

即ち、月と地球の双極子(要するに棒磁石)磁極方向は逆転していた、という事になる!

ふむ〜、何かを意味しているのだろうか?

追記2:2021/03/24 07:30

オーロラ動作を調べた所(太陽磁場と地球磁場の関係は、上図のように太陽NSと地球SNが逆関係に22年単位でなる)この状況では月と地球の間の凹んだ部分で磁気リコネクションを起こしやすくなる(そうすると22年単位でオーロラは出現しやすくなるのか?と言うとそうでもない、この辺りがオーロラの難しい所)とありました

確かに、そうだと思います!

追記終わり

 

という訳で、水星には双極子磁場がある、火星には双極子磁場の名残がある、月には少なくとも地殻磁場がある、金星に磁場は無い、となります

 

 

 

 

以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました

感謝です