なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

5月度その15:地球磁極の不思議シリーズ ➡ NOAAオーロラ予測マップから地球磁力線の形状を知ろう!➡追記あり!

地球磁極の不思議シリーズ ➡ NOAAオーロラ予測マップから地球磁力線の形状を知ろう!

 

現在、カナダ・オタワやビクトリアにおける地磁気の変化(日単位や年単位)を記事としてアップしております

そこで観測される周期的な変動の原因を追っている訳ですが、内容的には地球磁力線の形状がどうなっているのか?を知る必要があります

北緯60°、南緯60°、近辺の磁力線形状を予測するにはNOAAのオーロラ予測マップが有効です

そこで、本日は2021-05-16の12:00UTC時刻におけるオーロラ予測マップから形状を知ろう、とする試みです

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

地表の磁場強度マップ2020年

ESAより地球全体を示せば、

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IGRF-13より北極サイドを示せば、

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当ブログの磁極逆転モデルは:

1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである

2.この1ビット・メモリー書き換え可能外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる

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3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである

 

当ブログの磁気圏モデルは:

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朝方と夕方の地球磁力線モデルとは、

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地磁気方向定義とは

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オーロラは北緯南緯60°近辺のオーロラ帯と称されるリング状の帯(ベルト)地帯にて発生するのですが、その帯の形状を吟味すれば、少なくとも北緯南緯60°近辺の地球磁力線形状は推測がつく訳で、それをやってみよう、という事です

 

NOAAさん

[Aurora - 30 Minute Forecast | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center]

より:

北極側を見てみると:

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12:00UTCなのでグリニッジ東経0°が南中した時刻で、オーロラ帯は東経90°と西経90°辺りに伸びた楕円形状をしている

この楕円形状は、カナダ北部に存在する磁場強度ピーク箇所と、バイカル湖北部に存在する磁場強度ピーク箇所に引かれて、楕円形状となっているのである

 

同時刻の南極側を見てみると:

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これも12:00UTCなので、太陽が南中している方向がグリニッジ東経0°である

南極側のオーロラ帯もやはり楕円であるが、北極側ほどではない、これは南極側にはカナダ北部強度ピークやバイカル湖北部強度ピークといった箇所が存在しないからである

 

北極側オーロラ帯と南極側オーロラ帯は同じ形状をとるのである(これを共役という)[オーロラ - Wikipedia] より

これは同一の磁力線に沿ってオーロラを起こす粒子が同時に降下するからである。このように同じ磁力線でつながっている地点を共役点という。

要するに対称性があるのである、が、オーロラ帯の形状そのものは北極側がより楕円となり、南極側もそれに引かれて楕円となるが、楕円性は北極側の方が強い

 

これからは、オーロラ帯のカナダ北部とバイカル湖北部に引かれた楕円性を考慮して磁力線形状を推定し、カナダ・オタワとビクトリアにおける地磁気変化(日変化と季節変化)を考察する事としよう

 

 

追記:2021/05/18 04:30

地磁気の共役点について具体例を調べました

東海大学さん [地磁気の変動とオーロラ] によれば:

南極の昭和基地はオーロラ帯の真下に位置し、オーロラ観測をするのに絶好の場所です。さらに、昭和基地地磁気共役点(地球の磁力線で結ばれた南半球と北半球の地点)がアイスランドに位置するといる好条件も備えています。この利点を利用した共役点観測は、国立極地研究所アイスランド大学との国際共同研究として、一九八四年より継続的に実施してきています。

との事で、

二〇〇三年九月二十六日に、過去二十年の共役点観測の歴史の中で最も良く似た共役性オーロラが観測されました。ここに示す画像は、全天のオーロラが一枚の画像の中に収まるように、魚眼レンズを装着した高感度白黒テレビカメラで撮影したものです。

Tjornesがアイスランドで北極圏、Showaが昭和基地南極圏

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Mag Polewardは、地球双極子磁極の位置を示しているものと思われる、これは地球双極子S極とN極の事である、この2点は対称点となっており、ここを90°とした地球双極子_緯度経度という表現がある

確かに、アイスランド昭和基地では同日同時刻に同型のオーロラパターンが観測されていると言える

同じ磁力線でつながっている地点を共役点という。

という事なのだが、地球双極子_緯度経度で対称となる点ペアが同じ磁力線で結合されているという保証は全くなく(むしろ同じ磁力線での結合地点は周囲の環境に応じて日変化しているだろう)、このような観測によって同一磁力線の結合そのものが確認されるのだろう 

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です