地球磁極の不思議シリーズ➡ここで、ドーンコーラスとバンアレン帯を振り返れば!
カナダにおける北方磁場強度の日動作を調べて来ました、で、日動作における最大値が夕方の早い時間帯によく観測される原因として、夕方側に電離層の電子プラズマ雲が蓄積されるからである、とした訳ですが、一方で明け方に鳥のさえずりのように聞かれるドーンコーラスが有名です
そこでドーンコーラスについて再度調べてみました、何故、明け方なのか?です
お付き合い頂ければ幸いです
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
極地電離層における磁力線形状として:
地磁気方向定義とは:
ドーンコーラスとは?
[コーラス波とは - コトバンク] とは:
太陽風の高エネルギー電子と地磁気の磁力線の相互作用(サイクロトロン運動)によって生じ、約1秒の間に1キロヘルツから5キロヘルツ程度まで周波数が上昇する。無線機を通して聞くと小鳥のさえずりに似た音がする。第一次大戦中、敵の無線傍受をしている通信兵が夜明けとともにこの音を耳にしたことから、ドーンコーラス(夜明けの合奏)とも呼ばれた。
という事なのですが [雑音とは - コトバンク] さんより図を引用すると、
図が小さく見にくいので説明が加えてありますが、夜側におけるバンアレン帯の外帯(高エネルギー電子)における外帯の内側の磁場が弱い領域において、高エネルギー電子が地球磁力線にトラップされ螺旋運動を起こし(サイクロトロン運動)極地に舞い降りて来る
この際にサイクロトロン運動が放射する電波(コーラス電波)の周波数が1キロヘルツから5キロヘルツ程度まで周波数が上昇するので、無線機アンプを通じて聞いていると小鳥のさえずりに聞こえる
という現象です
ちなみに北極へ向かう電子と南極へ向かう電子は螺旋回転の方向が逆になるだけの話ですので、ドーンコーラスは北半球南半球どちらでも聞こえるハズです(但し、中緯度から高緯度にかけての可能性はあります、赤道直下は無理でしょう、と思えます)
しかし、これだけですと夜側で聞こえるのであって、なぜ明け方なのか?の疑問が残ります
そこでNASA情報にもとずくサイト [NASA、プラズマ波の観測でとらえた「宇宙の音」を公開 | TECH+] さんより図をアップ致しますと:
これまた小さい図ですので、説明を加えますと:
太陽に向かって磁気圏が反対の夜側に伸びており、この図は地球を北極星から見た図であって、地球は反時計方向(夜間部で東側)へ回転しています
ここで薄緑色のコーラス波領域は太陽南中時の反対側(マイナス12時間)から明け方を経て太陽南中時頃まで広がっており、センターピークは明け方(南中時マイナス6時間)頃になります
では、何故コーラス波領域は南中時マイナス12時間頃(真夜中)にセンターピークが来るのではなく、南中時マイナス6時間頃の明け方にセンターピークが来るのでしょうか?
それは地球磁力線にトラップされた電子が夜間部で東側へ運ばれるからでしょう、ここで地球磁力線は地球と共に同期を取って回転している、と考えられます、しかし、バンアレン帯の外帯である電子帯はどうなのでしょうか?少なくとも地球自転と同期を取って東向きに移動しているか、自転速度より早く東向きに回転しているものと思われます
そうしませんと、地球双極子磁場を弱める方向の電流発生となってしまうからです
ここにバンアレン帯の回転速度に関する私の疑問があるのです、即ち:
内帯も外帯も地球と同期を取って同方向に回転しているのか?
です、特に陽子またはイオンである内帯が地球と同期を取って同方向に回転されると地球双極子磁場を弱める方向の電流となってしまうので、少なくとも内帯は北極星から見た時に停止している(地球にとっては西向き電流となる)のではないか?と思われるのです
By Booyabazooka:
ヴァン・アレン帯の二重構造、内側の赤色の領域は陽子が多く、灰色の領域は電子が多い
が、果たして回転方向と回転速度はどうなのか?なのです!
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です