9月度その17 世界の北方磁場強度シリーズ➡磁力線と粒子の関係を学ぶ!
世界の北方磁場強度シリーズ➡磁力線と粒子の関係を学ぶ!
地球磁力線は南極極から出て北極極に至るパターンです
宇宙の徒然と宇宙クイズにいそしむブロガー「まさき りお(id:ballooon)さん」から先日質問で:
磁力線パターンは南極方面から北極方面ですよね?
ヴァンアレン帯は
>並行して降りて来ている
北極方面は降りてきていますが、南極方面は磁力線はあがってヴァンアレン帯は下がるのですか?o?
バンアレン帯の粒子(電子やイオン)は磁力線に沿って北磁極へ降りてゆく(同方向)のであれば南磁極の場合は逆方向(磁力線は上がって粒子は下がる)のだろうか?という内容です
その通り、なのですが、私も調べ始めた所なのですが、少々説明を加えさせて頂きたく
お付き合い頂ければ幸いです
まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
極地電離圏における磁力線形状として:
地磁気方向定義とは:
電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina
電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より
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名古屋大学さん [放射線帯50のなぜ] 「放射線帯粒子の基本的な運動って何?」によれば、
磁場中における粒子の運動は:
1.サイクロトロン運動
磁力線のまわりをぐるぐる回りつつ(ジャイロ運動)、磁力線に沿って南北を往復する(バウンス運動)
2.ドリフト運動
磁力線を横切って、地球のまわりを東西にぐるぐる回る
に大別されるそうで、地球磁場の中での荷電粒子の運動として:
左の地球を東西に周回するのが「ドリフト運動」、右の地球磁力線に沿って南北に移動するのが「サイクロトロン運動」となります
サイクロトロン運動は回転のみのジャイロ運動と磁力線に沿ったバウンス運動から構成される(バウンス運動は曲率があれば運動する)、との説明がありました
私はジャイロ運動は回転のみであり、粒子が初速度を南北方向に少しでも持っていれば南北方向に旋回しながら落ちてゆく、と理解していました(北へ向かって落ちてゆく時と南に向かって落ちてゆく時の回転方向は逆になりますが)
しかし、極地(共役点)で反射する、とは知りませんでした!
一方、ドリフト運動ですが、粒子のドリフト運動(エネルギーが1 MeV 電子と10 MeV 陽子について)として:
高度36,000kmの「ひまわり6号」データだそうです(米国衛星GOESが35,000kmですからかなり近いです)この高度ですと、電子ですと約10分で地球を周回しています
荷電粒子の回転方向を見れば、これが西方電流か!と思いますが、西方電流を構成するのはこれのみか(放射線帯・バンアレン帯を構成する粒子群のみか)?は私には分かりません
電流は必ず周回し、地球を周回する電流は地球全体に作用する(影響を与える)ので、西方電流が一部地域の現地時間10AMの磁場を弱めるとかの原因にはなり得ない、というのが私の理解です
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です