10月度その18 世界の北方磁場強度シリーズ➡グアムの磁力線パターンを出し、グアムとGOES-17Westの準リアルタイム波形3日間を比較する!
世界の北方磁場強度シリーズ➡グアムの磁力線パターンを出し、グアムとGOES-17Westの準リアルタイム波形3日間を比較する!
昨日は柿岡と南極の電離層F2の電子密度指標であるfoF2値から、極地では電離層は発達しない事を確認しました
柿岡磁力線は電離圏をシッカリと旅して来るのですが、17W磁力線はわずかに電離圏と相互作用するだけである、と考えられます
柿岡北緯26度の北方磁場強度_最大値最小値_時刻分布_3年間を見ると、最も強いピークは最小値であってLT10時台に観測しています、昨日は準リアルタイム波形3日間の柿岡と17Wを比較しました
「最も強いピークは最小値に観測される」が中緯度の特徴で「最も強いピークは最大値に観測される」が低緯度の特徴である訳で、本日は低緯度の事例であるグアムGUAを取り上げGUA磁力線パターンを求め高度を確認し電離圏との相互作用を確認し、3日間の波形比較グラフを取ります
本来であれば磁力線高度14kmであるクールーKOUで調べたいのですが、データ未公開なので、GUAにしました
グアムの海岸と、GOES衛星、
です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
極地電離圏における磁力線形状として:
地磁気方向定義とは:
電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina
電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より
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1.まずGUA磁力線パターンを調べます
磁力線パターン計算は [流線(磁力線)関数] を使用、数値解析して解いています
GUA磁力線_最高高度は140kmであり、それは、
D層・E層は包含しますが、F1層には届かない高さです
従って、夜間も含めてD層(これは昼間のみ)E層と常に相互作用している磁力線である、と考えられます
ここで、GUA(東経145度)北方磁場強度_最大値最小値カウント_時刻分布_3年間を見ますと:
であって、最大値・最小値ともに綺麗なシングルピークを示し、最も強いピークは最大値に来ています(しかし最小値は本当に綺麗な分布になっています、Cisco社のロゴみたいですね?)
GUAとUTの時差は約9時間ですので、最大値ピークはLT10時台に観測されています
これが低緯度の特徴です
2.続いて準リアルタイム3日間の波形を取りますと:
となります、GUAと17Wの時差は約5時間となります
GUA波形には一部大きな値が乗っています
このGUA波形を論ずるには(一部大きな値の事ではなく、波形の特徴)、私にはもう少し時間がかかります
まとめ:
1.GOES衛星の磁力線は電離圏との相互作用は少なく、低緯度GUA磁力線はD層・E層と相互作用していますが、F層(F1層F2層含む)との相互作用はない領域と考えられます
要するに低緯度であれば電離圏との相互作用が少なくなるから、GOESと特徴(波形含む)が似て来るだろう、という事です
2.GUAでは、F層との相互作用がない結果、最大値と最小値が綺麗なピークを示し、かつ、最大値に最も強いピークが来る、と考えています
3.クールーKOUであれば磁力線高度はたったの14kmですから、D層・E層との相互作用すらもない領域と考えられ、どのような波形が得られるのか興味が湧く所です
ここは、KOUデータの公開を待つしかありませんが、恐らく11月度の報告となるのではないか、と考えています
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です