なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

11月度その9 世界の北方磁場強度シリーズ➡ミーノックの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wと準リアルタイム波形3日間を比較する!➡修正あり!

世界の北方磁場強度シリーズ➡ミーノックの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wと準リアルタイム波形3日間を比較する!➡修正あり!

 

オタワOTT・フレデリックスバーグFRD・サンファンSJGの地磁気変動3年間とGOES-16Eとの波形3日間に続いて、ミーノックMEAをGOES-17Wとアップ致します

波形の観測期間は16Eが、UT11月2日05:52から5日05:51までの3日間

17Wは、UT11月2日05:53から5日05:53までの3日間、で1分のズレがありました

これは16Eと17WのGOESデータをダウンロードする際に1分のズレがあった為です

 

現在、

オタワOTT➡フレデリックスバーグFRD➡サンファンSJGをGOES-16Eと、

ミーノックMEA➡ビクトリアVIC➡ホノルルHONをGOES-17Wと、

柿岡KAK➡グアムGUA➡キャンベラCNBをGOES-17Wと、

シャンポンラフォレCLFをGOES-16E、

の順番で地磁気変動と波形アップを進めており、計10ヶ所となります

 

今回はミーノックMEAで、10ヶ所の中では最も北極圏に近い北緯54.6度で、衝撃的な結果となっています

 

カナダ・ミーノックのあるアルバータ州ジャスパー国立公園とGOES衛星、

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です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

ESAより地球全体を示せば、

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当ブログの磁極逆転モデルは:

1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している

2.この1ビット・メモリー書き換え可能外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる

[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:

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3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである

 

地磁気方向定義とは

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電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

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上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina

電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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[バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

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南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

 

 

ここから本文です

1.ミーノックMEAと17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認です

図1:17WとMEAを通過する磁力線パターンと緯度経度

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MEA磁力線は高度3,070kmと電離圏のみならずバンアレン内帯の陽子ベルトと電子ベルトを通過しています

 

2.続いてミーノック3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

図2:ミーノックMEA3年間北方磁場強度変動グラフ

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Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

MEAは北方磁場強度が弱く最大値も最小値も散る(ブレる)傾向が見えます

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:ミーノックMEA最小値最大値の観測時刻カウント分布

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今度はUT18時台に強い最小値ピークが現れ(集中し)LT10.5時台となります、最大値もピークを持ちますが最小値ほどの集中ではありません、最も強く集中するのが最小値である、というのはOTTやFRDと同じです

 

 

3.GOES-17WとMEAの準リアルタイム波形3日間グラフです

観測時間は、UT2021年11月2日05:53〜11月5日05:52までの3日間72時間です

図4:MEAとGOES-17W波形グラフ3日間

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今までY軸高さを400nTに揃えていましたが、振り切れましたので、広げました、何と400nTから2500nTと6倍に広げてナントカ入りました

MEA北方磁場強度は磁気嵐に反応して極めて急速に減衰しています、減衰の程度はOTTを大きく越えます

衝撃的なのは17Wの値がマイナスに振れていることです!(MEAの方はマイナス13,000nTした結果がマイナスなので本来はプラス波形です、また16E波形ではマイナスは観測されなかったです)

これは高度35,786km上空で北方磁場強度が南向きになったことを意味しています

17W波形のみを取り上げて拡大すると、

図5:11/2-11/5磁気嵐3日間の17W北方磁場強度Hp

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見やすくするため、17W南中時の12LTラインを緑で出しています

3日12LTでマイナス100に振れています!

 

以前アップした11月3日から4日にかけてのGOESの波形は(NOAAサイトのスクショです)、

図6:GOES波形11月3日から4日にかけて

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青が17Wなのですが、青のN(南中時)にマイナスにはなっていません(ダウンシューティングしていません)!

NOAAさんのグラフは、何らかの補正がかけられている可能性があります

 

 

まとめ:

1.NOAAさんのグラフにはマイナスに振れるダウンシューティングは現れていないのですが、ダウンロードしたデータをそのまま表示するとマイナスに振れており、ここはダウンロードデータを調べます(データエラーといったフラグが立っているのか?といった点です)

今後、VICやHONといった地点でも17W波形を出しますので、17W波形に補正がかけられるのであれば補正します

 

2.マイナスへのダウンシューティングを除けば、図5と図6青は同じグラフです

 

3.図4のMEA北方磁場強度が大きく減衰しているのは衝撃的でした(私には!)

北緯54度ともなるとオーロラが出てもおかしくない領域であり、バンアレン内帯の陽子ベルトと電子ベルトを通過して来る波形は磁気嵐時にこうなるのだ、ということでした

 

4.こうなると、磁気嵐の最中における北極圏内観測点の波形を見てみたくなります

カナダにはこれがあります!

 

 

修正:2021/11/09 04:30

ダウンロードした17Wデータを調べ、スクショしたNOAAさんグラフ図6と比較し、異常データと思われる部分が分かりましたので修正しました

結果、図4は、

修正_図4:MEAとGOES-17W波形グラフ3日間

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となり、Hpがマイナス値となる異常部分はなくなりました

確認のため、修正された図5も出しますと、

修正_図5:11/2-11/5磁気嵐3日間の17W北方磁場強度Hp

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となり、NOAAさんスクショ図6GOES-17 Hp(青)と同じ波形となりました!

今後、17W波形は異常データを検出した場合は修正したバージョンを使います(16Eも、ですが)

修正終わり

 

 

 

以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました

感謝です