なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

11月度その28 世界の北方磁場強度シリーズ➡GOES衛星-16EとクールーKOU、3日間の波形比較をする!

世界の北方磁場強度シリーズ➡GOES衛星-16EとクールーKOU、3日間の波形比較をする!

 

先日は、GOES衛星-16EとオタワOTTの平穏時3日間(11月18日〜21日)のデータについて波形を比較しました、これは逆相波形でした

本日は何と、GOES衛星-16EとクールーKOUの同じ3日間の波形比較です

クールーKOUのデータ公開が復活したのです、これは同相波形であって、面白い結果が出ています

ので、ご報告です

尚、クールーKOUとGOES-16Eとでは、クールーKOUの方が東に来ますので、ご注意下さい

 

クールーのあるフランス領ギアナにはナイアガラの4倍近くもある大きな瀑布があるようで、それが、

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こちらです

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

ESAより地球全体を示せば、

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当ブログの磁極逆転モデルは:

1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している

2.この1ビット・メモリー書き換え可能外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる

[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:

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3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである

 

地磁気方向定義とは

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電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

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上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina

電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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[バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

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南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.クールーKOU磁力線パターンと高度と緯度経度の確認です

図1:クールーKOU北緯5.21度に着地する磁力線パターンと高度

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クールーKOUの磁力線高度はわずか約14kmであり、電離圏に至らず成層圏で閉じています

 

 

2.GOES16EとクールーKOUの波形、入力となる2波形3日間を取る

期間は比較的平穏であった11月18日から21日までの波形、です

図2:クールーKOUとGOES-16Eの北方磁場強度の波形・3日間

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時差1.5時間で、クールーKOUの方が東にあり、両者の南中ラインを示します

Y軸は高さ400nTに揃えます、クールーKOUの値はマイナス・バイアスしています(-26,350nT)

両者の波形は同相となっています

 

 

3.南中マッチングを取り、両者の波形を重ねる

時差1.5時間で、クールーKOUがEast、G16EがWestとなります、両者の波形を南中時で重ねると、

図3:南中マッチ後のEast-クールーKOUとWest-G16Eの波形

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となり、同相です

 

 

4.各波形をフーリエ変換する

各波形をフーリエ変換し、パワーFFTスペクトルを取ります

図4:East_クールーKOUのパワーFFTスペクトル

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Idx4が周期24hのスペクトラムであって、Idx4の位相角を図中に示してあります、周期12hの2倍高調波Idx7もそれなりに存在していてIdx4とは逆の位相角となっています

 

図5:West_GOES-16EのパワーFFTスペクトル

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G16Eのパワースペクトルでは、Idx4(周期24h)のみが単独で強く、Idx7(周期12h)は強く表れてはいません

 

 

 

5.両者のIdx4正規化強度と位相角を円グラフにマップする

Idx4成分をより正確に数字で比較するため、正規化強度と位相角を円グラフ表現すると、

図6:両波形のIdx4成分解析の円グラフ

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となります、Gはギガで10の9乗です

両波形は位相角が共に正で非常に近く、従って同相で、クールーKOUのIdx4エネルギーはGOES-16Eの約1/3となっています

 

 

 

考察:

1.これまた面白い結果です

同相が円グラフで確認できました

2.Idx4に関する地上波の高調波成分ですが、

同相のクールーKOUではIdx4位相がでIdx7位相は

逆相のオタワOTTではIdx4位相がでIdx7位相も、Idx10位相は

となっています

3.電離圏との相互作用は無いと思われるクールーKOUでも2次高調波が生成されており、これがプラズマ流との相互作用で説明できるのか、考える必要があります

 

11月度の記事アップはここまでで、次回は12月度の記事となります

 

 

 

以上、今月もお付き合い頂き誠にありがとう御座いました

感謝です