なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

1月度その12 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間をFFT解析し比較する!

 

世界各地の北方磁場強度の観測です

ホノルルHONは1/3-6日データが公開はされていたのですが、すべて99999.0の異常データが格納されていたので、スキップしました

これでクールーKOUとホノルルHONの低緯度観測点2ヶ所がスキップ!

低緯度として、あとはグアムGUAに期待したいです

で、今回は柿岡KAK、北緯36.2°の観測点です

 

柿岡のある茨城県の冬の味覚といえば「あんこう鍋」

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大洗が有名、です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、地磁気一般と電離圏一般です

地表の磁場強度マップ2020年

図a:ESAより地球全体を示せば、

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図b:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

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図c:電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より

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図d: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

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南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.柿岡KAKとGOES-17Wの磁力線パターンと緯度経度を確認

以下は、地軸が磁気双極子であるとした最も簡単な磁力線パターンです

図1:

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柿岡磁力線は電離圏を通過しバンアレン内帯端に接します

 

 

2.続いて柿岡KAK3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年1月2日から2021年12月31日の3年(365x3日)です

図2:

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Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

北方磁場Xは、増加です

 

このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図3:

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最も集中するピークは、最小値側で、オタワと同じサンファンの逆です!

 

 

3.GOES-17Wと柿岡KAKの波形3日間FFT解析比較です

G17がグリーン、柿岡がマジェンダです、比較的平穏な3日間の波形解析です

4:1月3日5時15分〜6日5時14分(UT)両観測点の波形

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Y軸高さは、300nTに戻しました、柿岡でも初日真夜中に乱れを観測していますが、これはLT12時アジャストで削除されます

図4の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図5:

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ほとんどのエネルギーがIdx4周期24hに集中しています

一方、図4の波形より柿岡のパワーFFTを取ると、

図6:

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であって、何と最大エネルギーはIdx3でありこれは周期36hに相当します、36hが最大エネルギーとなるのは柿岡が初めてです、私は全く意識しておりませんでした(ちなみに2番目に強いIdx2の周期は72hです、Idx1は存在しません)

でもそれは無視して、あくまでのIdx4周期24hとIdx7周期12hに着目して図6の位相円グラフを取ると、

図7:

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柿岡において位相差は約91°です

 

元に戻り、図4の両波形をLT12時でマッチさせると(時差は330分でこの測定では最大)、

図8:

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となり、

図7の両波形にFFTを掛けてG17は周期24h成分(グリーン)のみ、柿岡は周期24h(オレンジ)と周期24h+12h成分(マジェンダ)の波形を取り出し復元すると、FFT解析後の復元波形はバイアス成分が除去され振動成分のみとなって、

図9:

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24h成分同士(グリーン vs オレンジ)は同相とは言えません

12h成分(マジェンダ)が弱いと当然24h成分(オレンジ)が支配的となります

G17の24h成分グリーンと柿岡の24h成分オレンジを比べますと、

柿岡では柿岡LT12時より早めに24h成分の強度ピークが来て、

G17ではG17LT12時より遅れて24h成分の強度ピークが来ている事が分かります

柿岡ではLT10.3時に最小値ピークですが、この辺りに原因がある可能性があります

それでG17と柿岡の24h成分の位相円グラフです

図10:

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となります

図8のLT12マッチ後の24h基本波の位相差は:

G17-KAK=-83.31°

となって、基本波は同相逆相の正に中間です

 

 

 

まとめ:

1.周期24h基本波の位相差によってのみでは同相逆相の程度が指標化できないケースが現れています、が、柿岡は何とか指標化できそうです

柿岡はIdx3周期36h成分が最も強かったのですが、これを無視してあくまでもIdx4とIdx7について指標化しました

2.同相逆相が指標化できた所で、一体何になるのだ?という根本的な疑問もチラホラ湧いて来ますが、今月はこのまま中央突破し世界まとめマップまで進めます、そこで何か見えて来るのでは?と思っております

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!