1月度その20 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ NOAAさんの地磁気マップをアップする!➡追記あり!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ NOAAさんの地磁気マップをアップする!➡追記あり!
現在、北方磁場強度シリーズで世界各地の最大ピークが最小値側に出る最大値側に出る原因を考え中です
これ、なかなか難しいのです(私には)!
そこで本日は、世界地磁気マップについてNOAAさんがまとめておられるサイトを見つけました、のでご紹介です
お付き合い頂ければ幸いです
電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
図b: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
ここから本文です
1.地磁気方向定義です
図1:はじめに、地磁気方向定義です
最終ゴールは全磁力Fなのですが、そこに至るパスは複数ありまして:
XとYとZ ➡ F
HとDとI ➡ F
が代表的です(本ブログではXYZFのXのみを扱っています)
NOAAさんはこれら表示マップを扱っていますが、特に「D」に着眼している、印象を受けるのです
2.[World Magnetic Model - Maps of Magnetic Elements]
にすべて掲載されていますが、トップに来るのが「D」でして:
偏角Dとは、方位磁石が指し示す方向が北磁極であり、そこから北緯90°の北極はどれくらい角度がズレているか、を示すものです
図2:世界の地磁気偏角D:赤が正で東向偏角、青が負で西向偏角、緑はゼロ
見慣れるのに少し時間がかかりますが、緑ライン上で方位磁石を見れば方位磁石が示す北磁極の方向に北緯90°がある、から出発すると分かりやすい(と思います)
上図は経度ゼロ°をセンターにしたマップですが、北極サイドビューも提示されていて:
図3:偏角Dの北極サイドビュー・マップ
何と、中央に青い西方偏角領域が貫いています!
南極サイドビュー・マップを見れば:
図4:偏角Dの北極サイドビュー・マップ
そのような事はありません、貫通は起きていません!
南緯90°が中央、南磁極が右下にあります
尚、北磁極とか南磁極とは、方位磁石が真下を示す地点の事です
ここで図3を拡大すれば:
図5:拡大図:北磁極を白星、北緯90°を黄丸、で示す
黒字で40とか-40とかが偏角Dの等高線です
北極近くで東向き西向き偏角とか言われてもスグには分かりにくい
貴方が北極の近くで、北緯90°に躰を(顔を)向けた時に右手の方向が東です
貴方が北緯80°ライン(黄点から外側3番目のグレイライン)を躰を北緯90°に向けて1周した時、東向➡西向➡東向➡西向、と4領域を通過する事になります
南極ではこのような事は起こりません、東向➡西向、で終了です
尚、中央の横向き濃い楕円は水平H成分が0-2000nT以内で不明な領域、を示しています
3.何故このような事が起きるのでしょうか?
それは北磁極が磁力を失いつつあるからです!
図6:世界の磁場強度Fマップ2020年
カナダ北部とバイカル湖北部の磁場強度が強く、特にバイカル湖北部の強度は増大しており、北磁極の磁力は弱まりつつあるのです
その結果、図5偏角Dを見れば、とうとう西方偏角青色の貫通を許してしまった!これは今後も広がるだろう!
これは、
エクスカーションまたは磁極逆転の前夜
である(もしくはその定量的な計測である)、とNOAAさんは着眼し観測に力を入れておられるのでは?と私には思えるのです
追記:2022/1/25 17:45
只今コメントで宇宙の徒然を語る「まさき りお(id:ballooon)さん」から:
なるご質問を頂きました!
答えは「違います、10年前は南極のように2領域であった」です
図7:偏角Dマップ2010(NOAAさんより)を示せば、
この10年間で青領域が貫通し、4領域に分割されたのです!
北緯60°ライン辺りを見て頂ければ分かると思います
追記終わり
以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
感謝です!