2月度その12 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMOの地磁気変動3年間を調べ、foF2世界マップを取り、GOESと波形3日間を比較!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMOの地磁気変動3年間を調べ、foF2世界マップを取り、GOESと波形3日間を比較!
世界各地の北方磁場強度の観測です、今回はフェアバンクス・カレッジCMOです
お付き合い頂ければ幸いです
まず、電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
図b: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空を示す)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
ここから本文です
1.世界磁気マップとフェアバンクス・カレッジCMOに着地する磁気赤道上空_磁力線高度
まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です
図1:世界まとめマップ
中央横に走る緑ドットラインが磁気赤道_2021です
磁気双極子を軸とする緯度経度マップはNOAAさん [World Magnetic Model - Maps of Magnetic Elements] より
図2:
磁気マップでは、縦緑ラインが経度0°で左西経・右東経、横にうねる緑ラインが磁気赤道です
以下は、磁気赤道上におけるフェアバンクス・カレッジCMOの磁力線高度を示します
京都大学さん地軸座標と磁気座標の変換サイト [Transformation of Coordinate]より、
CMOの地軸座標より ➡ 対応する磁気座標を求め、
➡ 磁気赤道上空の磁力線高度を求めた結果、です
図3:
磁力線はバンアレン内帯も突き抜ける高度です
高度5,100kmですが、以前の地軸赤道計算では4,920kmでした
今回から、すべての観測点共役ポイントを明示します
2.フェアバンクス・カレッジCMO3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです
観測期間は、2019年2月2日から2022年1月31日の3年(365x3日)です
図4:
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
有効日数が726日とかなり少ないです
このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、
図5:
最大ピークを観測しているLT23.1時台を四捨五入しLT23時台とし、LT00時とLT12時をグラフ上にプロットしています
2月13日09:30UTのfoF2値マップです、これはフェアバンクス・カレッジCMOで2月12日23.1+0.5LT(最大ピークの得られた時間帯の中心)に相当します
図6:CMO_2月12日23.6LTのfoF2値マップ、CMO_cjは共役点
サイトは、こちら [https://www.sws.bom.gov.au/HF_Systems/6/5] です
foF2の雲は、右(東)から左(西)へ太陽と伴に移動します
この時刻、CMOは2MHz帯です
サイトで動画(サイトではアニメと称しています)を数日動かしてみるとCMOでは:
最大で➡7MHz
最小で➡1MHz
であり、CMOの緯度でfoF2値は弱い(電子密度は低い)状態です
共役点CMO_cjも明示してあります、海洋域になります
以前として解けない疑問がありまして:
図6におけるfoF2値が磁気赤道を挟んで南北に強いベルトを形成する事です
これを考えながら観測を続けます
3.フェアバンクス・カレッジCMOとGOES17Wの波形3日間とFFT結果です
フェアバンクス・カレッジCMOがオレンジ、G17Wがシアンです、これでも比較的平穏時3日の波形です
3日目の現地時間夜、フェアバンクスはオーロラ祭だった事でしょう!
図7:2月1日00時00分〜3日23時59分(UT)両観測点の波形
波形はバイアスを除いて変化分のみです
CMOはLT23.1時台にピークを迎えていますので、0.5を加えたLT23.6CMO黒縦ラインを入れてあります
図7のG17WのパワーFFTスペクトルは、
[2月度その9 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ツーソンTUCの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較、foF2世界マップを導入する! - なぜ地球磁極は逆転するのか?]
にあり、ほとんど周期24h成分にエネルギーが集中してます
一方、図7の波形よりフェアバンクス・カレッジCMOのパワーFFTスペクトルを取ると、
図8:
CMOでは周期24h成分が一番強い!⬅これは波形を見ても想像がつきません
まとめ:
1.考察の対象を図5のカウントグラフに絞っています
2.図6のfoF2値マップの分析がキーとなる、と考えています
・地軸赤道から電離圏に達する上昇気流はどう循環しているか?
・何故、昼間foF2値が磁気赤道南北にベルトを形成するのか?
がポイントです
3.3日間の波形グラフとFFT結果は、参考です
観測を続けます!
尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、
foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Radio and Space Services] からスクショしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!