世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 大気潮汐について、那覇のデータを解析し、12h振動の原因を考える!
世界の北方磁場強度測定は、GOESにて平穏な3日間データが得られてからにする必要があり、まだ4月に入って平穏な3日間データが得られておりません
そこで、以前に取り上げた「大気潮汐」を地上データ(那覇)にて解析してみました、ので結果をご報告です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは「電離層(Isonosphere)について解説」さんより:
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
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1.大気潮汐とは
[天気痛予報を作るデータについて - ウェザーニュース] さんより
図1:1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返す気圧のアップダウン(大気潮汐)
地上では気圧はおおよそ9時頃と21時頃に気圧はピークを迎え、この現象を大気潮汐と称しています
大気潮汐を分かりやすく説明すると、昼間に太陽光で大気が温められることや日没後に冷やされることなどよって発生する周期的な気圧変化の事を指し、図1のように1日2回、気圧のアップダウンを繰り返す半日サイクルの変動の気圧変化となります。
そこで気象庁さん [気象庁|過去の気象データ検索] より沖縄那覇の2022年3月1日から3日までの3日間についてデータを取ってみました
図2:那覇(海面)における3日間の気圧変化グラフ
ブルーにて直線近似を示しており、平均して1018.5hPa程度の気圧であり、変動幅は数hPaである事が分かります
そこで変動成分のみを取り出すと、
図3:那覇(海面)における3日間の気圧変動部分グラフ
このようにプラスマイナス2hPa、即ち4hPa程度の変動幅でしかありません
これはバイアス部の1018.5hPaに比べ1/250程度の変動幅であり、非常に小さいです
しかし北方磁場強度の変動部分も、バイアス部はμT単位で示し変動部分はnT単位で示すレベルですので、1/1000程度の比率であり、極めて小さな変動なのです
そうして図3にパワーFFTを掛けて周期成分を取り出しますと、
12h成分/24h成分は7.1344倍と極めて12h成分が多い事が分かります
図3を見ても12h成分が強く現れている所から、これは当然の事と言えます
尚、72h成分が強いのは3日に一度出現する成分が強い事を示していますが、図3を見ると3日で一回振動するユックリとした成分が強いのです
2.しかし当然でないのは、
図1に従って言えば、9時頃に気圧ピークを迎えるのはよいとして、
21時頃にもピークを迎える原因が不明
な事です
別の言葉で言えば、何故こうも綺麗に12h振動するのだろう、という事です
私は、これは21時には、地球の反対側で9時ピークが作られており、これが原因で21時側にもピークが生成されるからだ、と考えています
オレンジの皮を押せば、反対側も凹むのだ、という事です
それが1/1000のオーダなので気が付かないだけです
考えられる原因はひとつで、地上気圧はLT12時に最大になるとして、
図5:大気圧が12h振動する原因(シアンが赤道面)
であって、太陽の背面側でも圧力が高くなるのです
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!