なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

5月度その15 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ホノルルHONの地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取り、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ホノルルHON地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取り、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

 

世界各地の北方磁場強度測定です、今回はホノルルHONです

中央値が300km付近にあるfoF2値マップは磁力線高度2,000km以下の地点についてのみ示しています、HONの高度340kmは該当します

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

まず、オゾン層電離圏バンアレン帯です

図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより

オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります

 

図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより

密度X軸はLogスケールである事に注意!

 

図c:「バンアレン帯 | 天文学辞典」によれば、

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Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

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中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

高度300kmにF2層、高度2,000kmにバンアレン内帯陽子ベルト、3,000kmに電子ベルト(図cより)

 

 

2.ホノルルHON3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです

観測期間は、2019年5月2日から2022年4月30日の3年(365x3日)です

図3:

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

 

このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図4:

凡例にあります「 ピーク数=1+1」は:

第1ピークはマジェンダで1ヶ所のみ、第2ピークはシアンでこれも1ヶ所(合計でピーク数は2)

ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています

マジェンダはゼロ検出が離散的ですが3hあり、24h振動しているものと思われます

HONマジェンダの疑問点は第1ピークがLT13.5時台に来る事で、低緯度でLT午後に来るのはHONのみです

この原因は未だ分かりません、マジェンダ原因は成層圏オゾン層常磁性である、としていますので昼間オゾン生成時間がHONでは数時間遅れる、となりますが、、、

一方シアンですが、ピーク定義を外せば上に凸が2ヶ所あり、12h潮汐振動している事を伺わせます

この高度340kmですと、シアン原因は電離圏F/F2層の電子ジャイロ運動であるとしていますので、夜間F層が効いている、となります

 

 

foF2値マップです

図5:HON第1ピーク13.5時台中央値14.0時のUT表示00:30時です

 

図6:HON第2ピーク21.5時台中央値22.0時のUT表示08:30です

 

 

3.ホノルルHONとG17Wの波形3日間とFFT結果です

ホノルルHONがオレンジ、G17Wがシアンです

図7

HONオレンジは不思議な波形です

最大値ですが、二日目のピークがLT13.5時台にピークを付ける代表例なのでしょう

最小値の方は特徴的なダウンシュートは見られず、少しでも小さい値が出ればその日の最小値となりますので、結果図4のシアン分布となるのでしょう

 

図7の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図8:

GOESでは常に24h成分が強力に強く出ます、GOESの24hカウントグラフで第1ピークがマジェンダなので凡例にを示します

 

図7よりホノルルHONのパワーFFTスペクトルを取ると、

図9:

驚きのスペクトル、72h>24h>12hとなっています!

これはHONの特徴でしょうか?

72h成分が最も強いのがこの3日間だけの事であるのかどうか、いずれ分かると思います

 

 

中間のまとめ:

1.HONは低緯度では特異的な存在で、まず第1ピークマジェンダがLT13.5時台に観測される特徴があります

原因は分かりません、この領域ではオゾン層の発達生成が遅れるのかな?とは思っております

図7の波形も特徴的です

2.HONの最小値シアン分布を見ると(図4)12h/8h潮汐振動しているように見えます

この場合は、昼間F2層だけでなく夜間F層(図b)に潮汐振動が伝わっている、と考えられます

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、

foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!