なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

5月度その18 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKの地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取り、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAK地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取り、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

 

世界各地の北方磁場強度測定です、今回は柿岡KAKです

中央値が300km付近にあるfoF2値マップは磁力線高度2,000km以下の地点についてのみ示しています、KAKの高度700kmは該当しています

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

まず、オゾン層電離圏バンアレン帯です

図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより

オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります

 

図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより

密度X軸はLogスケールである事に注意!

 

図c:「バンアレン帯 | 天文学辞典」によれば、

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Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

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中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

高度300kmにF2層、高度2,000kmにバンアレン内帯陽子ベルト、3,000kmに電子ベルト(図cより)

 

 

2.柿岡KAK3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです

観測期間は、2019年5月2日から2022年4月30日の3年(365x3日)です

図3:

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

相変わらず有効日1,095日と、100点満点が続いています

 

このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図4:

凡例にあります「ピーク数=1+2」は:

第1ピークはシアンで1ヶ所のみ、第2ピークはマジェンダでもう1ヶ所ある(合計でピーク数は3)

ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています

シアンにゼロ検出時間1hを付けていますが、シアンは僅かに8h潮汐振動を含んでいます

マジェンダも12h/8h潮汐振動をしています

 

foF2値マップです

図5:KAK第1ピーク10.3時台中央値10.8時のUT表示01:30時です

 

図6:KAK第2ピーク14.3時台中央値14.8時のUT表示05:30です

 

 

3.柿岡KAKとG17Wの波形3日間とFFT結果です

柿岡KAKがオレンジ、G17Wがシアンです

図7

時差がありますので注意して見て頂ければ(シアンとオレンジの縦ラインを重ねる)逆相である事が分かります、これは図4の統計分布結果と一致しています

 

図7の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図8:

GOESでは常に24h成分が強力に強く出ます、GOESの24hカウントグラフで第1ピークがマジェンダなので凡例にを示します

 

図7より柿岡KAKのパワーFFTスペクトルを取ると、

図9:

idx10は周期8hで、12h>8h>>24h>72hであり、12hと8h成分が極めて強いです

KAKは、12h/8h潮汐振動の活発な観測点と考えられます

シアンで見れば高度700kmですからバンアレン内帯は存在せず、電離圏F/F2層が潮汐振動している事になります

潮汐振動は、地球を帯(ベルト)が取り巻く事により発生しますから、ここでは夜間に消滅しないF層が重要となります

図4よりマジェンダも12h/8h潮汐振動していると考えられ、KAK北緯36.2°で既にオゾン層が溜まり夜間も消滅せず帯(ベルト)をなしている、と考えられます

 

 

中間のまとめ:

1.柿岡KAKは12h/8h潮汐振動が極めて強い観測点である事を認識いたしました

2.中緯度から高緯度にかけて、12h/8h潮汐振動が現れる、と言えます

低緯度は24h振動で12h/8h潮汐振動は現れません、GOESの高度でも現れません

低緯度で日没後に発生し高緯度へ移動するプラズマバブルはどうなっちゃったのでしょうか?考察から外れていますね、プラズマバブル内は電子密度が極めて低いバブルとの事ですから、電子ジャイロ運動が無くなり減衰が無くなる、と考えられますが、、、

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、

foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!