なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

6月度その13 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMOの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMO地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

 

世界各地の北方磁場強度測定、続いてフェアバンクス・カレッジCMOです

CMO北緯64.9°磁力線高度5,100kmは高緯度に位置し、本ブログでは唯一の高緯度観測点です

 

地上観測点におけるマジェンダ原因はオゾン層のみである、などと申して来ましたが、申し訳御座いません、もう一つありました!

それはCMOにおけるもので夜間プラズマシートから飛来する磁力線凍結を伴うプラズマ粒子で、これにより磁場強度は増加する、と考えております

地上を離れれば高度35,768kmのGOESではプラズマ空間における磁気濃縮による磁場強度増大がある、と考えております

まとめますと、磁場強度増大のマジェンダ要因は:

1.オゾン層におけるオゾン分子の磁気モーメントの整列による磁場強度増大

2.CMOで観測される夜間プラズマシートから飛来する磁力線凍結を伴うプラズマ粒子による磁場強度増大

3.高度35,768kmで観測されるプラズマ空間における磁気濃縮による磁場増大

の3つです

今まで説明が充分でなく、または不備があり、混乱させて申し訳御座いませんでした m(_ _)m

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、オゾン層電離圏バンアレン帯です

図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより

オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります

 

図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより

密度X軸はLogスケールである事に注意!

 

図c:「バンアレン帯 | 天文学辞典」によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

図d:英文Wikiバンアレン帯に図cを埋め込むと

Wikiには「内帯には数百keVの電子と100MeV以上の陽子が存在」とあります

 

 

ここから本文です

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

f:id:yoshihide-sugiura:20220209172834p:plain

中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

陽子ベルト・電子ベルトの幅500kmは私の推測で変更の可能性大です

 

 

2.フェアバンクス・カレッジCMO3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです

観測期間は、2019年6月2日から2022年5月31日の3年(365x3日)です

図3

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

データが散ります、ミーノックMEAと同じです、有効日は711日と少なく約2年分となります

 

このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、

図4:

凡例にあります「 ピーク数=1+2」は:

第1ピークはマジェンダでこの1ヶ所のみ、第2ピークはシアンで他にもう1ヶ所(合計でピーク数は3)

ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています

シアンはダブルピーク、マジェンダはダブル凸を示しています

マジェンダがLT23.1時台に第1ピークを付けているのは夜間プラズマシートから磁力線凍結を伴うプラズマ粒子が飛来し磁場強度を増加させているから、と考えています

マジェンダがLT16.1時台に凸となっている理由は分かりません、次の図5−1ではCMOのオゾン濃度は極めて高く、これを考慮する必要があります

しかし、高度5,100kmに達する磁力線パターンにおいて地上20km〜30kmにしか広がらないオゾン層がどれだけ作用するのだろうか?という疑問が常に付きまといます

定性的な考察だけでなく、定量的な分析が必要となっています

シアンも同様で、次の図5−2によればCMO位置におけるF/F2層電子密度は極めて低いのです、バンアレン内帯のジャイロ運動も含めて何故LT1.1台とLT10.1時台にピークを付けるのか?を考察する必要があります

 

 

気象庁 [気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図] さんより2022年4月の世界オゾン全量分布を示すと、

図5−1:2022年4月の平均オゾン全量(m atm-cm)とCMO磁力線パターン

オゾン全量とは、ある地点の上空に存在するオゾンの総量のことで、単位のm atm-cm(ミリアトムセンチメートル)は、その総量を仮に0℃、1気圧の地表に集めたときの厚さを表しています。(例:オゾン全量300m atm-cmは、厚さ3mmに相当。)

CMOにおけるオゾン全量は400〜430m atm-cmあります

 

続いて図4よりマジェンダ第1ピークLT23.1時台中央値LT23.6時のfoF2値マップを示すと、

図5−2:CMO-LT21.6時のfoF2値マップ(6月11日09:30UT)

CMO真夜中にマジェンダ第1ピークを付けるのですから、こうなります、深い原因の考察は未だです

 

 

3.フェアバンクス・カレッジCMOとG17Wの波形3日間とFFT結果です

フェアバンクス・カレッジCMOがオレンジ、G17Wはシアンです

図6

振幅が極めて大きく通常の4倍にY軸を広げています

実に見事なダウンシュートを示しています、3日目にはダウンシュートがありません、LT1.1時台のシアンピークに相当しています

これだけ鋭いダウンシュートですから、バンアレン内帯のジャイロ運動を考慮する必要があるでしょう、問題は何故LT1.1時台に?となります 解決はこれからです

 

図6の波形よりG17WのパワーFFTスペクトルを取ると、

図7:

GOESでは常に24h成分が強力に強く出ます、GOESの24hカウントグラフで第1ピークがマジェンダなので凡例にを示します

 

 

図6よりフェアバンクス・カレッジCMOのパワーFFTスペクトルを取ると、

図8:

極めて強い24h成分がトップ強度です、強度比は 24h>>12h>8h>72h で図7のGOESに近いです

 

 

中間のまとめ:

1.フェアバンクス・カレッジCMOの考察はまだこれからです

現在はデータとグラフをまとめている段階です

 

 

コメントバック:

Rio同志(id:ballooon)

コメントありがとう御座います、感謝です

>始めに図4のすぐ下、シアンが第一ピークと

あ、またやってしもた〜!で、シレと修正を済すませましたです

私がこれですから、読んでおられる方は大混乱ですよね?

申し訳ありませんでした m(_ _)m

>オーロラが見えてる時も最低値が出る、ということでしょうか?

はい、シアンがバンアレン内帯からのジャイロ運動する陽子・電子とすれば、それらはCMO上空にまで飛来するのでオーロラを発生させる、と考えられます

ジャイロ運動をして磁場強度を減衰させながら飛来するのです

問題は何故LT1.1時台に突如降り注ぐのだろうか?です

これは今の所分かりません

図6のオレンジ波形ではLT23.1時台のマジェンダピークはそれほど強く出ていません、3日目がそうかな、という程度です

マジェンダピークがプラズマシートから飛来する磁力線凍結を伴うプラズマ粒子であるとすれば、これもオーロラ原因となります

プラズマシートからとバンアレン内帯からと、両者が仲良くオーロラを発生させている、となります

が、はたして本当か?という疑問は常に付きまといます

以上です

コメバック終わり

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、

foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!