4月度その6 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ クールーKOUの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間を比較する!
クールーKOUの3年間磁場強度変動と24h統計グラフと3日間波形解析です
お付き合い頂ければ幸いです
1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです
まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です
図1:世界観測点マップ
中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です
図2-1:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ
電子ベルトは陽子ベルトに被っています、詳細を示せば:
図2-2:日本原子力機構JAEAさん [電子、陽子(バンアレン帯)のエネルギー別線量分布] より
バンアレン内帯では電子数リッチと考えられます
2.クールーKOU3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフ
図3−1:2020年4月1日から2023年3月31日の3年(365x3日)
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で700nT
磁場強度と黒点数の相関は最大最小の幅に出ると考えており、以下のグラフを取っています
図3−2:磁場強度最大最小と黒点数最大最小のグラフ
Y切片の●は、サイクル25が始まった2019年12月の値で、最大最小の幅が狭い時と考えられます
表示は、月単位に引き伸ばされています
OTT,FRD,KOUの23年3月には北方磁場強度の異様なダウンシュートが観測されています(上図のシアンダウンシュート)
図3−1に表示された有効日データのみを使い、
図4:24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフ
凡例にあります「● ピーク数=1+1」は:
第1ピークはマジェンタで1ヶ所のみ、第2ピークはシアンでこれも1ヶ所(合計でピーク数は2)
ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています
3.クールーKOUとG16Eの波形3日間とFFT結果です
図5:KOUがオレンジ、G16Eはシアン
綺麗に同相です
今月から72h,36h,24h,12hのスペクトルを取ります(8hを止めて36hを追加)
図6:上図の波形よりG16EパワーFFTスペクトル
G16Eでは、24h>72h>36h>12hです
図7:KOUのパワーFFTスペクトル
24h>12h>>72h=36hです
72hが少ないのは平穏安定しているからですが、36hも極めて少ないです
Idx=10は8h成分です
考察:
KAK36h成分の結果を早く見てみたい所です
またKAKでも23年3月に北方磁場強度の異様なダウンシュート観測が観測されているか、興味があります
コメントバック
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝です
>これ、磁気嵐ですよね?
以前、仰っていた3月の大きな磁気嵐、ですね?
で、早速KOUの3月22日から30日までの波形とスペクトル9日間を取ってみました
図8:3月22日から30日(UT)9日間の波形
Day3(24日UT)で大きくダウンシュートしています!
Day3で大きくダウンシュートする直前に一旦増加します、そして大きくダウンシュートし、Day4,Day5でゆっくり回復します
これが磁気嵐時の特徴的な時系列応答となります
この応答は地球レベルで起こしているので、赤道環電流(リングカレント)で説明されます
面白いのは地球レベルでの時系列応答に、KOU特有のLT11.0時アップシュートが独立に乗っている事です、これはオゾン層の磁気モーメントで説明されます
いずれ、まとめてみたいと考えていました
ちなみにこの時のスペクトルは:
図9:
であって、周期9日間のスペクトルが最も強く出ます、これも磁気嵐時の特徴です
>柿岡はどうでしょうね?
柿岡の記事は既にアップしております
が、3月22日から30日の波形とスペクトルは準備しておきます
以上でした
コメバック終わり
尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です