なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

4月度その18 太陽黒点数と米国株価の相関シリーズ ➡ 太陽黒点数とS&P500とVIXの相関を取る!

私は長いこと「太陽黒点数の変動と米国株価S&P500の変動には相関があるに違いない」と漠然と考えていました

一般論として、太陽活動は経済活動に大きな影響を与えます

例えば、太陽活動は気候変動を左右し穀物の収穫量を左右するから経済活動を左右する、という事は言えるでしょう

また赤道ペルー沖の海面温度は東から吹く貿易風に左右され、この貿易風の強弱によりエルニーニョラニーニャが発生し、この貿易風の強弱は太陽活動によって左右されますから、これも太陽活動が経済活動に大きな影響を与えている、と言えます

ここで太陽活動を示す数値の一つが黒点数(SunSpot Number:SSNと略します)です

長い事、漠然とSSNとS&P500の相関を考えていて、中々その相関が見つからなかったのですが、今回その相関が見つかったか?と思わせる事象がありました!

ので、ご報告です

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

対象は、太陽黒点数SSNと米国株価指数S&P500と恐怖指数VIXです

ここから共通項目を抽出します

解析対象とする期間は48ヶ月(4年)とします

ここでSSNの定義は「月単位の黒点数の平均」と規定されていますので、数値はすべて月単位で扱います

S&P500とVIXも月単位の平均値を出せばよいのですが、とても48ヶ月に渡って平均値を出すことは出来ないので(作業があまりに大変!)、月初の始値をその月の値として用います(ここに精度のズレがあります)

 

 

図1:2019年4月から2023年3月:SSNの変化

SSNは、この3月の数値が最新ですので、こうなります

 

図2:2019年5月から2023年4月:月初の始値S&P500の変化

月初の値を取りますので、この4月始値が最新で、S&P500はこうしました

何と、コロナショック時2020年4月には約2500程度にまで落としています

それが2022年1月には約4650程度にまで上がりました(約1年9ヶ月で約186%の上昇)

「このような上昇は2度と来ないのではないか?」という専門家もおられます

 

図3:2019年5月から2023年4月:月初の始値VIXの変化

S&P500下降時に上昇するVIXはこうなります、観測期間はS&P500と同じになります

VIXはS&P500の先物1ヶ月の数値と現在のS&P500の数値とから算出されますので、S&P500とVIXは逆相関がある、と一般的には言われます

 

 

そこで図1〜図3の波形について、FFTを掛けてスペクトルを取ります

データ数は48なので、Index成分は半分の1〜24が有効となります

図4:SSN波形_図1のスペクトル

ここでIndex1にスペクトルが立つのですが、私の理解ではIdx=2からでは?と思っており、この項は別途調べます

Idx=1が48ヶ月周期として、最も強いIdx=2は24ヶ月周期(2年)です

 

図5:S&P500波形_図2のスペクトル

これも最強はIdx=2で周期24ヶ月となります

 

図6:VIX波形_図3のスペクトル

VIXでは、idx=3が最強で周期16ヶ月となります

 

 

周期24ヶ月または16ヶ月が最強という事は、切り出した対象期間48ヶ月に依存する(付随する)周期であって、波形の奥にひそむ本質的な周期を示していない、と考えられます

そこで、以下の差分処理を行い、±振動を生じさせ周期性を高めます

図7:周期性を高める差分処理

差分処理をしなければ、Aは150、Bは50であった(薄いピンク丸)所が、差分処理をする(グリーン丸)事によりAは50、Bは-50となる

差分処理により最大絶対値を抑え、±の振動性を生成させているのである

 

 

図8:差分処理をしたSSN波形

図1と見比べて頂ければ、図1では最大値150弱であったのが、図8では最大±30程度で振動し始めた事が分かります

 

図9:差分処理をしたS&P500波形

SSNもそうでしたが、S&P500も右肩上がりの波形が抑えられて±に振動する波形となる事が分かります

図2では最大ー最小差が約2150あったのですが、図9では±400程度に抑えられています

 

図10:差分処理をしたVIX波形

VIXは元々振動波形をしていたので心配だったのですが、図3と比べて周期性が綺麗に出ました

また最大最小差は図3で約45、図10で±20程度ですから少し減少した程度です

 

 

それでは各差分波形についてスペクトルを取ってみます

図11:差分波形SSNのスペクトル

Idx=20、周期24ヶ月に最大スペクトルが来ます

 

図12:差分波形S&P500のスペクトル

やはりIdx=20、周期2.4ヶ月のスペクトル強度が最大となります

 

図13:差分波形VIXのスペクトル

これもIdx=20、周期2.4ヶ月スペクトル強度が最大となりました

 

 

まとめ:

1.差分処理により極端な最大絶対値を抑え、±の周期性を出す事により、SSNとS&P500とVIXのスペクトルに共通の特徴「Idx=20の周期2.4ヶ月が最大強度のスペクトル成分となる」が存在する事が分かりました

2.我々の経済活動は周期2.4ヶ月の振動に強く影響を受けている(支配されている)という事になるのでしょうか?

我々の周囲に周期2.4ヶ月の動きは他にあるのでしょうか?

3.Idx=1にスペクトルが立つ件は、別途調査致します

 

 

 

以上、お付き合い頂きありがとう御座いました

感謝です