5月度その8 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 新観測点イカルイトIQAの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間を比較する!
カナダの第2新観測点としてイカルイトIQAを選びました
オタワOTT真上のIQAがそれです
図0:カナダ観測点マップ:[Magnetic Plotting Service] より
イカルイトIQAの3年間磁場強度変動と24h統計グラフと3日間波形解析です
耳慣れない地名が多出しますが、お付き合い頂ければ幸いです
1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです
観測点が新しくなったので、これは現在準備中です、今しばらくお待ち下さい
2.イカルイトIQA3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフ
図1−1:2020年5月1日から2023年4月30日の3年(365x3日)
Y軸はピッチ1000nT、縦幅全体で4000nT(非常に大きく取っています、振動が大きいのです)
季節変動が激しいです、22年秋に大きな磁気嵐があった、と思われます
それにしても、有効日が1072日とは凄い事です!
磁場強度と黒点数の相関は最大最小の幅に出ると考えており、以下のグラフを取っています
図1−2:磁場強度最大最小と黒点数最大最小のグラフ
表示は、月単位に引き伸ばされています
図1−1に表示された有効日データのみを使い、
図2:24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフ
凡例にあります「● ピーク数=1+2」は:
第1ピークはマジェンタでピークは1ヶ所のみ、第2ピークのシアンには2ヶ所ピークがある(合計でピーク数は3)
ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています
LT15.4時台に第1ピークとしてマジェンタを付けています、SNKと同様これが最大の特徴でしょう
3.イカルイトIQAとG16Eの波形3日間とFFT結果です
図5:IQAがオレンジ、G16Eはシアン
高緯度ほど振動の振幅が大きくなります(IQAのY軸スケールは今までで最大です!)
IQAとG16の経度はほとんど一致しています(時差ゼロに近い!)
72h,24h,12h,8hのスペクトル表示に戻しました
図6:上図の波形よりG16EパワーFFTスペクトル
G16Eでは、24h>72h>12h=8hです
24h>12h>8h=72hです
今後の進め方
1.OTT北緯45.4°、SNK北緯56.5°、に続きIQA北緯63.8°の観測点を加えました
SNKとIQAの特徴は、図2に示す第1ピークがマジェンタとなる事です
その原因を追う事になります
それにしてもカナダ極寒の地で、実に有効なデータ取得が出来るものだ、と感心しております
2.これにて観測点が3点となりました、が、ここは北緯70°代の観測点をトライしてみたくなります!
3.カナダには地磁気の北極がありますので、図0にその位置を追加したいと考えております、観測点はそれを取り囲むように設定できれば、と考えております
尚、地磁気データはカナダ地磁気観測所さん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です