なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

5月度その27:北方磁場強度シリーズ ➡ カナダ4観測点における座標位置/磁力線高度/バンアレン帯/オーロラ帯/オゾン全量を調べる!

カナダの4観測点における座標位置と磁力線高度とバンアレン帯との関係とオーロラ帯との関係とオゾン全量との関係について調べましたので、ご報告です

 

トリガーは、CyMaマップの結果です

Cyは、北方磁場強度が最小値を観測したカウント数が最も多かった時間です

Cyは、電子ジャイロ運動による背景磁場強度の減衰が支配的な観測点です

Maは、最大値を観測したカウント数が最も多かった時間です

Maは、オゾン層におけるO原子とO2分子の常磁性(磁気モーメント効果)による磁場強度の増大が支配的な観測点です

cy/maは、第一ピークではないがそれに続くピークを示す時間です

図1:今月のCyMaマップ結果

OTTはCyであったのが、SNKとIQAでMaに変化し、RESで再びCyに戻る、という不思議な動きをしています

この結果は3年間(約1000日)測定の統計結果であり、この不思議な動作の原因を探る必要があります(数日や数週間程度の測定結果ではない、という事!)

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

1.各観測点の位置関係

カナダ地磁気観測局さんのサイト [Geomagnetism Canada] より、

詳細なマップ [Magnetic Plotting Service] をコピーさせて頂き、そこに地磁気北極の位置をマジェンタで示すと、

図2:各観測点と地磁気北極の位置

地磁気北極とは、地球磁気双極子の北極ポイントです

観測点は、OTT、SNK、IQA、RESの4点となります

 

各観測点の位置をXY平面で示せば、

図3:各観測点のXY平面マップ表示

であり、各観測点の磁力線最高高度を示すと、

図4:磁力線高度は磁気赤道からの距離

となりますが、図4のバンアレン内帯はSNKを含む高緯度では存在していない(通過していない)、と考えています

この図は極めて簡略化した図であり、バンアレン帯のより正確な理解が必要です

最終的には図4を書き直す(高緯度においてより正確にする)必要があります

 

 

2.バンアレン帯

[Van Allen radiation belt - Wikipedia] によれば:

図5:バンアレン帯の内帯と外帯

undefined By Wiki

であって、地表からの高度を示すと、

Inner : 1,000km to 12,000km

Outer : 13,000km to 60,000km

となります(Wikipedia

 

さて、ここでChatGPTの登場です!バンアレン帯を質問すると:

Inner : 1,000km to 8,000km

Outer : 13,000km to 60,000km

との返事がありました(credit:ChatGPT, an AI language model developed by OpenAI )私が使っているのはGPT3.5の無償版です

内帯と外帯の間の間隙(プラズマ存在密度が非常に低い領域)が広いです

 

もうひとつ、[バンアレン帯 | 天文学辞典] さんによれば:

電子:3,000kmを中心とした内帯と20,000kmを中心とした外帯

陽子:2,000kmを中心とした帯(従ってInnerに属する:ブログ)

とあります、これは中心のみを記述し帯の幅は記載していないスタイルです

 

最終的にはバンアレン帯の構造を確定させて図1CyMaマップの不思議を解明する必要があります

 

 

3.オーロラ帯

続いて [オーロラ - Wikipedia] より、オーロラ帯についてです

オーロラは完全な両極点近傍ではあまり観測されない。地磁気の緯度でいえば、昼側では75度を中心としておよそ77度から78度のあたり、夜側では65度を中心としておよそ68度から70度のあたりに、地球の磁極を取り巻くドーナツ状の領域に発生する。オーロラの発生している領域を「オーロラオーバル」と呼ぶ。昼夜を平均すると地磁気の緯度でおよそ60度から70度のあたりにオーロラがよく発生するので、この領域を「オーロラ帯」(オーロラベルト)という

図6:オーロラ帯は地磁気北極点を中心に発生(青点は北緯90°)

by Wiki

Wikiの図にOTT/SNK/IQA/RESの地点をプロットしてみました

ドンピシャ!Maが第1ピークに来るSNKとIQAはオーロラ帯の中にあり、Cyが第1ピークとなるOTTとRESは外に来ている!

今後はより詳細な分析を進める必要があります

 

 

4.高緯度におけるオゾン全量

そうして、高緯度におけるオゾン全量マップを調べる必要があります

オゾン層は磁場強度を増幅させる効果があるからです

[気象庁 | 北極で南極のような大規模なオゾンホールが発生しない理由] は題名通り北極ではオゾンホールが発生しない理由を述べておられますが、そこに北極におけるオゾン全量マップがあったので引用させて頂くと、2011/03/25の1日のオゾン全量マップが掲載されていて、

図7:オゾン全量マップ@2011/03/25

ここで最も重要なのは、オゾン全量の帯は北極点(北緯90°)を中心に形成される、という事です(オーロラ帯は地磁気北極中心)

図7に観測点をプロットすると、

図8:観測点の追加プロット

ダウンロードしたPNGinkscapeを使って観測点プロットしたのですが、これが限界でした

以前に [気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図] さんより2023年3月平均に観測点を追加プロットした図が、

図9:2023年3月平均のオゾン全力世界マップ(部分)

であって、まだこちらの方が読める状況です

ここで、重要なのは北極点にもオゾン全量は存在し、かつ、それは北極点を中心に帯状にベルトを形成している、という事なので、図7があれば充分であると言えます

 

 

まとめ:

今回は問題点を整理し、何が問題なのかを理解する事が目的なので、やはり図4をより正確にグラフ化する事に尽きる、と思っております

バンアレン帯の内帯と外帯を含めた構造は複雑であり確定した記述はない、と思っており、逆に「このような構造であればCyMaマップを説明出来る」という線に持ってゆく程度がやっとだろう、と思っております

 

加えて、今回調査を進められなかった点として夜間プラズマシートにまで伸びる磁力線形状の影響があります、この調査を進める方が先であろう、と考えております

 

 

 

 

以上、長くなりました、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました

感謝です