6月度その3:磁気嵐シリーズ ➡ 6月3日UTに柿岡でK-index=5を観測、G16のX線電子陽子・各流束を測定します!
6月3日21時〜24時UTに柿岡で、K-index=5 が観測されています!
そこで、5月31日から6月5日まで5日間、G16(X線流束・電子流束・陽子流束)測定結果をグラフ化しました
お付き合い頂ければ幸いです m(_ _)m
図1:2024年5月31日から6月5日UTの柿岡KAK_K-index
6月3日21時〜24時UTにK-index=5の磁気嵐(Major storm)を観測しています
以下、2024年5月31日から6月5日UTでG16が観測したX線流束と陽子流束と電子流束を示します
図2:X線流束
5月31日22時頃UTと6月1日10時頃UT6月1日18時頃UTに大きなX線スパイクを観測しています
6月3日21時〜24時UTに磁気嵐K-index=5を観測していますから、その2日程度前に太陽フレア爆発を起こしており、その際に発生したX線が遅延約8分でG16に到達しています
図3:電子流束
電子流束にはそれほど凹凸起伏がありません
特にK-index=5を観測した3日21時〜24時UTでは、むしろ電子流束は希薄になっています
それ以前1日前辺りで電子流束が濃くなっていますので電子の方が陽子より伝搬速度が大なのでしょうか?興味が湧く所です
図3:陽子流束
これは面白いです!
まずG16のLT00時にピークを付けていますから、陽子流束は地球に遮蔽されていません!
G16が地球の夜間にある状態で、プラズマシートからプロトンが磁気リコネクションで周り込んで還流している、のでしょうか?
K-index=5を観測した6月3日21時〜24時UT辺りとその両側にピークがあり、より大きなピークが5月31日5時UT頃に観測されています
図1を見ますと、その頃にK-index=4 Activeが観測されていますので、このActiveに対応した陽子流束ピークであろう、と考えられます
考察:
1.図2の電子流束は濃淡がさほどなく、図3の陽子流束は凹凸起伏なりスパイクが明確で、かつ凸ピーク状態でK-index=4または5が観測されている所から、磁気嵐を引き起こす主原因は凸ピーク状態の陽子流束であろう、と考えられます
2.G16のLT0時(G16のLocal Timeが午前零時という事で真夜中!)に陽子流束ピークを観測するケースが多い、特にK-index=4や5といった磁気嵐を観測する時はそうである
従って磁気嵐の原因は、地球昼間太陽より到達した陽子流束が地球夜間部に周りプラズマシートを構成し、これが磁気リコネクションにより磁力線が切断されて陽子流束が地球夜間部に到達し地磁気に乱れを生じさせているのであろう
以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました
感謝です