6月度その6:バンアレン中間域シリーズ ➡ バンアレン内帯と外帯の中間域における磁力線を調べよう!
バンアレン内帯と外帯との間の中間域は、荷電粒子数が少なく従ってジャイロ運動による磁場強度減衰効果が少なく、またオゾン分子による磁場強度増大効果もあり、オーロラを発生させる原因となる空間である
この中間域磁力線の着地領域がカナダ北部のオーロラゾーンである、、、が本ブログの主張なのです
そこでバンアレン中間域に関する分析を新シリーズとして取り上げました
お付き合い頂ければ幸いです
まずカナダ北部のオーロラゾーンから行きます
図1:カナダ北部オーロラゾーン
OTT・RESがシアン、SNK・YKC・IQAがマジェンタで示されているのは、別途北方磁場強度の測定シリーズで述べます
単純な流線(磁力線)曲線を用いての計算で、中央値は磁気赤道上空高度で、
流線(磁力線)曲線のサイトは、流線(磁力線)関数 です
図2:オタワOTT磁力線
図3:サニキルーアクSNK磁力線
図4:イエローナイフYKC磁力線
図5:イカルイトIQA磁力線
図6:リゾルートRES磁力線
以上まとめますと、まず各観測点の地軸座標上の位置は、
図7:カナダ北部観測点の位置(地軸座標)
図7の緑色曲線は磁気赤道の位置を地軸座標で示したものです
一方、磁気赤道上空の磁力線最高高度マップを取れば、
図8:カナダ北部観測点の磁力線高度(磁気赤道上)
図8のバンアレン内帯と外帯の位置(幅)は、以下のWikiから取ったものです
図9:バンアレン帯 ヴァン・アレン帯 - Wikipedia
ヴァン・アレン帯は地球を360度ドーナツ状にとりまいており、内帯と外帯との二層構造になっている。赤道付近が最も層が厚く、極軸付近は層が極めて薄い。内帯は赤道上高度2,000 - 5,000kmに位置する比較的小さな帯で、陽子が多い。外帯は10,000 - 20,000kmに位置する大きな帯で、電子が多い。
図10:内帯・中間域・外帯における荷電粒子密度と高度 日本原子力機構JAEAさん
実際には図10に示すようにかなり複雑なようです
詳細を調べるという意味で図10は正しいのですが、単純であれば概念(コンセプト)が伝わります、その意味で図8なり図9も正しいのです
尚、色文字説明文はブログサイドで加筆させて頂いております
もうひとつ事態を複雑にしている要因がありまして、
図11: バンアレン帯(バンアレンタイ)とは? 意味や使い方 - コトバンク より
上図サイトでは、太陽側と夜間側でバンアレン帯の幅(厚み)が異なる図が出ています
太陽側と夜間側で幅は異ならない図の方が多いのですが、この辺りも大いに議論が必要な所でしょう!
まとめ:
1.カナダ北部観測点であるOTT/SNK/YKC/IQA/RESに着地する磁力線高度(磁気赤道上空)を簡単な流線(磁力線)関数で解析した結果、オーロラゾーンに属する観測点SNK/YKC/IQAの最高高度は、単純にモデル化したバンアレン中間域に属する事が確認された(図8)
2.バンアレン帯における荷電粒子密度は非常に複雑であり、かつ、太陽側と夜間側で帯の幅はほとんど同じなのか、それとも圧縮伸長をかなり受けるのか、は今後調べる必要がある(図11)
以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました
感謝です