6月度その15:北方磁場強度と磁気嵐に関係する ➡ 地磁気各観測点の地軸赤道上高度の磁力線高度も求め、マップを作っておこう
リングカレントが地軸赤道上を流れる事が明白となったので、磁気赤道上空(これが最高高度)のみならず、地軸赤道上の高度も求めてマップに記載しました
お付き合い下さいますよう、よろしくお願い致します
北磁極は北緯90度から7.3度傾いていますので、計算して既存の磁力線高度グラフに追加します
以下 流線(磁力線)関数 を使って、
図1:CMO
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図2:BOU
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図3:BSL
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図4:SJG
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図5:GUA
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図6:KAK
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図7:KNY
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
図8:CBI
上が地軸赤道上高度で下が従来の磁気赤道上高度です
ここで各観測点の地軸座標マップを作成しておきます
図9:各観測点マップ 地軸座標
下のグリーンラインは磁気赤道位置を地軸座標上に表示したものです
G16とG18と磁気双極子の北極座標も示してあります
そうして各観測点の磁気赤道上の高度と地軸赤道上の高度です
図10:各観測点の磁気赤道上と地軸赤道上の磁力線高度
左側ダークグリーン▲が地軸赤道上の高度で、右側オレンジ▲が磁気赤道上の高度です
磁気赤道上を先に書いて地軸赤道上を後書きしています
常に磁気赤道上の方が高度は高いです
左上に、観測地コード:磁気赤道上空高度、地軸赤道上空高度 を記載
Y軸は観測点(着地点)の磁気緯度を示します
バンアレン内帯位置は ヴァン・アレン帯 - Wikipedia より
電離圏F層位置は 電離層 - Wikipedia より
電離圏は極めて複雑でとてもこのグラフに書き入れる事はできません
代表的なF層(夜間の電離層、150-800km)のみをシアンで示します
まとめ:
1.リングカレントが地軸赤道上を流れる事が明白になったので、磁力線最高高度は磁気赤道上ですが、それに続く地軸赤道上高度も書き入れる修正をしました
2.今回、日本の北方磁場強度解析3年においては磁力線パスと電離圏とのインターラクションが重要となってきます
電離圏の動きは(も)複雑で特に昼間と夜間で構成が変化しますので、より詳細な高度マップが必要になる可能性があります
3.磁気嵐が発生した場合、リングカレントが東から西に向けて流れるわけですが、各観測点の磁力線はリングカレントと直交する形で南から北に向います
各観測点の磁力線はリングカレントのプローバのようなものであり、磁力線波形を解析する事により通過遭遇したリングカレントの内容が分析できるのでは?と考えています
以上、お付き合い頂きまして誠にありがとう御座いました
感謝です m(_ _)m