6月度その24:磁気嵐_北極域_地磁気変動 ➡ フェアバンクスCMOにアラスカ・ウトキアグヴィクBRWを加え、波形を取りました!
フェアバンクスCMO(北緯64.9度)にアラスカ・ウトキアグヴィクBRW(北緯71.3度)を観測点として加え、地磁気変動波形を取りましたので、ご報告です
お付き合い頂けますよう、よろしくお願い致します
まず6月16/17/18/19/20日の柿岡K-indexグラフです
図1:柿岡K-indexグラフ 6月16/17/18/19/20日
軽い磁気嵐(K-index=4程度)時の一般的な北極域_電離圏を流れる電流パターンは、
図2:北極域_電離圏における対流電流
米国USGSの各観測点位置です
CMOの左上にBRWが見えます、BRWはUSGSで最北の観測点です
図3−2:オーロラ帯の位置
図3−1と見比べて(アラスカの位置)、CMO/BRWは共にオーロラ帯に位置しています
さて、いよいよ地上観測です
観測期間は、6月18/19/20日と6月15/16/17日の2回に分けています
図4:北緯71.3度ウトキアグヴィクBRW地磁気変動_6月18/19/20日
LT0時のダウンシュートは弱く、LT10時頃のダウンシュートが目立ちます
振幅はだいたいこの時期のCMOと同じか少し弱いです
図5:北緯64.9度フェアバンクスCMO地磁気変動_6月18/19/20日
図6:北緯71.3度ウトキアグヴィクBRW地磁気変動_6月15/16/17日
やはりLT10時頃のダウンシュートがLT0時に比べ強く出ています
図7:北緯64.9度フェアバンクスCMO地磁気変動_6月15/16/17日
まとめ:
1.なかなか面白いです
CMOはLT0時(実際にはLT0-2時)頃のダウンシュート反応が顕著であるのに対し、BRWはLT10時頃のダウンシュート反応が顕著です
2.これは両者の緯度の違いから生じている差異である事は間違いのない所でしょう
BRWの場合、北緯71.3度と図2においてLT10時頃の開口部出口に近くに位置しておりLT110時頃のダウンシュート反応が強く出ますが、LT0時頃の開口部からは内側に入り過ぎている為、LT0時頃のダウンシュート反応がないのだと思います
3.どちらの観測点もLT21時頃にアップシュートしていますが、次にこの辺りの原因を探ってみたい(考察してみたい)と考えております
以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いますした
深く感謝です m(_ _)m