7月度その11 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ビクトリアVICの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ ビクトリアVICの地磁気変動3年間を調べ、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!
世界各観測点における北方磁場強度測定です
ビクトリアVICの3年間磁場強度変動と24h統計グラフと3日間波形解析を行います
VICのCyMaパターンは Cymama でこれはVICのみであり(他の中緯度は maCyma が典型的)考察対象から外しています
お付き合い頂ければ幸いです
ここから本文です
1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです
まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です
図1:世界観測点マップ
中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です
図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ
陽子ベルト・電子ベルトの幅500kmは私の推測で変更の可能性があります
2.ビクトリアVIC3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフ
観測期間は、2019年7月2日から2022年6月30日の3年(365x3日)です
図3
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
夏至の頃に北方成分が僅かに強まる事が確認できます
このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、
図4:
凡例にあります「● ピーク数=1+2」は:
第1ピークはシアンでこの1ヶ所のみ、第2ピークはマジェンダで他に1ヶ所(合計でピーク数は3)
ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています
シアンゼロ時間帯が1h検出されています、世界まとめマップのCyMaマップに今月からゼロ時間帯を入れますので、全体の分布を見てみたい所です
VICパターンが Cymama と出るのは中央の低いマジェンダがLT23.8時台であり、LT0時を一番左において切断し右に展開してパターン認識するとこなるからです
図4VICは極めて美しい分布をなしており、これが中緯度の典型パターンから外れるのは少しショックなのですが、まぁ現時点においては仕方ありません
3.ビクトリアVICとG17Wの波形3日間とFFT結果です
オレンジがビクトリアVIC、シアンがG17Wです
図5:観測期間は、2022/07/05 - 07/07 (UT) です
MEAは中緯度の北緯48.5°で基本逆相ですが、やはり7日の磁気嵐の日には大きく乱れます
図5よりG17Wのスペクトルです
図6:
GOESと言えど磁気嵐があると72h成分が強くでます、これはG16Eと同様です
図5よりビクトリアVICのスペクトルです
図7:
24h>72h>12h>8hとなりました
まとめ:
1.測定を続けます
コメントバック:
Rio同志(id:ballooon)!
続けてのコメント誠にありがとう御座います、感謝です
>ミーノックとビクトリアだけで見ると、
はい、比較には世界まとめマップの CyMaマップ が最適なので、
先月のマップを上げますと:
であって、MEA/VICともにこの1ヶ月で変化はなく、
MEA: cyCyma
VCI : Cymama
の違いです、どちらも単一でグループを構成せず考察対象から外れています
>波形もきれいだし、一見似てる感じがします。
そうなんです!
その辺り(似ている、の主観)をどう扱うかは非常に難しく、
ひとまずLT00時台を左端点とした直線上でパターン比較をして決定したらどうか、
が CyMaマップ なのです
以上です
コメバック終わり
尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、
foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!