なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/エルニーニョ/世界の地磁気変動を追っています

3月度その12 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKにて3日に1度出現する不規則な振動モデルを推察する!

世界各観測点における北方磁場強度シリーズにおいて、柿岡KAKにて3日に1度出現する不規則な振動(24h振動ではなく)の原因(モデル)を推察します

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

1.問題点

そもそも何が問題か?と言うと:

 図1:KAKにおける不規則振動、オレンジがKAK波形

で示すLT18時頃のオレンジダウンシュートは、LT10.8時頃に出現すべきであった

それであれば1日1回の24h振動に至ったのである

それが何故LT10.8時に出現せずLT18時頃に出現したのであろうか?という疑問である

 

2.確認

電離圏F2層は昼間出現し夜間には消滅する

果して3月9日UTのF2層がKAK上空で不規則にLT18時台に出現したのであろうか?

F2層分布ワールドマップはオーストラリア政府から公開されており、[SWS - Global HF - Ionospheric Map] これは7日間のアーカイブなのでもはや3月9日には届かないが、直近7日間をスキャンしてみると、常にLT10.8時頃KAKにて正確にF2層が発生している

代表的な例を示すと:

図2:UT01:30時は、KAK LT10:30時である

F2層の最大周波数(グレー14MHz)がKAKに至る前にKAK磁場強度最小を示すのである、これが24h振動の基本で常にこうなる

即ち、F2層の発生に関して3日に1度の不規則運動は見当たらないのである

 

3.推察される振動モデル

電離圏プラズマバブルは平穏安定時においても赤道付近でLT18時台に発生する、とする

但し、平穏安定時なので小さなバブルであって、南北に伝搬する事はない

この安定時の小さなプラズマバブルは夜間に消滅する事なく、成長する、とする

この成長する動作を2日間続けると、3日目のLT10.8時には(F2層は通常通り発生しても)成長したバブルのため電子密度が希薄になり磁場強度減少効果は弱められ、もはやダウンシュートしない(図1の一番左側の黒線)

こうして3日目の夕方LT18時台を迎え、図1で言えば9日のLT18時台に新たにバブルが発生した際に臨界値を超えたバブル群がクラッシュし、一気に空間が圧縮されて磁場強度減少のダウンシュートを示し(図1の)、バブルは完全消滅する

これを繰り返す振動モデルである

これは平穏時3日に1度の動作モデルなので、頻度は少なくKAKのLT18.3時台(UT9時台)に小さなシアン第2ピークを形成する

図3:

これは潮汐振動とは言えないだろう、強いて言えば「電離圏プラズマバブルの成長とクラッシュに至る3日間の振動(もしくは36h振動)モデル」といった所か

上の説明は、LT18時頃のプラズマバブル発生時刻を基準にして説明した

即ち、第1日目は成長しパス、第2日目も成長しパス、第3日目でクラッシュして破壊、その意味で3日間振動と称した訳である

しかし波形の観点から言えば、シアンはダウンシュートが主体なので、図1の下のマジェンタライン(16h+24h=40h)がボトム・ピークtoピークであり、これは72h/36h/24hのスペクトル群では36hラインに代表されるので36h振動と称した訳である

複雑である、少し

 

 

以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました

感謝です

3月度その11 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKにおけるスペクトル特出成分36hを考察する!

世界各観測点における北方磁場強度シリーズにおいて、なぜ柿岡KAKにおいてスペクトル36h成分がこうも特出して強いのか、を考察します

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

1.柿岡KAKにおける磁力線パス

 図1:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

であって、KAKにおける磁力線パスは、

図2:

最高高度は約720kmになっており、電離圏の影響を最も強く受ける、と考えられます

 

2.考察

問題は36h成分が特出して強い事でした

図3:KAKスペクトル

この原因は3日間波形において36h近傍のピークtoピーク波形が存在するからであり、それは次の図に示すマジェンタ2ヶ所でした

図4:オレンジ波形がKAK

波形のピークtoピークで36h成分近傍があれば36hスペクトルが強く出ます

上のマジェンタがトップ・ピークtoピークで約36h、

下のマジェンタがボトム・ピークtoピークで約36h

で、何故このように約36h成分が形成されるのか、と言うと、それはライトグリーンで示すボトムのピークtoピーク約18h成分が存在するからです

18h成分は、図3におけるIndex5に相当します

 

ここでKAKの1日24hにおける最大値最小値3年間の観測結果ですが、

図5:

UT9時台に付ける最小値シアン第2ピークが原因と考えられます

これはLT18.3時台に相当します

 

LT18.3時台に一体何があるのかと言うと、それは電離圏プラズマバブル発生があります

電離圏プラズマバブルとは、

[電波障害の原因となりうるプラズマバブルを 昼間にもGPSを使って観測 | NICT-情報通信研究機構]

より:

高度約300km上空では、太陽の放射によって地球の大気の一部が電離し、プラズマの状態になった電離圏とよばれる領域が広がっています。その電離圏の中で、プラズマ密度が局所的に減少した領域が「泡」のように高高度に上昇する現象がプラズマバブルです(図)

プラズマバブルは、通常、日没後に赤道で発生し、太陽放射が無い夜間にのみ存在し、昼間になると消滅します。太陽放射があると、電離圏中ではプラズマがつくられるため、「泡」の内部がプラズマで満たされ、プラズマバブルは消滅してしまうためです。また、プラズマバブルは、地球の磁力線に沿って南北に広がります。非常に大きく成長した場合、中緯度まで達することがあります。日本上空を通る磁力線は、オーストラリアの北部につながっており、日本に到達したプラズマバブルは、南北に5,000km以上伸びていたことになります。

 

3.問題点

ここで問題点が2つあります

夕方に赤道付近で発生し磁力線に沿って南北に伝搬するバブル内では、電子密度が低いので電子ジャイロ運動による磁場強度の減少を弱める(減少を止める)と思われますが、何故か磁場強度の減少を加速させています(図5のUT9時台)

これが第1の問題点で、バブルが発生する事によりその周辺では電子密度がより上がるので(電子総数は変わらないので)、磁場強度の減少が加速される可能性が考えられます

赤道上空を通過する磁力線はKAKに至る磁力線のみではなく、KAKに至るパス上ではバブル発生により周囲に押しやられた電子密度増大が寄与し、磁場強度の減少が加速される、という事です

電子密度がより増大した領域における電子ジャイロ運動はお互いのジャイロ運動に作用し、より磁場強度の減衰に効果を及ぼす、のでしょうか? これは確認する必要があります

ちなみに高度2,000km以上の磁力線パスを有するFRDでは、顕著なシアン第2ピークは観測されません(但し、LT17.8時台/UT23時台に小さな第2シアンピークがあります)

図6:

電離圏プラズマバブルは可能性のひとつで、やはり潮汐振動による電離圏電子密度の増大が夕方に発生し磁場強度を減衰させている可能性も残ります

 

ちなみにFRDにおける3日間波形は、

図7:オレンジ波形がFRD

ここからオレンジ波形のボトムtoボトムで18h振動を読み取れ、と言っても無理でしょう

またFRDのスペクトルは、

図8:

であって、36h成分はそれなりにありますが、18h成分はほとんどゼロです

 

第2の問題点は、図4ライトグリーンで示す約18h振動が3日に一度起こす、という点です

この理由は現在ところ全く分かりません

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

お忙しい中、コメントありがとう御座います、感謝です

 

>確かに、ここのひそかなピークはいつも気になっていました

流石ですね〜

私は全く気にしておりませんでした!

 

>ちなみにIdx6は何時間なんですか?

14.4hです

 

>プラズマバブル・・すっかり忘れています(^^;)少しづつ思い出しますね。

全く、です

調べたのですが、近接する電子ジャイロ運動が互いに作用して磁場強度をより減衰させる、という現象は起きません!

従って、電離圏潮汐振動による空間圧縮により磁場強度がより減衰される(UT9時台に)という事になります

同時にプラズマバブルが発生していたとしても、シアン第2ピークの原因は電離圏潮汐振動による空間圧縮です

この潮汐振動は3日に1回発生する、となります!

図4の一番左側の下に凸な波形部分がそれに当ります

この辺り、もう少し詳しく調べたい、と考えております

尚、前の記事「オゾン全量シリーズ」ですが、4月から中止する事と致しました

 

NICTさんyoutube [日没後に発生する電離圏の泡-プラズマバブル - YouTube] の説明文によれば、プラズマバブルは:

赤道域や低緯度の電離圏では、日没後にプラズマバブルと呼ばれる、局所的に電子密度が低い泡のような現象がしばしば発生します。プラズマバブルは、磁力線に沿った構造を持ち東に伝搬します。太陽活動が活発な時や、磁気嵐が発生した時には大きく成長し、日本上空まで及ぶこともあります。

との事ですので、平穏安定な日には大きく成長しない

従って、図3なり図4で示される安定したKAK3日間の動作は、プラズマバブルではなく電離圏潮汐振動による動作である、としてよいものと思われます

 

 

以上です

コメバック終わり

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

3月度その10 オゾン全量シリーズ➡オゾン全量と北方磁場の季節性振動を追う@西経60°OTT/FRD/KOU付近!

オゾン全量シリーズはオゾン全量に季節性振動が見られる所から、OTT/FRD/KOU付近(西経60°付近)におけるオゾン全量と北方磁場強度の季節性振動を追っています

OTT ➡ 北緯45.4°、西経75.6°

FRD ➡ 北緯38.2°、西経77.4°

KOU ➡ 北緯5.2°、  西経52.7°

であり、西経60°を基準線に選んだ次第です

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

[気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図]から目視によりデータを拾っています

オゾン全量は2ヶ月前の値が公開ですので、最終月は2ヶ月前と同じ値を使っています

図の下に(2020_03〜2023_02)とあるのは36ヶ月(3年)測定で、最新データは(3月の場合)23年1月ですので23年2月はコピーしています、という意味です

図1:西経60°にて北緯45°,北緯30°,赤道0°,南緯30°のオゾン全量

N45°>N30°>S30°>E0°となっています

N45°のピークは冬〜春にかけて、年1回振動、

N30°のピークは春、年1回振動、

S30°のピークは夏〜秋にかけて、年1回振動、

E0°は年2回振動、

しているように見えます

 

図1の赤道0°におけるオゾン全量変化とKOUにおける磁場強度(最大値-最小値)の相関を調べます(図2の赤道0°オゾン全量は図1より精度を上げています)

図2:

24ヶ月目以降は相関はなく、それ以前は相似形(同相の)動きをしています

 

図1の北緯30°におけるオゾン全量変化とFRDにおける磁場強度(最大値-最小値)の相関を調べます

図3:

これは、相関があるとは思えない、です

 

図1の北緯45°におけるオゾン全量変化とOTTにおける磁場強度(最大値-最小値)の相関を調べます

図4:

これは少し相関が見えます

 

 

まとめ:

1.オゾン層はKOUに最も寄与するので、KOUのみを取り上げて詳細に調べる必要がありそうです

 

 

 

以上、お付き合い頂きありがとう御座いました

感謝です

3月度その9 エルニーニョ南方振動ELSOを追うシリーズ➡過去48ヶ月の太陽黒点数とエルニーニョ&ラニーニャの相関グラフを取り、ペルー沖の海面温度マップとオゾン全量マップを取る!

遅ればせながら、エルニーニョ、です

 

気象庁さんからエルニーニョ監視速報が発表されました(3/10)

 

そこで、エルニーニョ南方振動ELSOと太陽黒点数との相関を調べる目的で、2023年2月の太陽黒点数データからさかのぼること過去48ヶ月間とエルニーニョラニーニャ状態の季節(3ヶ月単位)を合わせてグラフ化しました

赤道海面からの上昇気流がもたらすオゾン分布に興味があり、ペルー沖の海面温度マップと月平均オゾン全量マップも取っています

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

気象庁さんの発表 [気象庁 | エルニーニョ監視速報] によれば:

1.3/10現在、まとめとして

  • 2021年秋から続いていたラニーニャ現象は終息したとみられる。

  • 今後、春は平常の状態が続く可能性が高い(70%)。夏はエルニーニョ現象が発生する可能性と平常の状態が続く可能性が同程度である(50%)。

とのことです

 

 

2.現在の発生確率リスト

図1:5か月移動平均値が各カテゴリー(エルニーニョ現象/平常/ラニーニャ現象)

従って、2023年2月はニュートラル平常となり、

3月は確率90%で平常、確率10%でエルニーニョ

4月は確率80%で平常、確率20%でエルニーニョ、と予測されています

 

 

3.太陽黒点数とエルニーニョ/平常/ラニーニャのグラフ

本ブログでは各月毎に太陽黒点数を出し、エルニーニョであるかラニーニャであるかニュートラルであるかを季節単位でグラフ化しており、黒点数と共にグラフをアップします

エルニーニョラニーニャ・過去データは [エルニーニョ・南方振動 - Wikipedia] を参照しています:

図2:約4年分の最新ELSO状態リストWikiより)

2016年夏 - 2017年春 ラニーニャ 北海道を中心とした8月の長期的な大雨・豪雨
1951年に気象庁が統計を取り始めて以来、初めて東北地方の太平洋側に台風が上陸した(平成28年台風第10号)
また北日本では平年より7日 - 10日早い初雪・初冠雪を観測し、関東甲信越では2016年11月に初雪・初冠雪を観測した(関東甲信越で11月に初雪・初冠雪が観測されたのは1962年11月以来、54年ぶりとなる)
このほか、2017年1月中旬と2月中旬、3月上旬は日本国内(平成29年日本海側豪雪)のみならず、国外の多くで10数年に1度の北半球最大規模の大寒波が襲来した
2017年秋 - 2018年春 日本でこの冬(2017年12月〜2018年2月)の平均気温は約1°C程度低かった。そして冬の積雪は平年よりかなり多く(平成30年豪雪)、全国規模で寒冬となった
2018年秋 - 2020年春 エルニーニョ 2018年9月4日に近畿地方にかなり台風が接近して危険な暴風となった(平成30年台風第21号)。9月7日〜9月10日は秋雨前線が近づいて西日本では断続的に雨が降り続いた。冬はほぼ全国的に暖冬で、南西諸島は記録的暖冬、西日本や東日本でも顕著な暖冬となり、西日本の日本海側は記録的少雪となった
2019年5月〜7月は北日本を中心に記録的な長期高温・長期日照・長期少雨となった。7月中旬までは冷夏傾向だったが、2019年8月は平年並みか平年より高い夏だった。6月は南米で大量の雹が局地的に降り、欧州で長期的な異常高温になるなど異常気象が発生した
2019年12月から2020年2月にかけて日本では北日本を除き、2006年12月 - 2007年2月当時を凌ぐ記録的な大暖冬となった
2020年秋 - 2021年春 ラニーニャ 2020年初冬より日本国内を中心に、数年に1度の最大規模の大寒波が襲来し(奄美沖縄を除く)、12月14日から21日までの7日間の総降雪量が200センチ(2メートル)を超えた地点が数地点と、主に東日本と北日本の各日本海側、および山陰地方と九州北部の長崎を中心に記録的な大雪を観測した(令和3年豪雪)。特に2021年1月から2月中旬にかけて日本では北日本、および西日本の各日本海側を中心に、2006年1月 - 2月当時を上回る記録的な大厳冬となった(しかし2月後半は暖冬傾向だった)
2021年1月上旬には日本のみならず、中国や韓国などの東アジアや一部の北米、欧州でも数年に1度の最大規模の大寒波が襲来し、特にスペインの首都マドリードでは半世紀(50年)ぶりの大雪となった
2021年秋 -2022/2023冬

2022年1月上旬には日本(令和4年豪雪)のみならず、海外のパキスタンでも記録的な大雪となった 

また、2022年12月には北米で大寒波が襲来し、記録的な大雪となった。 

また、日本(令和5年の大雪)でも記録的大雪が多発していた。特に東海地方の津と四国太平洋側の高知では10cmを超える記録的な大雪であった。 

2021年春(3月〜5月)まではラニーニャ状態である、としています

2021年夏(6月〜8月)はニュートラルでした

2021年秋(9月〜11月)には、再びラニーニャ状態に入ったが2022/2023冬に終息した

 

黒点数は [国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測] さんデータです

図3:黒点数vsELSO各状態グラフ

マジェンダが太陽南半球の黒点数、シアンは太陽北半球の黒点数、で横軸は年月

その上に高さ5固定で、ブルーがラニーニャ状態の月、オレンジがエルニーニョ状態の月を上乗せしています、平常は何も乗せていません

2023年2月は平常100%となりました

 

NOAAさんより直近2月までの黒点数観測結果と今後サイクル25の予測を示せば、

図4:NOAAさん太陽黒点観測と予測

であって、黒点活動2月は大幅に減少し、ラニーニャから平常100%に戻りました

 

 

4.ペルー沖の海面温度マップと平均オゾン全量マップ

気象庁さん [気象庁 | 海面水温実況図] より、ペルー沖の海面温度マップ2/11を取ると、

図5:海面水温実況図(部分) 2023/3/21(JST

ペルー赤道沖の海面水温は約30°と見られ、かなり温かくなっているように思います

これですとラニーニャ終息で平常になり、やがてエルニーニョか、を思わせます

 

気象庁 [気象庁 | 月平均オゾン全量の世界分布図] さんより2023年1月(これが最新)の平均オゾン全量マップを示すと、

図6:2023年1月の平均オゾン全量マップ(m atm-cm)

赤道帯と北米のオゾン全量は減少傾向で、日本上空でも大きく減少しました

と申しますのも、

図7:2022年12月の平均オゾン全量マップ(m atm-cm)は、

となっています

これは赤道帯と北半球におけるオゾン全量の季節依存性です、いずれオゾン全量シリーズで取り上げたい、と考えております

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

コメントありがとう御座います、感謝です

 

>そして海面水温、だいぶ上がったようですね?

そうですね〜、長いラニーニャもやっと抜けました!

 

>明日出かけるので、

お気を付けて、、、

 

以上でした

コメバック終わり

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

 

3月度その8 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 世界まとめマップを作成する!

世界各観測点における北方磁場強度シリーズで、世界まとめマップの報告です

観測点を4点(OTT/FRD/KOU/KAK)に絞っています

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

1.各種世界マップ

図1:世界観測点マップ

中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

電子ベルトは陽子ベルトに被っています、詳細を示せば:

図3:日本原子力機構JAEAさん [電子、陽子(バンアレン帯)のエネルギー別線量分布] より

バンアレン内帯では電子数リッチと考えられます

 

2.3年間最大値最小値測定から、まとめマップ

図4:3年間_X成分の平均値と差分平均値のマップ3月報告

この4点で見る限り、大きな差異はありません

比率で見て、KAKの全体平均が差分平均に比べ大きく出る、程度です

 

図5:3年間_第1ピーク観測時刻LT統計結果のマップ3月報告

第1ピークのみでなく、全ピークに着眼した分布(但し全体を見る為に抽象化した)が次に示すCyMaマップです

 

図6:今月(3月)のCyMaマップ

がシアンゼロ時間帯、がマジェンダゼロ時間帯です

 

3.3日間波形FFT解析から、まとめマップ

図7:各観測点のFFT結果

72h/24h/12h/8hの各成分強度をそのまま縮小してアップしています

強度10^9が指標となるようで、グリン線で表示しています

FRDはしばらく観測から外していましたので、データ欠落があります

こうして見ますと、KAKは24h成分が他観測点に比べ弱い事が分かります

3月9日から11日のFFT解析でKAKは36h成分が極めて強く出ましたので、4月の観測から72h/36h/24h/12h成分の比較に変更します(一旦リセットします)

 

 

 

まとめ:

現在は、KAKの36h成分が特出して強くなる原因を考察しています

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

 

コメントありがとう御座います、感謝です

 

>36h成分ってなんでしょうね?

そこなんですよ、同志!

まずKAKのスペクトルですが:

図a:

であって、左から72h➡36h➡24h成分となります

72hと36h、36hと24h、との間はかなり空いています

即ち、36h近傍の成分は36hに集約されているのです

その感覚で波形を見ますと、

図b::オレンジ波形がKAKである事に注意

波形のピークtoピークで36h成分近傍があれば36hスペクトルが強く出る訳です

図bの上のマジェンタはトップ・ピークtoピークで約36h、

下のマジェンタがボトム・ピークtoピークで約36hであり、

これが原因で36h成分がこうも強く出るのです

1日目のボトム・ピーク間隔は約18hなのですが、結局、これが何故か?になります

恐らく、安定時KAKで3日間波形を取ると必ずボトム間隔が約18h程度の波形が現れるのです

これが何故か?ですね

 

 

以上でした

コメバック終わり

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!

3月度その7 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 柿岡KAKの地磁気変動3年間を調べ、GOES-18Wとの波形3日間を比較する!

柿岡KAKの3年間磁場強度変動と24h統計グラフと3日間波形解析です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2-1:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

電子ベルトは陽子ベルトに被っています、詳細を示せば:

図2-2:日本原子力機構JAEAさん [電子、陽子(バンアレン帯)のエネルギー別線量分布] より

バンアレン内帯では電子数リッチと考えられます

 

 

2.柿岡KAK3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフ

図3−1:2020年3月1日から2023年2月28日の3年(365x3日)

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で700nT

KAKでは季節変動が少し見られます

 

磁場強度と黒点数の相関は最大最小の幅に出ると考えており、以下のグラフを取っています

図3−2:磁場強度最大最小と黒点数最大最小のグラフ

Y切片の●は、サイクル25が始まった2019年12月の値で、最大最小の幅が狭い時と考えられます

表示は、月単位に引き伸ばされています

 

図3−1に表示された有効日データのみを使い、

図4:24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフ

凡例にあります「ピーク数=1+2」は:

第1ピークはシアンでピークは1ヶ所のみ、第2ピークはマジェンタで2ヶ所ある(合計でピーク数は3)

ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています

 

 

3.柿岡KAKとG18Wの波形3日間とFFT結果です

図5:KAKがオレンジ、G16Eはシアン

同相とも逆相とも言い難い、どちらかと言うと同相か?

次の次のスペクトル図7からKAKでは異様に36hが強い事が示されており、36hが強いと同相とも逆相とも言い難い波形、となるのでしょう

ちなみに同相または逆相と見える場合には24h成分が特出して強くなります(当然ですが)

 

図6:上図の波形よりG18WパワーFFTスペクトル

G18Wでは、概略ですが24h>72h=12h=8hです

これはG16Eと約同じです、安定な日々ではG16EとG18Wのスペクトルは似て来る、と言えるのでしょう

 

図7:KAKのパワーFFTスペクトル

出ました、36h成分が最大です!

これはKAKの特徴で、他の観測点では見られなかった現象です

 

 

まとめ:

KAKにおいては36h成分が特出して大となる!

この事から着眼スペクトル成分を:

72h/24h/12h/8h

から

72h/36h/24h/12h

に変更したい、と考えています 来月4月より

 

 

コメントバック

リオ同志(id:ballooon)!

 

コメントありがとう御座います、感謝です

 

>柿岡は24hなどは今までも低かったと記憶しています

はい、そうです

 

>これからは36hに注目ですね?

はい、そうなります

磁気嵐の時には72h成分が強く出る事は分かっていたのですが、

KAKでは平穏時には常に36h成分が特出して強く出る、との確信に至りました

これはとても不思議な事なのです

GOES波形を無視して、KAKのみの波形をもう少し長く取ってみるか、

などと考えています

 

コメバック終わり

 

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です

 

 

3月度その6 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ クールーKOUの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間を比較する!

クールーKOUの3年間磁場強度変動と24h統計グラフと3日間波形解析です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2-1:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

電子ベルトは陽子ベルトに被っています、詳細を示せば:

図2-2:日本原子力機構JAEAさん [電子、陽子(バンアレン帯)のエネルギー別線量分布] より

バンアレン内帯では電子数リッチと考えられます

 

 

2.クールーKOU3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフ

図3−1:2020年3月1日から2023年2月28日の3年(365x3日)

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で700nT

KOUでは季節変動がほとんど見られません

 

磁場強度と黒点数の相関は最大最小の幅に出ると考えており、以下のグラフを取っています

図3−2:磁場強度最大最小と黒点数最大最小のグラフ

Y切片の●は、サイクル25が始まった2019年12月の値で、最大最小の幅が狭い時と考えられます

表示は、月単位に引き伸ばされています

 

図3−1に表示された有効日データのみを使い、

図4:24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフ

凡例にあります「 ピーク数=1+1」は:

第1ピークはマジェンタでピークは1ヶ所のみ、第2ピークはシアンでこれも1ヶ所(合計でピーク数は2)

ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています

 

 

3.クールーKOUとG16Eの波形3日間とFFT結果です

図5:KOUがオレンジ、G16Eはシアン

同相になりました

 

図6:上図の波形よりG16EパワーFFTスペクトル

G16Eでは、概略ですが24h>72h=12h=8hです

 

図7:FRDのパワーFFTスペクトル

綺麗に、24h>12h>8h>72hです

何らかの潮汐振動はあるようで、12h成分がそれなりに出ています

 

 

まとめ:

KOUでは、図2-1より、オゾン層における酸素原子の磁気モーメント(常磁性)が支配的、と考えられます

12h成分を見ますと、強さはOTT>FRD>KOUであって、一方G16の12h成分は極めて弱くGOES高度では潮汐振動などは存在しない

しかしGOES以外の観測点では、磁力線高度の高いほどOTT>FRD>KOUの順に潮汐振動は強く出る、と言えます

潮汐振動についてはいずれ分析したい、と考えています

 

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です