なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

6月度その2:太陽黒点数の推移を追う ➡ 太陽黒点数とSP500の推移を追う!

太陽黒点数の推移を追う ➡ 太陽黒点数とSP500の推移を追う!

 

2015年6月〜2019年5月までの48ヶ月間の黒点数の推移とSP500の推移を示します。

・ 黒点数はその月の一日当たりの平均値で、月初に前月値が国立天文台三鷹太陽観測さんから公開されています。

・ 米国の株価指数SP500は翌月初の始値を取っており、ここで最終値は6月3日(月曜)の始値であり、平均値ではありませんのでご注意下さい。 SP500は40.0で割った値表示ですので、ご注意下さい。

f:id:yoshihide-sugiura:20190604040044p:plain
・ 私は株はもうやっておりませんが、黒点数とSP500は相関があると見ており、今回、翌月初の値を取ると6月3日(月)の始値で下降に転じました。

・ 厳密に言えば、SP500はサイクル24の黒点数ではなく、新しいサイクル25の黒点数増加に対応して上昇するものと思われます。

・ 5月段階の黒点はサイクル24に属するものと思われ(正確には三鷹さんの見解を待つ必要があります)、サイクル24の黒点が続く限りSP500は下降するか振動するものと思われます。

・ サイクル25が始まるのは2019年末頃か?と思われ、それまでは不安定な動きとなる可能性があります。

 

尚、投資はすべて自己責任にてお願い申し上げます。

 

以上です

 黒点数の推移にご興味のある方は「読者」登録されますと、更新時にメッセージが届きますので、たいへん便利かと存じます。

 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。

 尚、太陽の黒点に関する一般的な解説は、こちら: [太陽黒点 - Wikipedia]

 

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

 

免責:

本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。

引用:

[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[2] List of solar cycles - Wikipedia

2019-05 6月度その1:太陽黒点数の推移を追う、直近48ヶ月のグラフ表示!

本ブログは、直近48ヶ月の太陽黒点数の推移をグラフ表示します

観測は、三鷹太陽地上観測さん [1] が行っており毎月データが公開されていて、これをグラフ化したものです(著作権国立天文台に属します、NOAJは略称です)。

 

 何故48ヶ月かと言うと、黒点数は13ヶ月平均を取って調べるからです。 ある月を取り上げた時、前方6ヶ月と後方6ヶ月を取り、合計13ヶ月の月平均を出します。 これを月単位にスキャンし最小となる月が新しい太陽サイクルが始まる月です。 それを調べるには48ヶ月あれば充分だからです。

 1645年〜1715年、黒点がほとんど出現しない時期があり [マウンダー極小期 - Wikipedia]  、そのうちの30年間で観測された黒点数はわずか50個(本来なら4〜5万個)でした。 マウンダー極小期が明けてから黒点数はほぼ11年単位に増減を繰り返しており、明けた最初の11年をサイクル1として、現在はサイクル24の最終段階(黒点数最小期)に入っています。

 現在は正に11年に一度の太陽サイクルが切り替わる時であります。 この目で新太陽サイクル25が始まるのを見てみよう、が本ブログの目的です。

 

2015年6月〜2019年5月迄・48ヶ月間の太陽黒点数推移

三鷹太陽地上観測さん測定の月平均黒点数・48ヶ月(4年分)を表示(©国立天文台)。

f:id:yoshihide-sugiura:20190603174845p:plain

2019年05月は平均10.16個で、北半球は10.16、南半球では0でした。

2019年04月は平均9.58個で、  北半球は9.58、   南半球では0でした。

2019年03月は平均7.30個で、  北半球は6.83、   南半球では0.48でした。

2019年02月は平均0.00個で、  北半球は0、         南半球では0でした。

2019年01月は平均7.68個で、  北半球は7.68、   南半球では0でした。

 

5月も北半球の黒点のみで、恐らくサイクル24に属する黒点と思われます。 黒点数が増えていると言っても、サイクル24の黒点数では逆転はまだ起きません。 あくまでもサイクル25に属する黒点が出現しませんと。

詳細は三鷹さんの見解待ちとなります。

サイクル25はまだ大分先ではなかろうか?と思います。

 

ここは、三鷹さんに観測を続けて頂くしかありません。 何卒、よろしくお願い申し上げます。

 

以上です

 

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 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。

 尚、太陽の黒点に関する一般的な解説は、こちら: [太陽黒点 - Wikipedia]

 

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

 

免責:

本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。

引用:

[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[2] List of solar cycles - Wikipedia

 

5月度その26:太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ リーマン問題・Bx,By,Bzすべて変化させてみる!【追記】この走行は誤りでした!

太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ リーマン問題・Bx,By,Bzすべて変化させてみる!【追記】この走行は誤りでした!

 

 という訳で、前回で伝導電流がどの方向へ流れているのか?を考えるのは止めにして、磁束方向にバリエーションを付けてみる実験です。

理由は、太陽表面ではポロイダル磁場とトロイダル磁場が交錯しており、綺麗な単一方向の磁場という事はないのでは?と思えたからです。

いつまでもリーマンから抜け出せませんが、衝撃波管問題の外部環境と動作の方向を理解しておきたい、という気持ちが強いのです。

 

 修正したソースは以下で、オリジナルは0.0:

if ( x(i) < 0.d0 ) then
! Brio & Wu (1988)
ro0 = 1.d0
pr0 = 1.d0
vx0 = 0.d0
vy0 = 0.d0
vz0 = 0.d0
bx0 = 0.75d0 ! here
by0 = 1.d0
bz0 = 0.75d0 ! here
else
! Brio & Wu (1988)
ro0 = 0.125d0
pr0 = 0.1d0
vx0 = 0.d0
vy0 = 0.d0
vz0 = 0.d0
bx0 =-0.75d0 ! here
by0 =-1.d0
bz0 =-0.75d0 ! here
endif

であり、Bx,By,Bzはすべてステップ入力である。

 

 結果のBx, By, Bzのgifは以下の通り、時間はT=0, 1, 2の3点:

f:id:yoshihide-sugiura:20190531045709g:plainBx:T=0でステップ入力、フラット応答!

f:id:yoshihide-sugiura:20190531045732g:plain By:T=0でステップ入力、その後過渡応答

f:id:yoshihide-sugiura:20190531051233g:plainBz:T=0でステップ入力、その後過渡応答


 Bx, By, Bz どれも独特の応答を示した! これでなくっちゃツマラナイ。
・ まず、X方向の磁束成分はゼロとなる、という事は、やはり伝導電流はX方向へ流れている?などと、また電流の事を考えてしまいます。

・ Y方向とZ方向の磁束反応パターンの違いが面白い、理由を考えてみます。

 

【追記】この走行は誤りでした!

再度、走行させた所:

negative pressure at 152 1 P: -0.11253499909641997

というメッセージが出ている事を確認致しました。

負の圧力を検出した、との意味です。

gifが出てきたのは、それ以前のデータがあったからです。 走行前に過去データをすべて消去してから走行させるようにシェルを変更致しました。

申し訳御座いませんでした m(__)m

 

最後まで、読みづらい内容、お読み賜りまして、誠にありがとう御座いました。 

5月度その25:太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ リーマン問題・Bz初期設定値も設定してみる!

太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ リーマン問題・Bz初期設定値も設定してみる!

 

 という訳で、Bz初期値もBxと同じ0.75固定値を設定してみた。

 

 上がオリジナルでBx=0.75,Bz=0.0、下がBx=0.75,Bz=0.75である:

f:id:yoshihide-sugiura:20190529151352g:plainBx=0.75,Bz=0.0

f:id:yoshihide-sugiura:20190529202019g:plainBx=0.75,Bz=0.75

 

 

 多少異なる。

いずれにせよ、伝導電流をZ方向に導く為にBx=0.75とし、Bz=0.0とする、とした考えは間違いであった。

伝導電流はX-Y平面なりX-Z平面を面電流として流れているのだろう。

 

 

最後まで、長い事、何回も、お読み頂きまして、誠にありがとう御座いました。 

5月度その24:太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ リーマン問題・Bx初期設定値を振ってみる!

太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ リーマン問題・Bx初期設定値を振ってみる!

 

 という訳で、Bx初期値はどのような働きをしているのか?を知る為に、これを振ってみる。

 

 まず、最初はオリジナル ! Brio & Wu (1988) モデルで:

if ( x(i) < 0.d0 ) then
! Brio & Wu (1988)
ro0 = 1.d0
pr0 = 1.d0
vx0 = 0.d0
vy0 = 0.d0
vz0 = 0.d0
bx0 = 0.75d0 ! 正の固定値を設定
by0 = 1.d0 ! プラス1
bz0 = 0.d0

else ! ゼロ未満で切り替え
! Brio & Wu (1988)
ro0 = 0.125d0
pr0 = 0.1d0
vx0 = 0.d0
vy0 = 0.d0
vz0 = 0.d0
bx0 = 0.75d0 ! 正の固定値を設定
by0 =-1.d0 ! マイナス1で、ステップ入力
bz0 = 0.d0

endif

である。一次元Xの長さは300で中央がXゼロで左右対象。

Byの走行結果は:

f:id:yoshihide-sugiura:20190529151352g:plain

である。 尚、Bxは0.75固定で、Bzはゼロ。

 

ここでBx = 0.0 としてみると:

if ( x(i) < 0.d0 ) then
! Brio & Wu (1988)
ro0 = 1.d0
pr0 = 1.d0
vx0 = 0.d0
vy0 = 0.d0
vz0 = 0.d0
bx0 = 0.d0 ! 0.75d0
by0 = 1.d0
bz0 = 0.d0

else

! Brio & Wu (1988)
ro0 = 0.125d0
pr0 = 0.1d0
vx0 = 0.d0
vy0 = 0.d0
vz0 = 0.d0
bx0 = 0.d0 ! 0.75d0
by0 =-1.d0
bz0 = 0.d0

endif

得られたByは:

f:id:yoshihide-sugiura:20190529182752g:plain

 であり、シャープ性に欠けてくる。 尚、Bx、Bzは共にゼロ。

 

 Bxの初期値依存性については、もう少し調べてみないと分からない。

かなかなリーマンから抜け出せないけれど、基本中の基本との事なので、ジックリ理解しないとイケナイと考えております。

 

 

最後まで、長い事、何回も、お読み頂きまして、誠にありがとう御座いました。 

5月度その23:太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ 磁束総和は閉じている条件!【追記】結果が出ました!【追記2】伝導電流の方向を考えると!【追記3】初期設定Bxが決定づけている?

太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ 磁束総和は閉じている条件!【追記】結果が出ました!【追記2】伝導電流の方向を考えると!【追記3】初期設定Bxが決定づけている?

 

 という訳で、MHDシミュレータ・OpenMHDの世界、一次元または二次元の世界において、磁束Bの出し入れは常に総和でゼロにて閉じている、という条件を設定してみよう。

と言うのも、総和でゼロでない初期条件はいくらでも作れるように見える、からです。 ゼロでないアンバランスな初期条件からスタートする必要があるケースもあるのかもしれませんが、私の場合まずはゼロで閉じた世界での動作に限ってみたい、からです。

 

 そこで、チェック・プログラムを作ってみて、シミュレーション結果について調べてみよう、提供されている例題に適用してみたい、と考えています。

結果が出るのに多少時間がかかります。

 

 

【追記】結果が出ました!

まず、最もシンプルな、OpenMHD一次元例題の1D_basicというリーマン問題について、結果が出ました:

 

磁束Bのx, y, z成分について、時刻00000,  00001,  00002 について、一次元配列セルであるX=1〜300迄の各要素の総和と取ると: 

time 00000 : Bx : 225.0
time 00000 : By : 0.0
time 00000 : Bz : 0.0

time 00001 : Bx : 225.0
time 00001 : By : 0.0
time 00001 : Bz : 0.0

time 00002 : Bx : 225.0
time 00002 : By : 0.0
time 00002 : Bz : 0.0

となり、各時刻において、磁束Bの変化分の総和はゼロである事が確認できました。

但し、Bx成分については、初期値から一定の磁場が掛かっています。 これは伝導電流は一定のローレンツ力を受けている事を示しています。

 

Byに関するgifは、以下の通りで:

f:id:yoshihide-sugiura:20190529151352g:plain

gifの1番目の画像:t = 00000 は初期値で、+1.0 から中央で -1.0 に変化するステップ応答ですから、Byの総和がゼロになるのは当たり前なのですが(目視で分かる)、

gifの2番目と3番目の画像:t = 00001 と 00002 について、x軸に沿ったByの総和がキチンとゼロになっているのを見るのは、驚きです(Byは1.0から-1.0の間を振られています)。

尚、チェックプログラムはrubyで組んでいます、rubyに慣れておりますもので。

 

 

【追記2】伝導電流の方向を考えると!

という訳で、以前から気になっていた伝導電流の方向を考えてみます。

これは、ローレンツ力を発生する左手の法則であれ、電磁誘導による起電力の結果発生する新規な電流である右手の法則であれ、逆方向だけど方向は同じ(変な日本語ですが!)という前提で考察を進めます。

磁束方向がYですので、伝導電流はXかZです(必ず直交します)

ここで、理想MHD環境においては、磁束は流体に凍結されていて、流体に乗って流体方向に動きますので、流体はX方向に流れていますから、伝導電流がX方向という事はありえず、伝導電流はZ方向となります。

この帰結、正しいのでしょうか?

しかし、磁束の方向はY方向であるが、磁束は流体に凍結されてX方向に流れている、という状態はあり得るから、それですと伝導電流のX方向はあり得ますね。

もう少し考えてみます。

 

 

【追記3】初期設定Bxが決定づけている? 

という訳で、上記の考察からでは伝導電流の方向がXなのか?Zなのか?を決定づけるには要素が足りない事が分かる。

それを決定づけている要素が初期設定されている磁束成分Xではなかろうか?

Bxの存在により、伝導電流はX方向に流れる事は出来ず、従ってZ方向となる。

初期設定Bxは、伝導電流の方向をZとする為に変動する事のない固定値として導入されたのではなかろうか?

という結論にしておいて、この記事はクローズさせて頂きたく。

 

 

 

最後まで、長い事、何回も、お読み頂きまして、誠にありがとう御座いました。 

5月度その22:太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ 磁気流体力学の基本を確認しておこう!【追記】アルヴェーン波存在の写真をアップ!

太陽磁極の逆転を追う ➡ MHDシミュレータ ➡ 磁気流体力学の基本を確認しておこう!【追記】アルヴェーン波存在の写真をアップ!

 

 という訳で、これは前から一度まとめておく必要がある、と思っていた事がありまして、それは Wiki [磁気流体力学 - Wikipedia] からなのですが、数式を一切使わないで書くと:

磁気流体力学の基本的アイデアは、電導性流体の中では流体の運動が磁場の変化をもたらして電流を誘起し、その電流と磁場との相互作用から流体への力を生じ、よって流体の運動自身が変化する、というものである。

という事なのですが、

磁気流体力学は1942に宇宙の諸現象研究の過程でハンス・アルヴェーンが発表した論文、すなわち今日アルヴェーン波として知られている磁場中電導性流体特有の波の存在を述べた論文から始まった。

アルヴェーンは「電磁流体力学の基礎研究、プラズマ物理学への応用」により1970年にノーベル物理学賞を受賞した。

とあり、ここで:

・ 流体の運動が磁場の変化をもたらして電流を誘起 これがファラデーの電磁誘導であり起電力が生ずる発電機ダイナモ

・ 電流と磁場との相互作用から流体への力 これがローレンツ

・ 流体の運動自身が変化 これが流体力学

となり、ここで:

対象とする物質は主に液体金属(水銀など)とプラズマである。

 という事で、太陽対流層はプラズマ状態なので磁気流体力学で表現でき:

そして基礎方程式として通常の流体力学の基礎方程式(ナビエ・ストークス方程式連続の式)と電磁場のマクスウェルの方程式とを組み合わせて用いる。

 ナビエ・ストークス方程式とは、運動量保存に対応する式である。

 連続の式とは、流体の連続表現で、原因もなく物質が突然現れたり消えたりすることはない事、を示す。

 マクスウェル方程式とは、電磁場を記述する4本の方程式で、ファラデーの電磁誘導やローレンツの力と磁場と電流の因果関係を含む。

そして:

非圧縮性流れ (incompressible flow) ρ = const. を仮定した場合、ナビエ–ストークス方程式は簡素化され、

流体の質量に加速度を掛けた流体にかかる力と、移流(対流)の力を足したものが、

流体の圧力拡散力外力を足したものに等しい、

という方程式が立てられる。

外力とは、重力をはじめ浮力・表面張力・電磁気力などが該当します。

非圧縮性流れでは、これに 速度の発散はゼロである条件を加えると、未知数と方程式数は一致して原理的には一般解を求める事が可能となりますが:

一般解が求まれば、流体の挙動を完全に知る事ができることになるが、未だに一般解は発見されていない。また、解の存在可能性についても明らかとはなっておらず、物理学と数学の両方に跨る重要な課題の一つとなっている。

加えて磁気流体力学では以下の仮定を行う:

 電気伝導度の極めてよい流体であるから、導体の電気力学に倣って変位電流を無視する。(変位電流と言われると私も戸惑うが、電束電流の事である。)

 ついで流体はほぼ中性とし、電荷を流体が運ぶことで生ずる対流電流は伝導電流と比較して小さいとして無視する。(何とプラズマ中の電子と陽イオンが運ぶ電流は無視するのである! プラズマは、極めて伝導度の高い非圧縮性の流体、として立ち振る舞う事にのみ役立っている、これは意外でした!)

 流体に及ぼす力は、磁場によるもの、のみとする。(電場の影響を無視)

この結果、有用な諸概念が得られる事になる:

 磁場には、圧力と張力がある。 圧迫する力と引っ張る力、の二種類が存在するという事。

 電気伝導度を無限大とする、理想MHDが成立する。(抵抗ゼロの事)

 磁力線と流体の凍り付きが成立する。 これは:

理想MHDのもとでは、ある点の磁力線はそこでの流体の速度で動く、すなわち磁力線は流体と一緒に動くとする扱いが許される。この現象を凍り付き(froze in)と言う。その結果、磁力線は流体により運ばれて時間とともに移動していく(対流)、もしくは磁力線は流体を凍り付かせて質量密度をもつ実体として運動する、という描像を画くことが出来る。

  アルヴェーン波が発生する。 これは:

磁力線は流体に凍り付いているから、単位断面積の磁力管を考えると、それは流体の糸と見なせ、流体の糸に発生する横波・アルヴェーン波が発生する。

など、です。

 

 

【追記】アルヴェーン波存在の写真をアップ!

JAXAさんから「ひので」成果発表です(2003年):

「ひので」は、磁力線上に発生した波をとらえることに初めて成功しました。ここで紹介する画像には、中央付近に太陽の縁が映っています。その上空には、水平方向に筋状にのびる雲のような構造を多数見ることができます。これは、コロナの中に浮かぶ低温のガスです。そのガスの運動を調べると、上下に波打っていることが明らかになりました。これは、「アルヴェーン波」と呼ばれる磁力線に沿って伝わる波を見ているのだと考えています。目に見えない磁力線が存在し、それが波によって揺さぶられているのを観測しているのです。この波の振幅は非常に小さいため、これまで見つけられませんでしたが、「ひので」の可視光磁場望遠鏡によって初めて発見されました。

http://www.jaxa.jp/article/special/astro/img/shimizu_photo01_big.jpg

Credit : JAXA

太陽縁上空のコロナ中に浮かぶ低温ガス。ガスが振動する様子からアルヴェーン波を初めてとらえた

 

 

最後までお読み頂きまして、誠にありがとう御座いました。