12月度その6 世界の北方磁場強度シリーズ➡サンファンSJGの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間をFFT解析し比較する!
世界の北方磁場強度シリーズ➡フレデリックFRDの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間をFFT解析し比較する!
本日はサンファンSJGの北方磁場強度観測、3年間の地磁気変動と3日間の波形解析、です
です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
地磁気方向定義とは:
電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina
電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より
[バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
ここから本文です
1.サンファンSJGの磁力線パターンと緯度経度を確認
図1:サンファンSJGを通過する磁力線パターンと緯度経度高度
高度は約260kmですから電離圏F1層からF2層を通過する、となります
2.サンファンSJG3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです
観測期間は、2018年12月2日から2021年11月30日の3年(365x3日)です
図2:サンファンSJG3年間北方磁場強度変動グラフ
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
このグラフに現れたデータのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、
図3:サンファンSJG最小値最大値の観測時刻カウント分布
UTは国際標準時UniversalTime、LTは現地時間LocalTime
最大値が最強ピークを形成しました、オタワOTT・フレデリックFRDが最小値ピークであったのに対し、逆転しました、但しピーク値レシオは1.44と低いです
最大値ピークを観測するのがLT10.6時台と、オタワOTTのLT11.0時台やフレデリックFRDのLT10.8時台と極めて近い点が不思議です
3.GOES-16EとサンファンSJGの波形3日間FFT解析比較です
サンファンSJGが東でグリーン、G16Eが西でマジェンダとなります、以下平穏時3日間の波形解析です
図4:12月4日10時33分〜7日10時32分(UT)の両観測点の波形
Y軸高さは、300nTに精度を上げました(平穏時の波形はこの程度が適切です)のでご注意を
これは、同相とも逆相とも言い切れない状態、と見えます!
両波形を南中時でマッチさせると(時差は35分です)、
図5:南中マッチ後の波形は4285分
となり、各々の波形をFFT変換すると、
図6:West-G16EのパワーFFTスペクトル 位相角算出にバグ12/16
周期24hのIdx4成分のみが現れ、
図7:East-サンファンSJGのパワーFFTスペクトル 位相角算出にバグ12/16
Idx4周期24h ➡ Idx7周期12hの次に現れたのが Idx5で周期14.4h です
ここで両FFT解析結果を比較するため円グラフで表示すると、
図8:正規化強度と位相角を示す円グラフ、West-G16EはIdx4のみ、East-サンファンSJGはIdx4と7を示す 位相角算出にバグ12/16
となります
両基本波の位相差は38.4度です
サンファンSJGの基本波と2次高調波の強度は、G16Eに比べかなり弱いです
オタワOTTやフレデリックFRDでは、ここまで弱くなっていません
G16E基本波1.0に比べ、サンファンSJG基本波は0.24、オタワOTT基本波は0.33、フレデリックFRD基本波は0.38、です
サンファンSJGの3年間磁場強度平均26.37μTは、この3点で最も高いのに(オタワOTTは平均18.01μT、フレデリックFRDは平均21.21μT)です!
これは低緯度(サンファンSJG)は中緯度(オタワOTTやフレデリックFRD)に比べ、振動成分は弱い、事を示しています
まとめ:
1.低緯度では振動成分が中緯度より弱くなる、平均磁場強度はより強いが
これは本日の大きな収穫でした!
次のクールーKOUではどうなるのでしょうか?
2.同相とも逆相とも言い切れない状態を数値的に導入した方がいいのでしょうか?
これは要検討です、両者基本波の位相差から数値判断できるのではないか、と考えています(同相逆相の数値化です)
3.図4〜8グラフを、また少しですが見やすくしました
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!