なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

3月度その9 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ GOES-16Eと17Wの地磁気変動3年間を調べ、波形3日間をFFT解析する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ GOES-16Eと17Wの地磁気変動3年間を調べ、波形3日間をFFT解析する!

 

世界各地の北方磁場強度の観測を続けます、今回はGOES-16Eと17Wです

GOESデータは、2021年9月16日から2022年2月28日まで、約150日間です

待ちきれなくてのアップです、これから毎月データが順次追加されます

そしていずれ3年になる、という意味です

 

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

 

まず、電離圏バンアレン帯です

図a:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

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図b: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

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Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.GOES-16E3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年3月2日から2022年2月28日の3年(365x3日)です

図1:

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Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています、全体平均の単位はnT

何と、もうしばらくすると最小値はマイナスになります!

 

有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、

図2:

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凡例「 ピーク数=1+1」の意味は:

第1ピークはマジェンダであり、第2ピークはシアン、で終了

低緯度ピーク数の特徴と同じです

ピークの定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターン、であって、1hでも平均値を下回ったらそのピークは脱出した、としています

 

 

2.GOES-17W3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです

観測期間は、2019年3月2日から2022年2月28日の3年(365x3日)です

図3:

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Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

 

有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、

図4:

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G16Eと同じです

 

 

3.GOES-16Eと17Wの波形3日間とFFT結果です

G16がシアン、G17がオレンジ、平穏時3日間の波形です

変動成分のみを取り出しています、現時点で波形がマイナスに振れている訳ではありません!

図5:2月28日00時00分〜2日23時59分(UT)両観測点の波形

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G17Wの方が少し振幅が大きいです

 

図5の波形よりG16EのパワーFFTスペクトルを取ると、

図6:

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ほとんどのエネルギーが周期24hに集中しています

 

図7:GOES-17W FFT解析結果、これもシアンで示します

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GOES-16Eとほとんど変わりません

 

 

まとめ:

1.図2と図4のカウントグラフですが、予想通り第1ピークがマジェンダの1+1となりました

GOESのカウントグラフと低緯度のカウントグラフは非常に似ています、最大値と最小値の観測時刻を比較しますと、

クールーKOUの場合:

最大値➡LT10.5時台、最小値➡LT20.5時台

GOES-G16Eの場合:

最大値➡LT11.0時台、最小値➡LT22.0時台

GOES-G17Wの場合:

最大値➡LT10.9時台、最小値➡LT21.9時台

程度の違いなのです

しつこいようですが、何故、高度35,786kmと低緯度で同じピーク特性・第1マジェンダの1+1になるのか?が鍵なのです

 

 

2.驚愕すべきは、GOES北方成分_磁場強度は近いうちにマイナスになる、という事です

北方成分がマイナスとは、南方成分が観測される事を意味しています

いよいよ地磁気エクスカーションまたは地磁気逆転の第1ステップは、高度35,786kmで近々観測される事になるのです!

 

 

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています

ここに深く感謝申し上げます

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!