なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

3月度その14 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMOの地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取り、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ フェアバンクス・カレッジCMO地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取り、GOES-17Wとの波形3日間を比較する!

 

 

世界各地の北方磁場強度の観測です、今回はフェアバンクス・カレッジCMOです

14地上観測点の中で、唯一の高緯度(北緯64.9°)観測点です

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

まず、電離圏バンアレン帯です

図a:電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより

f:id:yoshihide-sugiura:20210827173546p:plain

 

図b: [バンアレン帯 | 天文学辞典] によれば、

f:id:yoshihide-sugiura:20211208090955p:plain

Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです

まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です

図1:世界観測点マップ

f:id:yoshihide-sugiura:20220209172834p:plain

中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です

 

図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ

f:id:yoshihide-sugiura:20220314051423p:plain

高度2,000kmにバンアレン陽子帯、3,000kmに電子帯(図bより)

 

 

2.フェアバンクス・カレッジCMO3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです

観測期間は、2019年3月2日から2022年2月28日の3年(365x3日)です

図3:

f:id:yoshihide-sugiura:20220313151204p:plain

Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています

変動成分が大きく、乱れています

 

有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、

図4:

f:id:yoshihide-sugiura:20220313195400p:plain

ピーク数は第1ピークがマジェンダの1+2、CMO独自のパターン形態となりました

ピークの定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターン、であって、1hでも平均値を下回ったらそのピークは脱出した、としています

⬆カウント平均を注意深く見て頂ければ、1+2である事が分かります

 

 

第1ピークのマジェンダLT23.1時台の中央値LT23.6時におけるfoF2値マップです

図5:第1ピーク・マジェンダ3月13日09:30UTにおけるfoF2値マップ

f:id:yoshihide-sugiura:20220313193028p:plain

 

第2ピークのシアンLT01.1時台の中央値LT01.6時におけるfoF2値マップです

図6:第2ピーク・シアン3月12日11:30UTにおけるfoF2値マップ

f:id:yoshihide-sugiura:20220313194535p:plain

 

 

3.フェアバンクス・カレッジCMOとGOES17Wの波形3日間とFFT結果です

カレッジCMOがオレンジ、G17Wがシアン、平穏時3日間の波形です

図7:2月28日00時00分〜2日23時59分(UT)両観測点の波形

f:id:yoshihide-sugiura:20220313202004p:plain

G17の方が東にあるので、先にLT12時台を迎えています

両波形の変動成分のみを抽出しグラフ化しています

他の観測点よりY軸のスケールを大としており、CMOの波形はマイナス側に大きく振れてかなり乱れています

 

図7の波形よりG16EのパワーFFTスペクトルを取ると、

図8:

f:id:yoshihide-sugiura:20220312011210p:plain

GOESでは、ほとんどのエネルギーが周期24hに集中します

 

図7の波形よりフェアバンクス・カレッジCMOのパワーFFTスペクトルは、

図9

f:id:yoshihide-sugiura:20220313202319p:plain

一番強い成分は何とIndex=18で、これは周期4.2hに相当します

凡例のマジェンダ は、第1ピークが最大値側の観測点である事を示します

 

 

 

まとめ:

1.考察の対象を図4のカウントグラフに絞っています

フェアバンクス・カレッジCMOは、マジェンダ第1ピークで1+2の特異なピーク形態となりました

観測点はこれ一つですが、高緯度ではマジェンダ最大値側に第1ピークが現れる、となります

・低緯度では第1ピークはマジェンダ最大値側に現れる

・中緯度では第1ピークはシアン最小値側に現れる

であって、

・高緯度では第1ピークは再びマジェンダ最大値側に現れる

となります

 

2.FFT解析では4.2h成分が最大であり12h成分がそれに続き、かなり分散し、3日に一回の振動成分72hもそれなりに存在します、ここは世界まとめマップにて全体を見渡して分析したい、と考えています

 

3.foF2値マップはひとまず挙げて行きます

 

 

尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、

GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、

foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Radio and Space Services] からスクショしています

ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!