3月度その21 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 低緯度におけるイオノグラムを探す!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 低緯度におけるイオノグラムを探す!
イオノグラムに深く立ち入るには止めよう、と言いつつ、低緯度におけるイオノグラムを探してみました
ので、ご報告です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは「電離層(Isonosphere)について解説」さんより:
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
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ここは前回の繰返しです、
図1:イオノグラムの見方
であって、OとXに分離されるケースがあり、このXとは、
周波数を示すパラメータにはそれぞれO (正常波成分)とX (異常波成分)があり ますが、イオノグラムに常に両方が現れるわけではないので注意が必要です。O成分とX成分は常に国分寺、 沖縄で0.6MHz、稚内で0.7MHz離れていることがわかっています。(この値は電子ジャ イロ周波数の1/2)
です
疑問は、この"X"成分は低緯度でも観測されるのだろうか?なのです
2.2004年の論文:The intermediate layers and associated tidal motions observed by a digisonde in the equatorial anomaly region
by Chien-Chih Leeさん他によれば、
図2:台湾台北(北緯25.0度・東経121.2度)におけるイオノグラム
であり、F2層にハッキリとO成分とX成分が現れています
3.2021年論文 :GNSS-derived data for the study of the ionosphere
Ionograms - an overview | ScienceDirect Topics
by S.M.Radicellaさん他によれば、
図3:プエルトリコ・ラムゼイPRJ(北緯18.5度、西経67.1度)における2015年3月16日15時31分LTのイオノグラム
であって、これにもO成分とX成分が見て取れます
まとめ:
1.イオノグラムは数多くありましたが、低緯度というのは中々見つかりませんで、上記の2例のみとなりました
2.しかし、O成分とX成分は見て取れますので、X成分の原因である「電子ジャイロ効果」は低緯度でも現れている、と言えます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!