なぜ地球磁極は逆転するのか?

太陽黒点数/オゾン全数/エルニーニョ/太陽活動と米国日本の地磁気変動を追います!

3月度その22 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 世界まとめマップを作成する!⬅追加あり!

世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 世界まとめマップを作成する!⬅追加あり!

 

追加:2022/03/27 21:00

24時間の統計結果から、第1ピークと第2ピークの時間差を世界マップにまとめました、図6−1です

また図7は、3日間パワーFFTの72h/24hと12h/24h成分の各観測点の世界まとめマップですが、これを1年間とするグラフを図7−1に示しました

追加終わり

 

 

世界まとめマップの報告です

まず、3年間_傾斜角_世界マップは外しました、特に傾向が見られないからです

しかし、3日間FFT解析結果から72h成分/24h成分と12h成分/24h成分の世界まとめマップを追加しました

 

お付き合い頂ければ幸いです

 

 

まず、電離圏バンアレン帯です

図a:電離圏とfoF2とは「電離層(Isonosphere)について解説」さんより

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図b:「バンアレン帯 | 天文学辞典」によれば、

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Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)

南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています

これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています

 

 

ここから本文です

1.世界の各観測点と磁気赤道などの世界マップです

図1:各観測点の位置関係です

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南北回帰線、23.5°Sと23.5°N、を薄いグレー・ドットラインで示しています

 

図2:各観測点の磁気赤道上の高度です

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foF2層、バンアレン内帯陽子ベルト、電子ベルトを示しています

これらfoF2やバンアレンの高度が、地軸赤道または磁気赤道にどう依存するか(上がるのか下るのか)が、分かりません、コンスタントで示しています

 

2.3年間の測定から得られる北方_平均磁場強度と差分平均のマップです

図3:平均磁場強度(μT)と差分平均(nT)を示します

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北方変動成分(グリーン)は、明らかに高緯度の方が変動幅大です

北方強度成分(マジェンダ)は、概して低緯度の方が磁場強度大です

しかし全磁力Fで見れば、磁気赤道付近が最も弱いのです

 

 

3.24hカウント統計グラフから得られる世界マップです

24hカウント統計には最も着目していて、派生する各種グラフを作っています

そこから何かが見えて来るだろう、という事です

図4:第1ピークと異なる色の最大ピークとの比率です

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第1ピークを分子に取っていますので、必ず1より大となります

キャンベラCNBが最も1.0に近いです

ここから、何故低緯度では第1ピークがマジェンダ(最大値側)で、中緯度ではシアン(最小値側)なのだろう、という最大の疑問が生じます

 

図5:第1ピーク観測時刻(LT)の世界マップです

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ここから、何故LT10〜11時台に第1ピークが観測されるのだろう、という疑問が出てきます

 

図6:ピーク数の分布マップです

ピーク定義を厳密にしたので、先月とは少し異なります

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ベイセントルイスBSLとツーソンTUCは、中緯度とは言っても低緯度の境界に位置し、不安定かつ過渡的な動作をする観測点だろう、と思われます

 

図6−1:第1ピークと第2ピークの時間差です

見方ですが、第1ピークは三角形で、必ず時間差ゼロのX0ライン上にあります

第2ピークは四角形で、Xマイナス領域にある場合は、第2ピークが現れてから第1ピークが現れるまでの時間

第2ピークがXプラスにある場合は、第1ピークが現れてから第2ピークが現れるまでの時間、を示します

X軸に沿って、時間は常に左から右に流れます

ラインは第1ピークと同じカラーを表示しています

 

低緯度帯では、第1ピーク・マジェンダを観測してから8-10時間後にシアンを観測する、と読みます

中緯度帯では、MEA/VIC/OTT/FRD/KAK/TUCは第1ピーク・シアンを観測してから4-7時間後にマジェンダを観測します

中緯度のBSLとCNBは、シアンを観測する1-3時間前にマジェンダを観測しています

高緯度のCMOは、第1ピーク・マジェンダを観測する2時間前にシアンを観測しています

CLFは例外的に(ほとんど真反対で)第1ピーク・シアンを観測する11時間前にマジェンダを観測しています

Xプラス領域が典型的な動作で、Xマイナス領域は例外的な動作をしている、と言えるでしょう

 

 

4.3日間のパワーFFT結果から得られる世界マップです

図7:24h成分を中心とし、72h成分および12h成分との比率、3月です

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三角形が12h/24hですから、柿岡KAK以外はすべて72h成分より12h成分の方が強いのです(KAKは少しですが 72h > 12h です)

四角形は72h/24hで、ほとんどゼロの観測点も多いです、特に低緯度

尚、オタワOTT、フレデリックFRD、ツーソンTUC、グアムGUAは3日間波形が異常データで得られませんでしたので、表示していません

2022年3月の平穏とは言えたった3日間の解析ですから、ここから何かを結論付けるのは早計です、1年間くらいは月単位3日間のデータを取る必要があります

 

以下は、1年間の推移を示すグラフです

図7−1:72h/24hと12h/24h成分の1年推移のグラフ(2022年3月開始)

グラフ上での説明はかなり省略されています

・Y軸の英文字は観測点の略号ですが、下(南)から上(北)へ相対的に並んでいます

・Y軸各観測点は高さ0.0〜3.0にて観測点の72h/24hなり12h/24hを示しています

・□が72h/24h成分で各月のゼロ位置、▲が12h/24h成分で各月の少し右側に出しています(時間がズレている訳ではありませんので、ご注意を!)

・表示されていない観測点は3日間波形が正常に得られなかった観測点です

・X軸一番右に平均値(Ave)を示します

これにて1年の推移を見てみよう、という事です

 

 

 

まとめ:

1.今回は図7の表示に専念しました

FFT結果から出す世界まとめマップは初めてですので、それなりに意味はあるだろう、と思っています

また、1年12ヶ月を表示するグラフ図7−1をアップしました、どうなるか楽しみです

2.追加で24時間統計に現れる第1・第2ピークの時間差をまとめてみました(図6−1)

低緯度では、第1ピーク・マジェンダを観測してから8-10時間後にシアンを観測しています

中緯度はバラけて、標準的には第1ピーク・シアンを観測してから4-7時間後にマジェンダを観測します

但し、中緯度には例外があり、高緯度も例外的な動きをしています

 

 

 

以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました

感謝です!