11月度その15:北方磁場強度シリーズ ➡ ビクトリアVICセット新規5観測点について、まとめマップを作成してみる!
ビクトリアVICセット各観測点におけるまとめマップの報告です
まとめは、新カナダ観測点5点(VIC/MEA/FCC/BLA/CBB)のトライアルとなります
さて、どうなりますか?
お付き合い頂ければ幸いです
1.各種マップ
図1:ビクトリアVICセット観測点マップ
現時点の観測では、VICとMEAとCBBがシアン第1ピーク、FCCとBLCがマジェンタ第1ピーク、となっています
図2:ビクトリアVICセット観測点とオーロラ帯
FCCとBLCがオーロラ帯に属する観測点です
図3:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ
今までの経験則から、VICとMEAはバンアレン内帯に属し、CBBはバンアレン外帯に属し、FCCとBLCは中間帯に属する、と言えるでしょう
バンアレン外帯の高さは英文Wiki Van Allen radiation belt - Wikipedia より、13,000km - 60,000kmとしています
バンアレン内帯の高さは バンアレン帯 | 天文学辞典 を参照しています
2.3年間最大値最小値測定から、まとめマップ
図4:
MEAの信号強度(全体平均も差分平均も)は極めて弱いです
図5:
第1ピークのみでなく、全ピークに着眼した分布(但し全体を見る為に抽象化した)が次に示すCyMaマップです
ここで、オーロラ帯観測点の真夜中12時近傍のシアンピーク時刻(LocalTime)そ示せば:
図6:
FCCとBLCの午前零時近辺のCyanピーク時には、オーロラが現れていると思われます
MEAも午前1.4時台にシアンピークを持っており、ここでもオーロラが現れてる、と思います
尚、シアンやマジェンタのゼロ検出時刻の表示は止めました、特に何かの役に立っている訳でもなく、作業を複雑にするだけだからです
オーロラの出現時間(オーロラ帯の場合)
以下は毎回同じ内容をアップしています(本ブログ独自のモデルですが、少し短くした方がよさそうです)
オーロラ - Wikipedia よりオーロラ帯における出現時刻をまとめると:
多様な出現形態を持つオーロラという現象全体をみると、出現時間も多様である。
オーロラは肉眼で見えづらいものを含めれば、一晩中観測することが出来る。統計的には夜12時に近いほど見られやすいということが分かっている。
オーロラ帯における典型的なオーロラの出現パターンの例を挙げると、夜21時や22時頃(太陽時)から極側にかすかなオーロラが見え始め、それが次第に低緯度側へ拡大し西の方へ広がっていき、弱い場合は東の方から消滅していくが、強い場合はブレイクアップ(オーロラ爆発)に伴う鮮やかなオーロラが一時的に現れたあと弱いオーロラが継続し、翌朝6時頃明るくなるに伴い消滅していく。
では何故、真夜中12時近傍のオーロラ帯内でオーロラは観測されやすいのだろうか?
それは、以下の記事に述べたのだけれども、
8月度その9:北方磁場強度シリーズ ➡ 何故、オーロラオーバルでオーロラ発光が多発するのか?そのモデルを考案する! - なぜ地球磁極は逆転するのか?
図7:地球夜間側に伸びるプラズマシート
図8:NASA Video Magnetic Reconnection:プラズマシートの爆発
www.youtube.comこれが夜間部における磁気リコネクションによるプラズマ爆発です
このプラズマ爆発がバンアレンの内帯と外帯の間の中間帯に伝達され、真夜中12時近傍でオーロラなりオーロラ爆発は観測されやすい、という事になる
プラズマ爆発では電子流と陽子流が生成され、電子流はその場の磁力線にトラップされて、この位置ではオーロラ帯の内側である地球磁極側の磁力線に凍結されるので、オーロラ原因にはならない
陽子流は重いのでその場では磁力線に凍結されず、バンアレン外帯を通過する辺りでエネルギーを少し失い、バンアレン外帯と内帯の中間帯辺りで磁力線に凍結される
図9:プラズマ爆発から陽子流がオーロラ帯に至るパス
中間帯とはバンアレン内帯と外帯の間(中間)の事である、SNK/YKC/IQAやFCC/BLCといったオーロラ帯内観測点に至る磁力線パスはバンアレン中間帯を通過する
外帯の幅は 英文Wiki Van Allen radiation belt - Wikipedia より13,000km - 60,000kmを採用した
この考察によれば、オーロラ帯内の真夜中12時近傍のシアンピーク原因は陽子流である(電子流ではなく)という事になる
コメントバック
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝!
>あ!オーロラ帯、ミーノックもでしたか!
ギリギリの境界ですから、どちらの動作もします
当然オーロラも出現しているでしょう
ケンブリッジベイCBBも同じです
ただ、イエローナイフYKCまでは行かない、という事です
以上でした
コメバック終わり
尚、地磁気データはカナダ地磁気データさん [Digital Data from Canadian Magnetic observatories] からダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロードしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です