12月度その33:太陽観測衛星SOHOシリーズ ➡ ラグランジュL1ポイントにおけるX線量の観測結果!!⬅ 追記あり 12/26 05:30
追記は一番下にあります 12/26 05:30
新たな太陽観測衛星として、ラグランジュL1ポイントにある有名なSOHOを選んで陽子流束・X線流束・電子流束の観測です
今回は、X線量の観測です
お付き合い頂ければ幸いです m(_ _)m
とは:
SOHO(Solar and Heliospheric Observatory、太陽・太陽圏観測機)とは、欧州宇宙期間 (ESA) と、アメリカ航空宇宙局 (NASA) によって開発された、太陽観測機(observatory)である
であって、
ACE衛星 (ACE; Advanced Composition Explorer) と共にSOHOは地球から150万km(0.01天文単位)離れた、太陽-地球系のラグランジュL1近傍に位置している。
GOES衛星が35,786kmだからGOESの約42倍、月が約38万Kmだから月より約4倍離れた距離にある
質量610kgのSOHOはラグランジュ点L1の周りのハロー軌道に位置している。この軌道はL1を焦点とする楕円軌道であり、太陽と地球を結ぶ線と垂直なL1を通る面上にある。この軌道を6ヶ月周期で周回している。また、L1軌道自体は地球と共に、太陽の周りを12ヶ月周期で周回している。このような軌道に位置するSOHOは、常に地球とは良好な通信環境を保っている。なお、L1上に位置してしまうと、太陽と地球を結ぶ線上であるため、太陽からの放射による通信障害を受けてしまう。
なるほど〜
通常SOHOは、画像データやその他の観測データを、NASAのディープスペースネットワークの地上局に200 kbpsで送信している。SOHOの太陽活動に関するデータにより太陽フレアの発生予報が行われている。
陽子流束は前回記事、
12月度その32:太陽観測衛星SOHOシリーズ ➡ ラグランジュL1ポイントにおけるプロトン流束を測定する!!⬅ 追記あり 12/26 04:00 - なぜ地球磁極は逆転するのか?
にあります
今回はX線量の観測グラフを見つけましたので、ご報告です
以下、SOHOサイト SOHO/CELIAS/SEM からの抜粋です
SOHOでは波長0.1-50nmまでのX線を観測しており、ここではその一部を示します
図1:SOHO_X線量
ch2(下)は、波長 0.1-50nm に対応し、
ch4(上)は、波長 30.4+-0.4nm に対応する、これはヘリウム304ラインと呼ばれる輝線だそうだ
Y軸単位はカウント/秒であり、単位面積当りの流量を規定する流束とは異なるので、X線量とした
SEMの正確な意味が分からなかった、観測系の名称だと思う
この図1ch2と下の図2とが対応するが、カバーする波長が大分異なるのでピーク観測時刻にはズレが出て来ている
以前アップの記事:
よりG16のX線・電子・陽子の各流束12/14〜12/17をアップしますと:
図2:x線流束@G16
図3:電子流束@G16
図4:陽子流束@G16
となっています
次に電子流束を探します!
追記:12/26 05:30
電子流束を探したのですが、SOHOには見当たらず、ACE衛星というのもL1ポイントにあるのですが、このACE衛星に:
EPAM:Electrom, Proton Alpha Monitor なる観測コーナがあり、ここを探してみると、
図5:2013年第350から352日の電子流束(1時間平均)
なるグラフがあり、その後、更新されていません
SOHOは1995年打ち上げ、ACEは1997年打ち上げ、と大分古く、太陽観測または磁気嵐を予測して通信障害を予測回避する、という目的ですと陽子のような重い粒子が問題で電子のような軽い粒子は関心が薄かった可能性があります
いずれにせよ、上記図5のデータ・アーカイブがありませんと、電子流束はGOESのみ、となります
以上です
追記終わり
コメントバック
リオ同志(id:ballooon)!
コメントありがとう御座います、感謝!
>SOHOはカウント/秒ですか!
そうなんです
測定口径から単位面積当りのカウントにしませんと流束になりませんので、、、
>でも図1のch2(下)と図2は同じように14日~15.5日に上昇していると思います。
波長0.1-50nm 図1ch2
波長0.1-0.8nm 図2
と、長波長側ではSOHOは 50/0.8 = 62.5倍も低エネルギーX線を観測しています
従って、高エネルギーX線であれば対応は付くのですが、、、
>SOHOの電子は、停止したのかもしれないですね?
はい、SOHO1995年というと大分昔ですから
GOESはその点、入れ替えをやっていますから
SOHOの目的は、磁気嵐を予測して通信障害を事前に察知する、にありますから電子の動きよりはX線と陽子の観測に着眼している可能性はあります
以上でした
コメバック終わり
以上、お付き合い頂き誠にありがとう御座いました
感謝です