5月度その12: ノーベル賞シリーズ ➡ 重力波の検出!
ノーベル賞シリーズ ➡ 重力波の検出!
* さて、シリーズ最終回は重力波の検出です
* まずは、電磁波ビームを出す中性子星パルサーと電磁波ビームは出さない中性子星の連星である「ハルス-テイラーの連星パルサー」[PSR B1913+16 - Wikipedia] から行きます
アレシボ天文台の305mのアンテナを用い、マサチューセッツ大学のハルスとテイラーはパルス状の電波放射を検出し、その源が高速で自転し、強く磁化した中性子星のパルサーである事を発見した(PSR B1913+16)。この中性子星は、自転軸の周りを1秒間に17回転しており、パルス周期は59ミリ秒であった。
やがて、このパルサーの軌道周期が変動している事に気付き、
彼らは、パルサーが別の恒星と連星系を作っている事を突きとめた。 このパルサーと伴星(中性子星)は、どちらも共通重心の周りの楕円軌道を公転している。起動周期は7.75時間で、2つの中性子星はほぼ同じ大きさ(直径20km)と質量(太陽質量の約1.4倍)と推定されている。
そして、
この連星系が発見されて以来、軌道は減衰(周期が短くなり、接近している、という事)しており、これは、アインシュタインの一般相対性理論が予測する重力波のために起こるエネルギーの損失と正確に一致する。
PSR B1913+16の公転減衰。放物線は、一般相対線理論から予測される公転周期の変化で、赤い点は観測値。
重力波放出による比較的大きなエネルギー損失のため、軌道周期の減少速度は、1年当たり76.5マイクロ秒、軌道長半径の減少率は、1年当たり3.5mとなり、寿命は3億年程度と計算されている。
この分析により、一般相対性理論に従い、この連星系は重力波を放出してエネルギーを失っていることが強く示唆され、彼らは1993年ノーベル物理学賞を受賞した
間接的ではあるが、人類史上初の重力波観測&検出であった
* そしてLIGOの出現である [重力波の初検出 - Wikipedia]
2015年9月14日アメリカの重力波望遠鏡LIGOは、重力波の波形を検出した(GW150914)。これは、36太陽質量と29太陽質量の連星ブラックホールが互いを周回し、合体し、ひとつのブラックホールが作られた時に現れる重力波の波形(一般相対性理論による予言)とよく一致していた 。これは、連星ブラックホールが合体する様子が初めてとらえられたものであり、恒星質量の連星が存在すること、それが現在の宇宙年齢の間に合体しうることを示すものであった。
LIGOはレーザー干渉計なのだけれども、その精度には度肝を抜かれる
このブラックホール合体によって生み出された重力波は、時空のさざ波として地球に到達した。これによって、LIGOの長さ4キロメートルの腕は、陽子の大きさの1/1000だけ伸縮した。これは、太陽にもっとも近い恒星であるプロキシマ・ケンタウリまでの距離が髪の毛1本の太さ分伸縮したことに相当する。
LIGO ワシントン州ハンフォード観測所の北アーム By Umptanum
現在、LIGOはルイジアナ州とワシントン州の2ヶ所に設置され、同時に同じ信号を受信した場合を正しい信号とし、ノイズによる誤検出を防いでいる
GW150914の検出は、全く新しい重力波天文学の幕開けとして記念すべきものであった。重力波検出以前は、天文学者は電磁波 (可視光、エックス線、マイクロ波、電波、ガンマ線など)と粒子 (宇宙線、恒星風、ニュートリノなど) を用いて宇宙を観測していたが、このことによる限界も生じていた。すなわち、電磁波や宇宙線を発しない天体現象や天体は多くあり、これらは従来の観測では捉えることができなかったのである。
By NASA/Ames Research Center/C. Henze
Wikiによれば:
GW150914以降、2個目の重力波イベントGW151226が検出され、2017年8月までの観測期間で7回検出された、また、LIGOをさらにアップグレードさせる計画があり、これによって信号雑音比は2倍向上し、GW150914のような重力波イベントが検出できる宇宙の体積(検出可能空間という事)は一桁増加すると見込まれている。
2020年に完了するアップグレードによって、LIGOは年間1000回のブラックホール合体を検出できると見積もられている。
とある
2015年9月の段階で実稼働していた重力波望遠鏡はLIGOのみであり、LIGOが人類史上初となる重力波の直接観測&検出(GW150914)の栄誉を担う事となったのである、そして「LIGO検出器および重力波の観測への決定的な貢献」により2017年ノーベル物理学賞は、レイナー・ワイス、バリー・バリッシュ、キップ・ソーンに与えられた。
* さて、ここで話は飛ぶが、自由電子レーザーによる中性子星パルサーの電磁波ビーム生成モデルに少し触れよう
パルサーが自転により周期的に発光する原理
上図で、電子流が磁極を中心に中性子星表面を回転しているとしよう、そうして磁極部分で電子流は凹凸に波打ち、まるで王冠の縁のような形状になる、とする
このような王冠の縁のうねりに沿った電子流が磁極部に発生すると、電子流が上昇する時には加速度を受けて自由電子レーザを形成し、これが電磁波ビームとなるのである
ここで王冠のうねりを生成する原因は、磁力線の強弱にある
こうして自由電子レーザーが磁極部に構成され、電波からガンマ線までの電磁波を放射する事が可能となる、とするものである
このモデルは、もっと磨く必要はあるが、まず第一歩としてはこんな所であろう
* 長くなりますが、受賞者の経歴を簡単にリストしますと:
● ジョセフ・テイラー(79歳)
1941年フィラデルフィアに生まる。ハーバード大学で学位をとり、ハーバード大学で研究した後、マサチューセッツ大学の天文学の教授となり、1974年、ハルスとともにアレシボ天文台で連星パルサーPSR B1913+16を発見した。1980年プリンストン大学へ移る
ジョゼフ・テイラーはティーンエイジャーの頃にアマチュア無線免許を取得し、それがきっかけとなって電波天文学に興味を持つようになった。彼は、アマチュア無線の微弱信号通信の分野でよく知られており、2010年4月にはアレシボ天文台の電波望遠鏡を用いて世界中のアマチュア無線局と、音声、モールス通信、デジタル通信による月面反射通信の運用を行ったことが特筆される。
ジョセフ・テイラー By
● ラッセル・ハルス(69歳)
1950年ニューヨークに生まれる。マサチューセッツ大学で学び、1975年に物理学博士号を取得する、ここでジョセフ・テイラーと伴にプエルトリコのアレシボ天文台を使ったパルサーの大規模な探索を行い、ここで初めて連星パルサーが発見された。
ラッセル・ハルス By ENERGY.GOV
● レイナー・ワイス(87歳)
1932年ドイツ・ベルリンで生まれる。父親がユダヤ人であった為、アメリカに移りMITで博士号を取得している
ワイスは、宇宙のバックグラウンド放射の特徴測定と、干渉計による重力波観測という2つの基礎物理学の研究を生み出し、それらの発展に貢献した。
宇宙マイクロ波背景放射スペクトラム測定の草分けで、NASAの宇宙背景放射探査機査機 COBE の科学アドバイザー兼 共同設立者となった。
また、干渉計による重力波観測も考案し、アメリカ国立科学財団のレーザー干渉計重力波観測所 LIGO の共同設立者となった。
レイナー・ワイス By Michael Hauser in December, 2006.
● バリー・バリッシュ(84歳)
1936年オクラホマで生まれる。両親はポーランドからのユダヤ系移民。カルフォルニア大学バークレー校で物理学学士(1957年)と実験的高エネルギー物理学のPh.D(1962年)を取得した。 1994年、レーザー干渉計重力波観測所 LIGOの主任研究員となり、1997年にはディレクターとなった。
バリー・バリッシュ By R. Hahn
● キップ・ソーン(79歳)
1940年ユタ州で生まれる。カルフォルニア工科大学で学んだあと、プリンストン大学で博士号を得た。1967年からカリフォルニア工科大学の助教授、1970年に理論物理学の教授、1991年からファインマン教授職を務めている。
重力理論、ブラックホール、宇宙論の歴史と理論を解説した一般向けの著書『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』によって有名になった。
キップ・ソーン By Keenan Pepper
いやぁ〜、こうして見ると、アメリカはやはり層が厚い!
圧倒されます!
で、本シリーズもここで一旦終了です
ここまでお付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
深く感謝、です
以上です
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免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その11: ノーベル賞シリーズ ➡ チャンドラセカール限界と超新星爆発と中性子星とブラックホール!
ノーベル賞シリーズ ➡ チャンドラセカール限界と超新星爆発と中性子星とブラックホール!
* 第2話は、チャンドラセカール限界とそれに伴う超新星爆発と、同様のコンセプトで延長線上にある中性子星とブラックホールのお話です
* [チャンドラセカール限界 - Wikipedia] とは:
恒星はある程度以上の質量があると、恒星進化過程の最終段階で、内部の圧力では自分自身を支える事が出来ず、白色矮星として存在する事が出来なくなり、超新星爆発を起こして中性子星となります
チャンドラセカールは、白色矮星の限界質量について1931年から1935年に掛けて公式を導き出し、その結果、太陽の1.26倍以上の質量を持った白色矮星は存在しないと結論付けた
現在、実際には太陽質量の1.38倍で核融合反応が始まって超新星爆発するものと考えられています
* そしてこれは、中性子星にも同じコンセプトが適用できて、それはトルマン・オッペンハイマー・ヴォルコフ限界と呼ばれ、中性子星が持ち得る質量限界であって、太陽質量の1.5倍から3倍程度と考えられ、これを超えるとブラックホールとなります、1939年に提唱されました
* さて、ブラックホールとなると外的特徴として宇宙ジェットが挙げられるます
By NASA and The Hubble Heritage Team
中心に太陽質量の65億倍もの超大質量ブラックホールを持つ楕円銀河M87の中心部から放出される宇宙ジェット、長さは7,000~8,000光年にも及ぶと推定されている
ここで重要なのは、ブラックホールの宇宙ジェットはプラズマ・ビームであり降着円盤から形成されビームとなったもので、中性子星パルサーの電磁波ビームとは全く異なる物理過程、という事なのです
しかしブラックホールからも強烈な電磁波が観測される事があり、この場合は、シンクロトロン放射であろうと考えられています
それでは、中性子星にプラズマ・ビームは観測されるのであろうか?と言うと:
By
それが、あるのです!
右上方向にジェットを放出するほ座のベラ・パルサー、中性子星自体は内部に存在し、ガスに遮蔽されて見えない
この場合、中性子星には降着円盤が形成されている、と考えられます、要するに何でもアリなのだが、ここで降着円盤によるプラズマ・ビームのモデルに迷い込む事なく、あくまでも中性子星の電磁波パルサーのモデルを考える事にします
要するに、上図の中性子星の宇宙ジェットと下図の中性子星電磁波ビームとは、全く異なる物理モデルなのです
パルサーが自転により周期的に発光する原理(Ogg Theora 動画ファイルをGif動画に変更)クリエイティブ・コモンズ動画 作者:Jm smits、(id:rio-masaki)さん記事より転載
それでも電磁波ビーム・モデルは結構難しく、現在、自由電子レーザーによるモデルを考え中なのであります
* それでは、ここでスブラマニアン・チャンドラセカールの履歴を簡単にまとめて見よう:
● 1910年、イギリスの統治下にあった英領インドのラホール(現パキスタン領)に生まれる
● 1930年、マドラスの大学を卒業、当時の宗主国イギリスのケンブリッジ大学に留学する、イギリスへの渡航途中、船上にて、白色矮星の質量には上限があることを発見した、当時19歳であった!
● 1933年、学位を取得する。ケンブリッジではアーサー・エディントンに師事した、チャンドラセカール質量の研究について、この質量を超えた天体がブラックホールになりうるという事等、後年に高く評価される結果をエディントンは徹底的に批判したため、確執が生まれる
ブラックホールは、エディントンには受け入れ難いコンセプトであったのだろう
サーの称号を持つエディントンは英国天文学会の大御所で、アインシュタインの一般相対性理論が提唱された時、実証実験をアフリカまで出向いて皆既日食の時に実施した人物
であり、
「一般相対性理論を理解できるのはアインシュタインを除いて世界に二人しかいないようですが?」と記者に問われて「はて? 一人は分かるが、もう一人は誰だろう?」と答えたという逸話が残る自信家
であった、こんな人物とブツカっては、ど〜しようも無く
● 1937年、アメリカへ移住し、シカゴ大学で天文学の研究に励み、多くの業績を残している
● 1983年、「星の構造と進化にとって重要な物理的過程の理論的研究」でノーベル物理学賞を受賞
何と、チャンドラセカール限界の発表から約50年が経過しての受賞であった
尚、
ラマン効果で1930年にノーベル物理学賞を受けたチャンドラセカール・ラマンは叔父に当たる、ラマンは英国に渡る事なくインドで研究しノーベル賞を受賞している
と、まぁ、優秀な家系であった、という事なのでしょうね
● 1995年にシカゴにて没、享年84歳
By Startchild Project NASA
スブラマニアン・チャンドラセカール
以上です
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免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その10: ノーベル賞シリーズ ➡ 電波パルサーの発見!
ノーベル賞シリーズ ➡ 電波パルサーの発見!
* 宇宙の動画&画像&話題の名ハンター「まさき りお(id:rio-masaki)」さんが先日アップされた記事:
にて、パルサーを話題に取り上げていたのですが、パルサーとは要するに中性子星でして、私は中性子星に興味があり、どこに興味があるのか? と言うと、上記の記事よりgif画像をペタリさせて頂きますと:
パルサーが自転により周期的に発光する原理(Ogg Theora 動画ファイルをGif動画に変更)クリエイティブ・コモンズ動画 作者:Jm smits
このピンク色のビームが電波ビームとなるのですが、何故こんな指向性の高いビームが出来るのだろう? に興味があるのです、シンシンと!
そこで、この電波ビームにどこまで迫れるか分かりませんが、中性子星に関連したノーベル賞シリーズを三回ほどアップしたいと考えています
お付き合い賜れますよう、よろしくお願い致します
* [パルサー - Wikipedia] より:
1967年にケンブリッジ大学アントニー・ヒューイッシュ研究室の大学院生ジョスリン・ベルによって発見された
超新星爆発後に残った中性子星がパルサーの正体であると考えられており、現在は約1600個確認されている
パルスの間隔は数ミリ秒から数秒が多いが、まれに5秒を超えるパルスを発するパルサーも存在する。その周期は極めて安定している
現在では、放射のエネルギー源によっておよそ3種類のパルサーに分類されている:
1 自転のエネルギーによるパルサー、星が回転のエネルギーを失うことで放射のエネルギーをまかなっている
2 X線パルサー、多くは近接連星系をなしており、片方の星からもう片方のコンパクトな星に向かってガスが降着することで、ガスの重力エネルギーが解放されてX線を放射する
3 マグネター、極端に強い磁場を持ち、そのエネルギーが放射の源となっている
ベルが発見した電波パルサーは、上記 ”1” 自転によるパルサーです
最初の電波パルサーを発見した、ケンブリッジ大学の敷地内にある口径がテニスコート57面分の巨大な電波望遠鏡(出力81.5MHz)、81.5MHzで検出した、という事です
上智大学さん理工学振興会会報より [http://www.st.sophia.ac.jp/scitech/old/scitech/no10/no10toku03.html]
最初に発見されたパルサーからの信号。強度は下向きにとってある、1.337秒の周期でパルス状の信号がきていることが読みとれる。
上記gif画像のピンク色ビームが地球を向いた時にパルスが観測される、この1.337秒間隔が極めて正確であった事から、当初宇宙人からのメッセージか?と思われたのは余りにも有名
* [かにパルサー - Wikipedia] も有名で、これも ”1” 自転型パルサー
Optical: NASA/HST/ASU/J. Hester et al. X-Ray: NASA/CXC/ASU/J. Hester et al.
かにパルサーのハッブル宇宙望遠鏡(赤)チャンドラのX線画像(青)の組み合わせの画像
かにパルサーは33ミリ秒で自転しているパルサーであり、1秒間に約30回転している。この周期で電波からガンマ線にいたるあらゆる波長の電磁波を放出しており、かに星雲を可視光で明るく照らしている。膨大なエネルギーを放出しているので、かにパルサーは1日に38ナノ秒ずつ自転が遅くなっている。
* このように指向性が強く電波からガンマ線までの幅広い電磁波を生成するメカニズムは、シンクロトロン放射の原理を活用した自由電子レーザー [自由電子レーザー - Wikipedia] であると思われる
By Horst Frank
強烈な磁場の中を運動する電子は、磁場より方向を変えられ(加速度を受けて)電磁波を生成する(シンクロトロン放射)、これを人工的交互にN/S磁場を印加して電磁波ビームを生成するのが上図の自由電子レーザー(FEL)であるが、これに近い構造が中性子星の磁極部分で起きているものと思われる
上記gif画像を見れば、磁力線の方向は明確であるが、ここにどのような経路の電子線パスが形成されれば上記電子ビームレーザーとなるのか?は、私には明確ではない(不明である)
より基本的なシンクロトロン放射光 [放射光 - Wikipedia] について述べれば:
By R. Bartolini - John Adams Institute
上図で言えば、上下磁力線の中を直交回転する電子ビームは回転の加速度を受けている(方向が変化している)ので電磁波を放出する、これがシンクロトロン放射である、上図gif画像で言えば、中性子星の赤道方向東西に電子層があれば、南北緯度方向に磁力線が存在するのでシンクロトロン放射光を発生するが、この場合は360°の平面に放出し、磁極方向からの電磁波ビームにはならない
この辺り、もう少し勉強する必要がありそうだ、私の場合
* ヒューイッシュは1974年この発見がきっかけでノーベル物理学賞を受賞した、が、ベルは受賞しなかった、これは英国フレッド・ホイル達の大ブーイングを引き起こしたのである
私は、ベルは大学院生で卒業後、職に付くかしたのだろう、と思っていたのだが、職と言っても何と天文学者であり、その経歴は華々しい:
1969年にケンブリッジ大学でPh.D取得、その後、サザンプトン大学指導教員、ロンドン大学ムラード宇宙科学研究所研究員、エジンバラ王立天文台研究員、オープン大学物理学講座教授、プリンストン大学客員教授、バース大学理学部長 兼 教授を務めた。
2002年から2004年までイギリス天文学会会長、2008年から2010年まで英国物理学会会長を歴任。現在はオックスフォード大学客員教授。
ジョスリン・ベル・バーネル(2009) Launch_of_IYA_2009,_Paris
う〜む、私には何も言えない、、、綺麗な人である、位しか、、、
以上です
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引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その9: 太陽黒点シリーズ ➡ 4月度黒点数に関し、三鷹さん見解でる!
太陽黒点シリーズ ➡ 4月度黒点数に関し、三鷹さん見解でる!
5月19日に「4月度の黒点数」に関して三鷹さんの見解が公開されましたので、アップさせて頂きます [国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測]
その前に、先日報告した4月度の黒点数を再度アップ致します:
2016年5月〜2020年4月迄・48ヶ月間の太陽黒点数推移
三鷹太陽地上観測さん測定の月平均黒点数・48ヶ月(4年分)を表示(©国立天文台)。
2020年04月は平均4.52個、 北は1.52、 南で3.00
2020年03月は平均0.55個、 北は0.00、 南で0.55
2020年02月は平均0.52個、 北は0.52、 南で0.00
2020年01月は平均4.60個、 北は2.40、 南で2.20
2019年12月は平均0.61個、 北は0.00、 南で0.61
2019年11月は平均0.52個、 北は0.52、 南で0.00
以下、三鷹さんの見解(抜粋)です:
4月は黒点観測を23日間実施し、黒点相対数の月平均値は4.52 (北半球 1.52、南半球 3.00) となり、2月・3月の低調な活動から転じてやや活発な黒点出現状況でした。
フレアに関する見解も出ていて、
黒点出現の増加と併せて、太陽フレアも多く観測されました。4月はX線強度でB4.5を筆頭にBクラスのフレアが7回発生しましたが、このうち6回は活動領域NOAA 12759によるもの (残り1回はNOAA 12762で発生) でした。これらのフレアは、規模こそ小さいですが第25周期の活動領域で起きたフレアであり、太陽活動の高まりを示すものとして注目されます。
活動領域NOAAナニガシと言うのは、黒点活動領域の番号で、サイクル25の黒点領域で発生したフレアである、と言っているのだと思います、確かに黒点活動が活発になるとフレアも多発するのですね、気が付きませんでした
三鷹の太陽フレア望遠鏡でも、活動領域NOAA 12759 (図の白い四角枠内) で発生したフレアを観測できました。
Credit: NOAJ
2020年4月4日に太陽フレア望遠鏡で撮影した太陽全面のHα線画像 (左) と赤外線偏光画像 (右) 。赤外線偏光画像では、磁場のN極を白、S極を黒で表示しています。活動領域NOAA 12759のプラージュ (明るい領域) (左パネル) と双極性磁場 (右パネル) を白い四角枠で囲んで示しています。
磁場のN極とS極は左右(東西)に並ぶのですか、、、
と言う事は、ここでは磁力線も東西に流れている?
サイクル乗り換え時期というのは、両極の磁場が最も強くなる時であったかと思っているのですが、サイクル25が進むにつれて東西にN/S極を持つ黒点が出現して、両極の磁場を弱めてゆく、という事なのでしょうか?
私、もっと勉強せねばなりません!
三鷹さん、ありがとう御座いました
今後とも、観測ならびに解説の方、よろしくお願い致します
以上です
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最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その8: 地球の不思議地形シリーズ ➡ ヒマラヤ山脈の西泥流部辺りを見てみよう!
皆様!
5月16日にマシンがブッ飛び、もうこれでオシマイか?と思っていたのですが、OSを再インストールして生き返りました、以下は、アップしようとしていた記事です
注意!
この記事にはミイラの写真が出てきますのでご注意下さい、合わない方は、ご遠慮下さい
よろしくお願い致します
地球の不思議地形シリーズ ➡ ヒマラヤ山脈の西泥流部辺りを見てみよう!
まず、Google Earthで西泥流部周辺の全体像を見る:
さて、西泥流部のアフガニスタンにおける高度分布を見てみよう、 [アフガニスタン - Wikipedia] から:
By creativecommons.org
パミール高原(ここは5,000m級高原)の西からアフガニスタン中央まで3,000m(グレー部分)を超える高原が続いているのが分かる、この続く高原が西泥流部の特徴である、中国側の場合、チベット高原は勿論5,000m級の高原であるが、一旦東泥流部に入ると河川が多く急激に平野部へ至る、従って、乾燥も西泥流部の特徴である
ここで、特異な地形環境はタリム盆地のタクラマカン砂漠だろう、 [タクラマカン砂漠 - Wikipedia] によれば:
中央アジアのタリム盆地の大部分を占める砂漠である。標高は非常に低く、最低海抜はマイナス130メートルである。降水量は年に数ミリ程度と非常に乾燥している。
By Pravit:タクラマカン砂漠
タリム盆地はヒマラヤ造山運動に伴って形成された地形であり、今からおよそ2万年前の最後の氷期から現在の間氷期へと遷り変わる頃には、盆地のほぼ全域がカスピ海のような極めて広大な湖となったが、その後気候が温暖化するにつれて次第に水が失われ、大部分が砂漠になったと考えられている。
なるほど〜、ヒマラヤ造山運動でいきなり砂漠になった訳ではなく、広大な湖の時代には周囲に人々が暮していた、、、
タクラマカン砂漠で出土したミイラ
人民中国2009年の記事 [タクラマカン砂漠から大量に出土中国最古のミイラ群_人民中国] によれば:
1934年、中国政府から調査の依頼を受けたスウェーデンの考古学者、ベルグマン博士は、地元の猟師オルドックの案内で、タクラマカン砂漠の中を流れる小河をさかのぼっていた、そして小河から4キロ入った砂漠の砂丘の上に、高い枯れた木の柱が無数に立っているのを発見した、小河墓地である
小河墓地は、タクラマカン砂漠の東部、有名な楼蘭古城遺跡から175キロ西にあり、その後の戦乱で忘れ去られていたが、2003年、新疆文物考古研究所の探索により立木が再発見された
立木はその下に埋められた棺の前方に立てられており、男性の棺の前に立てられた立木は舟の櫂の形、女性の棺の前に立てられた立木は柱状である
出土したミイラは、全部で145体。いずれも「干屍」であり、エジプトのミイラのように、人為的処理をくわえてつくられたものではなく、自然に乾燥したものである。
炭素14により年代測定すると、紀元前1700年から2000年であることが判明した。
マントを取り除いた女性ミイラ
死者は頭にフェルトの帽子を戴き、足には革靴を履き、腰に腰当を着け、身に毛織物のマントを巻きつけている。副葬品は、身につけた衣服や首飾り、腕輪のほか、どの墓にも必ず、マントの外の右側に、草で編んだカゴが置かれている。
発掘された女性ミイラ
女屍の身長は152センチ、全身に乳白色の糊状のものが塗られている。体はやや豊満で、胸部、腹部が著しく肥満している。眼窩は深く落ち窪み、亜麻色の長い睫毛、高くまっすぐな鼻、少し開けた口、薄い唇。髪は亜麻色で多く、自然に頭の真ん中でわかれて胸にまで達する。
やはり文明文化が出てくると面白い、地形なんかよりも、、、で、文字は発掘されなかったのだろうか? 今から4,000年前というと、シュメールやエジプトでは象形文字が盛んに使われていたのだけれども、シルクロードど真ん中のタクラマカン砂漠周辺ではどうだったのだろうか? と興味は尽きない!
文字がないと交易は盛んにならないのである、逆に言えば交易が盛んになると文字が発達するのである、4,000年前シュメールとエジプトの間に地理的に位置し交易で栄えたフェニキアが、シュメール象形文字とエジプト象形文字の変換を容易とする為にフェニキア文字アルファベットを考案したのだけれども、その頃シルクロード交易は確立されていたのだろうか? ➡ シルクロードで調べてみると「紀元前2世紀には確立されて、、」と出ているので、4,000年前はチョット無理だったようである
ちなみにアルファベットは4,000年前にフェニキアで、たった一回、考案され全人類に広がったのである、このアルファベットの反対が象形文字で、現在世界で使われている象形起源の文字は漢字のみであり、中国・台湾・日本がこれを使っている
パミール高原
と言いつつ、地形なのである、このシリーズは! なるほど〜、Google Earth 3Dで見ると、こうなるのか! 平均標高5,000mに達するパミール高原について、上空南側から北側を望んだ図である、右奥にタクラマカン砂漠が見える
ここで [パミール高原 - Wikipedia] より写真をアップすると:
By Colegota:コングール山(7,719m:中国領)
By Yoshi Canopus:ムスタグアタ山 (7,546m:中国領)
と、実に凛と澄んだ山々が多い!
最後に
最初から意図していた訳ではありませんでしたが、結局、ヒマラヤ造山活動に関連した3記事をアップ致しました
地球の不思議地形シリーズに関しましては、ここで、一旦終了とさせて頂きたく
最後までお付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝の一言です
以上です
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・ 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。
・ 尚、太陽の黒点に関する一般的な解説は、こちら: [太陽黒点 - Wikipedia]
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その7: 地球の不思議地形シリーズ ➡ 太平洋プレートの移動方向チェンジ!
地球の不思議地形シリーズ ➡ 太平洋プレートの移動方向チェンジ!
太平洋プレートは約4,000万年前に移動方向を北から西へ変えた!
これが、地形形成にどう影響を与えたか?について、本日は追って行きます
まずは、Googleでハワイ島からカムチャッカ半島に至る領域を見てみよう:
これは [天皇海山群 - Wikipedia] と呼ばれ、現在のハワイ島直下にはホットスポットと呼ばれるマントルと直結したマグマ溜まりがあり、その上部にハワイ島火山があるのだけれども、ハワイ島は太平洋プレートに乗っているのでいずれ西に移動し、ホットスポットは移動せずで、やがて新しいハワイ島火山相当が形成される過程の連続の痕跡なのである
当然、現ハワイ島から遠い海山ほど古いかってのハワイ島相当となる
ここで海山列中央辺りで、海山列は西から北へ方向を変えているのが分かる
これは:
かつて太平洋プレートは北に向かって移動していたため、南北に海山群を形成していったが、やがて4000万年ほど前から、移動する向きが西に変わり、東西に海山群が生まれていくことになった
事を示している
実際、Google Earth上でハワイ島から折れ曲がり点までの直線距離を簡単に測ると約3,500kmと出て、10cm/年で移動したとすると、約3,500万年前に西方に向けて移動を開始した事になる
北上するインド亜大陸とヒマラヤ造山活動!
ここでJAMSTECさん2015年新聞発表 [スーパーコンピューターでパンゲアの分裂から現在までの大陸移動を再現し、その原動力を解明 -ヒマラヤ山脈はマントルのコールドプルームが作った!-<プレスリリース<海洋研究開発機構 | JAMSTEC] を見てみよう
現在のインド半島(インド亜大陸)は、もともとはゴンドワナ大陸の一部であったが、パンゲアの分裂以後、年間最大18センチメートルという高速度で北半球に向かって移動し、約5000万年前から4000万年前の間にユーラシア大陸に衝突した
そして2億年前から現在までの移動マップが示されていて:
精密な地質学的・古地磁気学的データ(Seton et al., 2012, Earth-Sci. Rev.)で推定されているインド亜大陸の高速北進の様子、2億年前(200 Ma)から現在(0 Ma)までのインド亜大陸の輪郭が描かれている
これは、一体全体、偶然なのか?必然なのか?
考えてみよう、インド亜大陸が現マダガスカルの辺りから北上を開始したのは2億年前のパンゲア分裂開始直後の事であり、5,000〜4,000万年前にはユーラシアプレートに衝突しヒマラヤ山脈の造山活動を開始した、一方、太平洋プレートはパンゲア分裂時2億年前には北へ向けて移動していたが、4,000万年前に突然方向を変えて西へ移動し始めた
その結果、ヒマラヤ山脈の東西両端には東西へ向かう移動圧力が生成され(先日の東西泥流部)東向き移動圧力が伝達されたユーラシアプレート東端部と、西へ移動する太平洋プレートが、大衝突を開始した
そうして何が起こったのか?
日本海が形成されたのである!
JAMSTECさん連載よみもの2018年 [日本海がどうしてできたか知っていますか?(海洋研究開発機構) | ブルーバックス | 講談社(1/2)] を見てみよう
今からおよそ2000万年前にユーラシア大陸から分裂した日本列島。次第に大陸と日本列島の間で海底が拡大し、日本海が生まれました。
日本海の形成と日本列島の形成は、ほとんど同義語である、JAMSTECさんは続ける:
なぜ、大陸が裂けて日本海ができたのか。その成因については長年議論が続いています。
どのように、日本列島がユーラシアプレートから切り出され、背後に日本海が形成されたのか?は、背弧海盆による動作なのである
が、JAMSTECさんはこの「よみもの」の中で背弧海盆なるキーワードは使っていない、単に「背弧海盆」という言葉でくくられたく無い、独自の考えがあるのだろう
背弧海盆の説明は難しい、分りやすい図が無いのである、簡単に言えば、背弧海盆とは、大陸プレートに沈み込む海底プレートが摩擦で境界面にマグマを形成し、火山を形成しつつ、冷えたマグマはやがてマントル内部へ向けて沈降してゆく際に地殻を引きずり込み海盆を拡大成長させる過程と結果である、と言えます(一例ですが)、即ち、互いに激しくブツカリ合う大陸プレートと海底プレート(結果、海底プレートは沈み込む)の存在が大前提なのである
現在も活動拡大している背弧海盆があり、それを見て理解して頂くのが一番であり、以下Google Earthを見て頂きたい、南西諸島北部にある海盆が沖縄背弧海盆であり、沖縄トラフとも称し、ここではユーラシアプレートとフィリピン海プレートの衝突が発生していて:
[沖縄トラフ - Wikipedia] より
現在も形成中の背弧海盆で、約200万年前ごろから拡大を開始し、現在の沖縄トラフの拡大速度は北部で10mm/年、中部で25-30mm/年程度、南部で35-50mm/年程度と、北から南に向かって増加していく
即ち、南西諸島が日本列島として切り出され、沖縄トラフが日本海として成長した、と対応して考えて頂ければ良い
まとめ:
「地球の不思議地形」という意味では、冒頭太平洋プレートの移動方向チェンジ痕跡を残す海底マップである、これは奇跡である、これが無ければ日本列島は存在しなかった、と言ってよい、奇跡と言っても原因はある、だがその原因も偶然だろう、と私には思える
ここで、敢えて「地球の不思議地形」をもう一枚挙げるとしたら、それはやはり北上するインド亜大陸を象徴する絵であろう:
Photo by Pavel Novak:ネパール側から見たエベレスト
以上です
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・ 尚、太陽の黒点に関する一般的な解説は、こちら: [太陽黒点 - Wikipedia]
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その6: 地球の不思議地形シリーズ ➡ 何故、中国で、ああも褶曲山脈が形成されたのか!
地球の不思議地形シリーズ ➡ 何故、中国で、ああも褶曲山脈が形成されたのか!
先日、木星衝合と巨大地震との相関記事をアップ致しまして、その中でヒマラヤ山脈中国側における泥流部周辺で相関が見られる、と書いたのですが、ここで、宇宙動画&画像&話題の名ハンター「まさき りお」(id:rio-masaki)さんから:
それと中国のエリアは確かにすごい地形なんですね?
なるコメントを頂きました、⬆ これは「中国側の褶曲山脈地形がすごい」というご指摘でして、本日は、何故こんな地形が出来たのか?について述べさせて頂きたく
北上するインド亜大陸がヒマラヤ山脈を造山している
まずは、ヒマラヤ山脈全体をGoogle Earthで見ると:
北上するインド亜大陸がヒマラヤ山脈を押し上げ、その結果左右に泥流部を形成し押し出している事が分かります、タジキスタン南からアフガニスタンに至る西泥流部とチベット高原から中国雲南省に至る東泥流部です
明らかに、中国側東泥流部の方が複雑な地形をしており、本日のテーマは:
何故、泥流部は左右非対称なのか?
であるとも言えます
原因を探る前に、いかに東泥流部・褶曲山脈が凄い地形か、見てみます
東泥流部の褶曲山脈には3本の巨大河川上流部が並行して流れており、これは [三江併流 - Wikipedia] (サンコウヘイリュウ)と言われます
By Alanmak Alan
3大河川とは、揚子江上流、メコン川上流、サルウィン川上流、で各々、全長6,300kmで上海より東シナ海、全長4,200kmでベトナムより南シナ海、全長2,815kmでミャンマーよりインド洋、に流出する河川です
サルウィン川上流の中国名は怒江であり、中国のグランドキャニオンと称される程の激流で、ミャンマー側河口からでも船が入れるのは上流100km程度で、人間活動の運行に使われる事なく結果的に自然が保たれており、三江併流は2003年ユネスコ自然遺産に登録されています
では、そのユネスコ資料 [世界遺産センター -] 雲南三江併流の保護地域群を見てみますと:
上図左よりサルウィン川、メコン川、揚子江の源流部である3つの川は北から南にかけて、深さ3000mの渓谷をきざんで流れ、3つの峡谷は近いところではそれぞれ18㎞と66㎞しかない
上図右下では揚子江が180°エッジターンしている、これである:
By Jialiang Gao
何故、東泥流部側に褶曲山脈が形成されたのか?
北上するインド亜大陸がユーラシアプレートに衝突ヒマラヤ山脈を造山し、左右に泥流部を押し出した、のが泥流部形成の主原因ですが、これは対称であって非対称の原因とはならない、そこで非対称となる要因を探ってみます
それは、まず地球の自転がある、ご存知のように地球は西から東へ向かって自転している、従って、東向きの加速度を受けている、ロケットの打ち上げ方向からそれを確認しよう:
小野雅裕さんのブログ [ロケット打ち上げの適地とは? | 小野雅裕のブログ] より
ロケットは基本的に東向きに打ちます。 地球の自転方向と同じなので、そのほうが少ない加速で宇宙速度に達することができるから。
要するに常に東向きに加速度を受けているから、という事です
従って、ユーラシアプレートは東向きの加速を常に受けている、と考えてよい
次に太平洋プレートの西方移動がある、Wiki [太平洋プレート - Wikipedia] より:
By Alataristarion
これは地球の自転方向なぞモノともせず年間約10cmで西北西に移動しており、フィリピン海プレートを西方に押しやり、合わせてユーラシアプレートに対し西方に押しやる圧力を掛けている
その結果、東泥流部では非対称要素として、自転による東方への圧力と太平洋プレートによる西方への圧力を受けて複雑な褶曲山脈が形成されたのである
このような状況は西泥流部では起こらない
以上です
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引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia