5月度その5 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ オタワOTTの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間を比較する!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ オタワOTTの地磁気変動3年間を調べ、GOES-16Eとの波形3日間を比較する!
世界各地の北方磁場強度測定の再開です、オタワOTTから行きます
磁力線高度は磁気四極子の項により補正されています、影響を受けたのはクールーKOUとサンファンSJGで、他はそれほど影響されていません
foF2値マップは磁力線高度2,000km以下の地点についてのみ示しています、オタワOTT3,035kmは該当しません
お付き合い頂ければ幸いです
まず、オゾン層と電離圏とバンアレン帯です
図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより
オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります
図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより:
密度X軸はLogスケールである事に注意!
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
ここから本文です
1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです
まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です
図1:世界観測点マップ
中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です
図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ
高度300kmにF2層、高度2,000kmにバンアレン内帯陽子ベルト、3,000kmに電子ベルト(図cより)
2.オタワOTT3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです
観測期間は、2019年5月2日から2022年4月30日の3年(365x3日)です
図3:
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、
図4:
凡例にあります「● ピーク数=1+2」は:
第1ピークはシアンでシアンピークは1ヶ所のみ、第2ピークのマジェンダには2ヶ所ピークがある(合計でピーク数は3)
ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています
「● ピーク数=1+2」は中緯度の特徴です
統計グラフではZeroカウント位置を示しますが、オタワではシアン・マジェンダともにZeroカウントが検出されませんでした
3.G16EとオタワOTTの波形3日間とFFT結果です
オタワOTTがオレンジ、G16Eはシアンです
図5:
見事に逆相である事が分かります
図5の波形よりG16EのパワーFFTスペクトルを取ると、
図6:
GOESでは常に24h成分が強力に強く出ます、GOESの24hカウントグラフで第1ピークがマジェンダなので凡例に●を示します
12h成分がほとんど無い事は、12h潮汐振動はGOES高度35,786kmでは発生しない事を意味しています(当然ですが)
図5よりオタワOTTのパワーFFTスペクトルを取ると、
図7:
24h成分がトップです、強度比は 24h>12h>72h です
12h成分がそれなりにある事は、12h潮汐振動の存在を示しています
中間のまとめ:
1.図4の24hカウントグラフでゼロカウントが検出されなかった事は重要で、シアン・マジェンダ構成原因がひとつではない(複数存在する)事を示しています
2.図7のスペクトルで12h成分がそれなりに検出されているのは、12h潮汐振動があるからであり、12h潮汐振動はバンアレン内帯が引き起こしている、と考えています
尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、
foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!
5月度その4 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 初めに、G16E/G17Wのグラフをアップする!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 初めに、G16E/G17Wのグラフをアップする!
世界各観測点における北方磁場強度測定の再開です
初めに、G16EとG17Wのデータ(グラフ)をアップ致します
比較的平穏な3日間は5月1日から3日(UT)となりました、その間のNICTさんグラフ(foF2値,TEC値,K-index値)も添付しています
お付き合い頂ければ幸いです
まず、オゾン層と電離圏とバンアレン帯です
図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより
オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります
図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより:
密度X軸は対数表示である事に注意!
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
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1.GOES-16E3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです
観測期間は、2019年5月2日から2022年4月30日の3年(365x3日)です
図1:
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています、全体平均の単位はnT
もうしばらくすると最小値はマイナス域です!
有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、
図2:
凡例「● ピーク数=1+1」の意味は:
第1ピークはマジェンダであり、第2ピークはシアン
低緯度ピーク数の特徴と同じです
ピークの定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターン、であって、1hでも平均値を下回ったらそのピークは脱出した、としています
2.GOES-17W3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフです
観測期間は、2019年4月2日から2022年3月31日の3年(365x3日)です
図3
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
有効日データにおける最小値・最大値の出現回数_統計グラフは、
図4:
G16Eに近いです
3.GOES-16Eと17Wの波形3日間とFFT結果です
G16がシアン、G17がオレンジ、平穏時3日間の波形です
変動成分のみを取り出しています、現時点で波形がマイナスに振れている訳ではありません!
図5:5月1日00時00分〜3日23時59分(UT)両観測点の波形
図5の波形よりG16EのパワーFFTスペクトルを取ると、
図6:
ほとんどのエネルギーが周期24hに集中しています
凡例のレシオ表記が " ● " なのは、第1ピークがマジェンダ(最大値)側である事を示しています
図7:GOES-17W FFT解析結果、これもシアンで示します
GOES-16Eとほとんど変わりません
4.NICTさんより
4月30日から5月3日(UT)の日本上空における電離層 [予報 | 電離圏領域 | 宇宙天気予報] を見ると、
図8:foF2値、TEC値、K-index値、日本上空、期間はグラフ下に記載
であて、1日から4日(UT)のK-indexは低く、平穏な3日間であった事が分かります
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!
5月度その3 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 地表上空の磁場強度はどうなっているのだろう?➡東方成分Yを追加しました!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ 地表上空の磁場強度はどうなっているのだろう?➡東方成分Yを追加しました!
追加:2022/05/05 08:45
全磁力Fと北方成分Xと鉛直成分Zのグラフをアップしておりましたが、東方成分Yを追加しました
追加終わり
北方磁場強度シリーズの5月を再開する前に、かねがね「上空の磁場強度はどうなっているのだろう?」と思っていました
現在、各観測点の日変動を追っている訳ですが、磁力線パスを考慮して日変動を考察しており、ここで「上空の磁場強度」についてより詳しく知りたい、と思うからです
特に、バンアレン帯の高度における磁場強度に興味があります
国際機関 [IAGA V-MOD Geomagnetic Field Modeling: International Geomagnetic Reference Field IGRF-13] からIGRF13なるモデルが公開されており(Pythonで)これを使って上空における磁場強度のグラフを作ってみました
お付き合い頂ければ幸いです
まず、オゾン層と電離圏とバンアレン帯です
図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより
オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります
図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより:
密度X軸は対数表示である事に注意!
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
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1.観測点と磁力線高度です
図1:世界各観測点の位置関係です
図2:世界各観測点の磁気赤道上の磁力線高度です
図3:地磁気方向の定義です
Z成分は鉛直方向が正で、負は上向きを示します
2.西経75°にて、南緯30°から北緯30°まで15°ピッチで、高度0kmから3000kmまで250kmピッチで、磁場強度を算出しグラフにしました
西経75°を選んだのはGOES16の経度であるからです
西経75°ライン付近にはオタワOTTからクールーKOUまで並んでおり、かつ、ブラジル磁気異常地域を通過しているからです
IGRF13モデルは日指定で算出されるようになっており、2022年1月1日としました(これを2022.0と表現します)
このモデルは200ヶ所以上の世界観測点結果を元に任意地点と高度の磁場強度を計算するパッケージです
IGRF13モデルはPythonにて公開されており、これを手直しさせて頂いて走行させ、結果をRubyにて集計し、Rにてグラフ化したものです
南緯30°から北緯30°まで、高度0kmから3000kmまでをパラメータとし、全磁力Fと北方成分Xと鉛直成分Zを求め、グラフ化しています
図4:全磁力Fのグラフです
地表が最も磁場強度は強く、高度を上げるに従って磁場強度は落ちます
これは間隔250km固定で算出しているのに対し、磁場強度が半径rの3乗に比例して弱まるからです(1/r^3という事)
南緯30°と南緯15°を見ると、地表ではほとんどフラットですが、高度を上げるにつれ底(ボトム)を付けているのが分かります
図5:北方成分Xのグラフです
北方成分は、緯度0°から北緯15°までが最大となります
図6:東方成分Yのグラフです
南緯24°付近にゼロ領域があります
正が東方向成分ですから、南緯24°を境にそれより北では西方成分となっています
図7:鉛直成分Zのグラフです
これは不思議なグラフです、ほとんど線型です、こうなるのですか?
鉛直成分がマイナスとは磁場ベクトルは直上に向かっている事を示しています
南緯11°辺りで鉛直成分がゼロとなりますが、ここに磁気赤道がある事を示します(西経75°においては)
鉛直成分Zを見る限り、ブラジル磁気異常を感じさせる部分はありません
中間のまとめ:
1.まだグラフを作成したばかりで、まともな考察に至っておりません
2.磁場強度は高度を上げるにつれrの3乗に反比例して減衰する、という事は言えるのでしょう
が、これは全磁力Fと北方成分Xの話で、鉛直成分Zはこれに従っているのかどうか、スグには分かりません
3.最大の疑問は:
ブラジル磁気異常域では磁場強度が弱く、バンアレン内帯は高度200km近くにまで降下している
と言われるのですが、磁場強度が弱いと何故バンアレン内帯(プラズマ)は地表に近くずくのだろう?が分からない事です
以上、お付き合い下さいまして、誠にありがとう御座いました
感謝です!
5月度その2 太陽黒点数の推移を追うシリーズ ➡ 黒点数とS&P500と恐怖指数VIXの推移を追う!
太陽黒点数の推移を追うシリーズ ➡黒点数とS&P500と恐怖指数VIXの推移を追う!
2018年5月〜2022年4月までの48ヶ月間の黒点数の推移とS&P500と恐怖指数VIXの推移を示します、月一の報告です
・ 黒点数はその月の一日当たりの平均値で、月初に前月値が国立天文台・三鷹太陽観測さんから公開されています
・ 米国の株価指数S&P500とは、米国の代表的企業500社の株価から算出される指数、S&P500は数ある株価指数の中で特に有名で、機関投資家の運用実績を測定するベンチマークとして利用されています
・ 米国の恐怖指数VIXとは、シカゴ先物30日のS&P500値から計算される乱高下を示す度合い、と言われますが(だから恐怖指数、値が大きいほど乱高下が激しい)、私も計算式もしくは詳しいアルゴリズムを知っている訳ではありません
・ S&P500は翌月初の始値を40.0で割った数字を表示しています、VIXも翌月初の始値で、ここで最終値は5月1日の始値であり、どちらも月当たりの平均値ではありませんのでご注意下さい、値はYahooさんからどちらもダウンロードしています、S&P500が安定して上昇するにはVIXは20を切らねばいけない、と言われています
図1:S&P500とVIXと太陽黒点数の48ヶ月(2018年5月〜2022年4月)
● 5月1日現在、S&P500は下降線をたどっています、どこまで落ちるのでしょう?
● VIXも30辺りで20を大きく越えています(S&P500が安定上昇するには20を切らねばいけない、と言われております)
黒点の動きとの関連は?
図2:2012年からの2022年4月まで黒点推移とサイクル25予測(NOAA)
予測値(赤線)を大きく乖離して上昇しています、これから黒点数は下降するでしょう
私には黒点数が予測より大幅に上回っている状態が不安定原因であるように思えますが、、、
さて、どうなるのでしょう?
● サイクル25は2019年12月に始まりました
サイクル24は2008年12月に始まりましたが、2008年9月にはリーマンショックがありました、サイクル25は2019年12月に始まりましたが、2020年3月には新型コロナによりS&P500は暴落し底値を付けています
● このままですとサイクル26は2030年12月に始まるのですが、その前後にも大きな株価暴落が来るのでしょうか?サイクルの始まる年月のプラスマイナス3ヶ月程度に暴落が来る、と言えるでしょうか?
さて、どうなるのでしょう?
尚、投資はすべて自己責任にてお願い申し上げます
以上です
・ 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
[1] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測
[2] List of solar cycles - Wikipedia
5月度その1 太陽黒点数の推移を追うシリーズ ➡ 直近48ヶ月のグラフ表示、米国NOAAさんのグラフも添付!
太陽黒点数の推移を追うシリーズ ➡ 直近48ヶ月のグラフ表示、米国NOAAさんのグラフも添付!
* 黒点観測は、三鷹太陽地上観測さん [1] が行っており毎月データが公開されていて、これをグラフ化したものです(著作権は国立天文台に属します、NOAJは略称です)
* 何故48ヶ月かと言うと、黒点数は13ヶ月平均を取って調べるからです、ある月を取り上げた時、前方6ヶ月と後方6ヶ月を取り、合計13ヶ月の月平均を出します、これを月単位にスキャンし最小となる月が新しい太陽サイクルが始まる月です、それを調べるには48ヶ月あれば充分だからです
* 1645年〜1715年、黒点がほとんど出現しない時期があり [マウンダー極小期 - Wikipedia] 、そのうちの30年間で観測された黒点数はわずか50個(本来なら4〜5万個)でした、マウンダー極小期が明けてから黒点数はほぼ11年単位に増減を繰り返しており、明けた最初の11年をサイクル1として、現在はサイクル25の時代に入っています
* 三鷹さんの見解は「2019年12月にサイクル25は始まった!」です
そして終了したサイクル24は約100年の近代的観測史上、太陽活動は最低であった、との事です、これから始まるサイクル25がより活動を弱まらせれば、そしてそれが連続すれば、やはり困った事になる訳で、その辺りを追う事に致します
2018年5月〜2022年4月迄・48ヶ月間の太陽黒点数推移
図1:三鷹測定の月平均太陽黒点数・48ヶ月表示(©国立天文台)
2022年04月は平均 59.95個、 北39.16、南20.79
2022年03月は平均 60.13個、 北28.00、南32.13
2022年02月は平均 55.00個、 北34.25、南20.75
2022年01月は平均 48.78個、 北18.93、南29.85
2021年12月は平均 61.23個、 北18.35、南42.88
2021年11月は平均 33.92個、 北16.56、南17.36
4月の黒点数は3月に比べ微減ですが、NOAAさんデータでは増加です
現在、図2の予測値よりだいぶ多い状態が続いています
NOAA(米国海洋大気庁)さんのグラフです
私のグラフより全体が分かりやすく表示され、かつ、サイクル25の予測カーブが載っています(但し、北半球・南半球の区別は三鷹さんだけです)
[Solar Cycle Progression | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] よりスクショしますと:
図2:NOAA測定の太陽黒点観測数と予測
⬆ 2022年4月の黒点数を実測値 84.1(予測値37.1であった)としています、確認されたい場合は直接サイトでグラフ上にてご確認下さい、これは三鷹さんの実測値59.95よりだいぶ多いです
黒ブルーの■ラインが実測値、その下に見える紫ラインが13ヶ月移動平均値(スムースラインと言う)、赤ラインが予測値
NOAAさん実測値と三鷹さん実測値との数値のズレは、NOAAさんは衛星による観測、三鷹さんは地上観測、から来るものと思われます、あと、NOAAさんは世界標準時、三鷹さんは日本標準時、ですので9時間のズレがあり、その間に太陽は自転しますので見える黒点数に差が出る可能性はありますが、これは微々たるものでしょう(太陽の自転周期は、黒点が多出する中緯度付近で約27日)
そして一番右側に、サイクル24と25が表示されています!200年のレンジで見ますとサイクル24と25は太陽活動が低下する時期、となっています
以上です
・ 本ブログ題名「なぜ地球磁極は逆転するのか?」と件名「太陽黒点数の推移を追う!」は内容に於いて一致しません。 これは、はてなブログ無料版を使っている上で成行き上そう成ってしまったからです。 これを回避するにはproに行くしかないそうです。 現在、proに移行する計画は無く、当面このままで行くしか無い状況です。 混乱させて大変申し訳ないのですが、よろしくお願い致します。
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
免責:
本ブログにおけるデータハンドリングと解釈・プログラム作成・結果としての内容などに関し、本ブログ著作者はいかなる責任を負うものでもありません。
引用:
4月度その24 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ クールーKOUのマジェンダ24h振動原因を探る!➡追記:新規な磁気赤道座標計算を導入する必要がありそうだ!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ クールーKOUのマジェンダ24h振動原因を探る!➡追記:新規な磁気赤道座標計算を導入する必要がありそうだ!
追記:2022/04/26 18:45
今回アップした、クールーKOUの磁力線高度148kmですが、これは高すぎる、私の計算方式が間違っているのでは?と調べ、新規な磁気赤道座標計算パッケージを見つけたので、今後それに切り替えます、というお知らせです
尚、本記事は旧計算パッケージの値である高度148kmを使っています
詳細は一番下のまとめに上げてあります
追記終わり
世界まとめマップの報告です
全体をまとめたモデル2022_04をアップしていますが、より詳細に考察を深め、時間をかけて次の詳細モデル構築を進めています
私は、磁場強度の増加(マジェンダの発生)は「磁気濃縮」によって起こり、かつ、「磁気濃縮」によってのみ起こる、と考えております(他に原因はない、という事です)
地表に一番近い磁力線高度をもつグアムGUAに続いて、地表では最も綺麗なマジェンダ分布曲線を描くクールーKOUに着眼し、KOUマジェンダの原因を分析してみました
ので、状況報告です
電離圏を図bとして更新しています、今回は北緯34°東経130°平均太陽黒点数80の時(これはそれなりに多く太陽活動期に当ります)における実測データです、昼間と夜間が明確に区別されています
お付き合い頂ければ幸いです
まず、オゾン層と電離圏とバンアレン帯です
図a:成層圏オゾン層 [気象庁 | オゾン層とは]さんより
オゾン分布ピークは高度20〜30kmに当ります
図b:電離圏 [ユーザーガイド | 電離圏 | 宇宙天気予報] さんより:
密度X軸は対数表示である事に注意!
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
ここから本文です
1.観測点と磁力線高度とクールー24hカウント統計です
図1:世界各観測点の位置関係です
図2:世界各観測点の磁気赤道上の磁力線高度です
図3:クールーKOUの24hカウント統計グラフです
第1ピークto第2ピークは、LT10.5時➡20.5時で間隔10h
どのような磁気濃縮により、高度148km磁力線に関しマジェンダピークが発生するのか?を考察するものです
2.高度148kmに至るパスはオゾン層➡中間圏➡電離圏D/E層である
前回述べた成層圏であるが、オゾン分子は常磁性であると考えられ、高度vs分布を図aに示してある
次の中間圏は [中間圏 - Wikipedia] から抜粋しよう(成層圏との境界が成層圏界面、電離圏との境界が中間圏界面である)
中間圏の下、成層圏では気温が高度とともに増加するのに対して、中間圏では対流圏と同じように高度(気圧)に比例して気温が減少する。成層圏界面ではオゾン濃度が高いためにオゾンが紫外線を吸収して平均約-2.5℃、高いときには0℃前後あるのが、高度とともにオゾン濃度が減少し、中間圏界面では平均約-92.5℃の低温である。
なるほど〜
中間圏では冬よりも夏の方が温度が低い状態にある。これは冬季に大気下層からの熱が大規模波動によって活発に輸送されるためである。したがって、夏季には中間圏界面では-100℃以下になるので、夜光雲という特殊な薄い雲が観測されることもある。
大規模波動ですか(これが慣性重力波)、これは後で追います
海上から中間圏(高度約80km)まで大気の組成は変わらない、というのがあって [中間圏とは - コトバンク] より、
中間圏を通じて,大気の組成は海面上とほぼ同じ比率を保ち(重い気体と軽い気体の拡散分離は起こっておらず),気圧および密度が海面上の値に比べ,高度 50kmで,それぞれ 1300分の1および 1200分の1,高度 80kmで 10万分の1および 6万6000分の1に低減する。
そうでしたか、これは重要です!オゾンは90%が成層圏にあるのですが、それは大気組成全体から見れば誤差範囲内、という事になります
そうして電離圏です
図4:図bのグラフです
高度148kmですとD/E層を包含します、どちらも夜と昼の差が大きく、昼の方が100〜数100倍電子密度は高密度となります
1.ここで考えなければいけないのは電離に伴うイオンの存在です、図4は電子と中性粒子のグラフでイオンは示されていません、電子と同数のイオンがあるはずです
中性粒子を酸素とすれば、紫外線による電離でO2プラスイオンがあるはずで、これが常磁性となります(酸素イオンはプラスイオンとマイナスイオンがあってかなり複雑で、最終確認を取る必要はあります)
O2プラスイオンはどこに存在するのか?というと、それは電子雲の下部に来ると思われ、図4で高度約100km前後で中間圏を脱した所と考えられます(これも確認する必要があります)
中間圏を脱した所は極めて低温であり、低温状態は常磁性を保ちます
2.一方、電子密度はというと、D層は昼出現し夜消滅、E層は約100倍程度の差をもって昼と夜に存在しています
電子雲の存在はジャイロ運動を起こすので磁場強度を弱める働きをします
O2プラスイオンの常磁性(マジェンダとなる)と電子ジャイロ運動(シアンとなる)が競合してO2プラスイオン(マジェンダ)が勝つ、という考え方もありますが、図3を見て頂ければKOUにおいてはLT9.5・LT10.5・LT12.5時台に最小値シアンが観測された事例はゼロなのです(KOUで986日間観測して)
図4は、1分単位の値を3年間(KOUの場合は有効日986日)観測しての結果なのです、1分でも違えば同じ1時間帯に最大値マジェンダと最小値シアンが存在していても各々カウントされるのです
これは、この時間帯には最小値シアンを作り出す要素が全く存在していない、と私には思えます(但し、LT11.5時台はシアンゼロではない、のですが)
3.高度100kmにおける大気の気圧変動
以前にアップした大気潮汐のgifがあります
図5:高度100kmにおける大気潮汐 by Jensob
目を凝らして見ますと、KOU位置でLT12時頃には赤(高温)でも青(低温)でもなく、グラフ凡例±0°K辺りシアンを示しています(統計力学では負温度の概念があるそうです、私は知りませんでした、単に相対温度を示しているように見えます)
24h振動を生じているのは間違いのない所だと思いますが、これが電離圏D/E層にどのような影響を与えているのでしょうか?
まとめ:
1.高度148kmを通過する磁力線パスにおいて、電離圏における昼間のD/E層の電子ジャイロ運動による磁場強度減衰(最小値)が昼間に全く観測されない3時間がある原因は、現在のところ謎です
O2プラスイオンの存在も確認する必要があります
2.24h振動する高度100km付近(E層相当)における大気潮汐がどのように北方磁場強度変動に作用しているのか?現時点では分かりませんが、プライオリティは上記1の方が上と考えています(ひとまずホッとく、という事です)
3.クールーKOU磁力線高度の計算(数値)を間違えていたか?と思い見直しましたが、合っていました
可能性としては、現在行っている磁力線高度の(私が導入した)計算方式が、図1を見て頂ければ分かるように、磁気赤道がほとんど真横近くに来るKOUのケースでは誤差が大きく出るのではないか?があります
図1で示される位置において、GUAは高度24.3km、KOUは高度148kmである事が妥当だろうか?と思えるのです
調べます(これがトッププライオリティです!)
追記:
新計算パッケージは、英国のBritish Geological Survey さん
[Geomagnetic Coordinate Calculator]
で、磁気赤道座標でのクールーKOU座標値は、
旧:北緯14.09° 東経20.50° であったのが、
新:北緯6.86° 東経22.24° となり、
これですとクールーKOU磁力線高度は、29.6kmとなり、完全に成層圏オゾン層内に包含される事になります
計算モデルを、地球磁気双極子から地球磁気四極子に替えて精度を上げているそうです
従いまして、これから高度データをすべて取り直します、時間がかかりますので、4月の記事アップはこれにて終了とさせて下さい
追記終わり
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!
4月度その23 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ グアムGUAのマジェンダ24h振動原因を探る!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ グアムGUAのマジェンダ24h振動原因を探る!
世界まとめマップの報告です
全体をまとめたモデル2022_04をアップしましたが、このモデルの問題点に着眼し、より考察を深め、時間をかけて次のモデル構築に進めます
私は、磁場強度の増加(マジェンダの発生)は「磁気濃縮」によって起こり、かつ、「磁気濃縮」によってのみ起こる、と考えております(他に原因はない、という事です)
地表に一番近い磁力線高度をもつグアムGUAにおいて、この点を分析してみました
ので、ご報告です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは「電離層(Isonosphere)について解説」さんより:
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
ここから本文です
1.観測点と磁力線高度とグアム24hカウント統計です
図1:世界各観測点の位置関係です
図2:世界各観測点の磁気赤道上の磁力線高度です
図3:グアムGUAの24hカウント統計グラフです
第1ピークto第2ピークは、LT10.7時➡18.7時で間隔8h
どのような磁気濃縮により、高度24.3km磁力線に関しマジェンダピークが発生するのか?を考察するものです
2.高度24.3kmは成層圏オゾン層である
[オゾン層 - Wikipedia] より
図4:高度(縦軸:km)とオゾン濃度(横軸:ドブソン単位)
Stratopauseは成層圏境界、Tropopauseは対流圏境界
成層圏では酸素分子からオゾンが生成され、再び酸素分子に分解(チャップマン機構)しており、大気中のオゾンはその90%以上が成層圏に存在する
- 生成反応
- 分解反応
酸素分子の密度は、空気の密度に比例するので高度が高くなるほど低くなる。他方、酸素分子が吸収する紫外線は、太陽入射光の強度に比例するため高度が高いほど強い。オゾン生成はこれら高さと共に増大する量と減少する量の両方に依存するので、オゾン密度はある高度で極大となり、成層圏中部の20〜30 km付近がそれにあたる
のである
図4のオゾン濃度が右側に張り出している様子(高度20〜30km)は、驚くほど電離圏F2層(高度約300km)のグラフと似ている(図a)
赤道上空で生成されたオゾンは高緯度の両極に向かって成層圏下部にて大気循環しており [ブリューワー・ドブソン循環 - Wikipedia ]
図5:ブリューワー・ドブソン循環
黒線は大気循環方向を示し、色はオゾン濃度で等高線数値はオゾン大気圧力を示す、マイナス緯度は南緯、Nimbus7は衛星名
赤道付近でより上空(24km以上)でオゾンは生成され、両極に移動するにつれ高度を下げて、オゾン濃度そのものは赤道上空より高緯度の方が高い様子(溜まる様子)が分かる
3.酸素原子・酸素分子は常磁性なのである!
[常磁性 - Wikipedia] によれば、
常磁性とは、外部磁場が無いときには磁化を持たず、磁場を印加するとその方向に弱く磁化する磁性を指す。熱ゆらぎによるスピンの乱れが強く、自発的な配向が無い状態である。
常磁性の物質の磁化率(帯磁率)は温度に反比例する。これをキュリーの法則と呼ぶ。
【酸素の常磁性】強い磁力にひかれます | 自由研究におすすめ!家庭でできる科学実験シリーズ「試してフシギ」| NGKサイエンスサイト | 日本ガイシ株式会社 さんサイトによれば、常温で酸素スプレー缶から吹き出したシャボン玉は磁石に引かれるのである!
図6:
ここで [反磁性 - Wikipedia] より
量子力学によれば、不対電子が存在しない物質は弱い反磁性となり、不対電子によるスピンが存在する物質は常磁性や強磁性などの性質が顕著になる。
とあって、酸素原子と酸素分子は不対電子を有する(常磁性)事は確認できたが、オゾンについては最終確認できなかった、分子の(オゾンは分子)電子軌道上における電子の局所化(の理解)はそれほど簡単ではなく(私にとって)、ここではオゾンも不対電子を有する(常磁性である)として考察を続ける
即ち、酸素原子・酸素分子・オゾン分子など常磁性物質は、
図7:外部磁場の無い場合はランダム状態であるが、
外部磁場が存在する場合は、磁力線方向に並ぶのである
これが赤道付近では海面からの強い上昇気流と上空からの強い太陽光圧により高度20〜30km付近で圧縮され、磁気濃縮され磁束密度が増大しマジェンダとなるのである
昼間太陽により暖めら海水面から上昇する上昇気流は24h振動するものと考えられ、結果として、グアムGUAでマジェンダは24h振動するのである
注意しなければいけないのは地上における大気潮汐による気圧の12h振動で、これは低緯度ほど強い、気象庁さん [気象庁|過去の気象データ検索] より、
図8:4月1日から3日まで那覇における気圧変化観測:明らかに12h振動している
この大気振動は地上観測であり、対流圏には少なくとも酸素分子(常磁性)は存在しているが、低緯度における北方磁場強度の変動でマジェンダ12h振動は全く観測されていない、24h振動なのである
これは赤道付近では海面からの上昇気流が非常に強く、高度20〜30km付近にて24h周期で下から強く押し上げる圧力が支配的だからである、と考えられる
まとめ:
1.グアムGUAの磁力線高度24.3kmはプラズマ状態ではなく、何故マジェンダ24h振動をするのか、今ひとつ原因が不明でした
それが成層圏では酸素原子・酸素分子・オゾンの常磁性物質が磁力線方向に並び、赤道上空20〜30kmでは強い海面からの上昇気流に圧迫されて磁気濃縮を起こし、磁束密度が増加するからである、と結論付けられます
2.但し、オゾン分子が不対電子を有する常磁性物質か、については追って調査確認する必要があります
3.次はクールーKOUです
KOUは磁力線高度148kmと、成層圏は突き抜けて電離圏下部に達するのですが、何故こうも綺麗なマジェンダ24h振動をするのだろう、という原因を探ります
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!