3月度その23:地球磁極の不思議シリーズ➡地球磁極の逆転アルゴリズム!
地球磁極の不思議シリーズ➡地球磁極の逆転アルゴリズム!
本サイトのタイトルは「なぜ地球磁極は逆転するのか?」ですが、地磁気に関しましては定期的な更新対象にはしておりませんでした、理由は、定期的な記事とするには難し過ぎるからです
現在は、各サイトさんから地球磁極に関する記事を紹介させて頂き、まだまだ知見を増やすステージである、との認識でおります
しかし、本日は逆転のアルゴリズムに一条の光が見えたか?と思われましたので、ご報告です
お付き合い頂ければ幸いです
地球表面の磁場強度マップ2020年(ESA):
地表の磁場強度分布図、青が弱く赤が強い
2020年の磁北極と磁南極位置をNOAAより緑丸で追加
当ブログの磁極逆転モデルを示せば:
1.地球は巨大な1ビット・メモリーであり、内核の鉄単結晶が南北どちらかの極性をロックし双極子磁場(棒磁石)として記憶している
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、書き換えは外核液体鉄が上層部では鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態となり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した場合に書き換わる
従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可能で、カオスとしてよい
3.課題は内核の固体化は約15億年前とされており、約35億年前の地磁気痕跡が見つかっている事から、液体コアのみによる双極子磁場モデルが求められる
地球磁極の逆転アルゴリズム!
(1)まず、地球コアは、鉄Feイオン&電子から成る流体プラズマ状態の乱流領域(外核)と液体鉄から成る対流領域(外核)と、単結晶の鉄から成る内核、から構成されるの図
(2)地球の磁気双極子(棒磁石の事)における磁力線は(現在は)地球内部を北極から南極へ向かって地球を突き抜け、地殻の外に出て地球磁気圏を形成し、再び北極へ戻って来ているのである(磁力線は必ずループで閉じる!)
ここで、コア外核の赤道部分に着目すれば、磁力線は外核の乱流領域とマントルの間で小さくループさせ閉じているの図
(3)乱流プラズマ領域では、乱流が原因で磁力線ループの内側にインナーループが偶然に形成される場合があるの図
乱流領域は鉄Feイオンと電子の乱流プラズマ状態であって、このインナーループが、やがて磁気リコネクションを引き起こす
(4)磁気リコネクションを起こすと、インナーとアウターのループで競合を起こし、コアに近いインナーの方が磁場が強いので打ち勝ち、結果としてインナーループが生き残るの図
ここでインナーにより形成された新しい磁力線ループを見ると、従来(アウター)とは逆方向磁力線ループである事が分かる、即ち、局所的ではあるが磁極が逆転したのである!
(5)形成された逆転磁力線ループは対流領域に乗って極へ向かう、この例では南に向かうとした図
この動作と(完全に同じではないが)コリオリの力による同様の動作を行っているのが、次に述べる地球大気の循環なのである
(6)[大気循環 - Wikipedia] より、大気の循環は南北対称で、赤道からハドレー循環・中緯度循環・極地循環となるの図
By Kaidor
上の大気循環図と下の磁場強度図を比べてみれば、コア外核で逆転発生した(複数の)逆方向磁力線ループが南極方向に運ばれ、現在の磁力線とは反対方向の磁力線を強め、南米中央から南大西洋に「南大西洋の磁気異常(磁気強度が異常に弱い)」を引き起こしている事態が容易に理解できるのである!
下の磁場強度図の青い部分の形状は、上の大気循環図の南米中央から南大西洋にかけて表示されている循環矢印と完全に相似形をしているのである
まとめ:
1.コア外核の赤道付近にはマントルで閉じる半径の小さな磁力線ループが存在し、これがコア外核の乱流プラズマ領域にてインナーループを形成し、これが磁気リコネクションを引き起こし、結果、逆転した磁力線ループが形成され、この逆磁力線ループはコア外核の対流領域に乗って極方向へ向かう動きとなる事を示した
2.本逆磁力線ループの発生は乱流が原因であるから偶然であり、それが複数発生するというのも偶然の偶然ではあるが、極方向へ向かう動作は、現在ミステリーと言われている「南大西洋の磁気異常」をよく説明している
3.このような磁気異常が南半球のみならず北半球でも発生し、加えて複数ヶ所でも発生するような事態になれば、地磁気逆転、となるのだろう
4.これは、あくまでも本サイトにおいて可能性のある地磁気逆転のアルゴリズムを思考した結果を示したものである
以上、お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました
感謝です