10月度その16 世界の北方磁場強度シリーズ➡磁力線高度と磁力線北緯度3点をまとめる!
世界の北方磁場強度シリーズ➡磁力線高度と磁力線北緯度3点をまとめる!
さて、ここで磁力線の高度と磁力線の北緯度の関係を3点についてまとめます
3点とは:
1.GOES-17W高度35,786kmを通過する磁力線は北緯何度の地点に到着するのか?
2.電離層F2が最も電子密度を大とする高度300km(昼間)を通過する磁力線は北緯何度に到着しているのか?
3.北緯5.21度のクールーKOUに到着している磁力線は高度何kmを通過して来ているのか?
です
GOES衛星と、クールーの通り、
です
お付き合い頂ければ幸いです
まず、地磁気一般と当ブログモデルと電離圏一般です
地表の磁場強度マップ2020年は:
ESAより地球全体を示せば、
IGRF-13より北極サイドを示せば、
当ブログの磁極逆転モデルは:
1.地球は磁気双極子(棒磁石)による巨大な1ビット・メモリーである、地球内核は単結晶の固体鉄であって永久磁石として磁場方向を記憶している
2.この1ビット・メモリーは書き換え可能、外核液体鉄は鉄イオンと電子の乱流プラズマ状態であり、磁力線の凍結が生じ、磁気リコネクションを起こし、磁力線が成長し極性が逆で偶然に充分なエネルギーに達した時に書き換わる
[世界初!地球中心部の超高圧高温状態を実現 ~ようやく手が届いた地球コア~ — SPring-8 Web Site] さんの図に説明追加させて頂ければ:
3.従って地球磁極の逆転は偶然の作用であり予測不可でカオスである
当ブログの磁気圏モデルは:
極地電離圏における磁力線形状として:
地磁気方向定義とは:
電離圏とfoF2とは [電離層(Ionosphere)について解説] さんより:
上図は昼の状態で夜から昼への移行モデルを示せば [Ionosphere - Wikipedia] より、By Carlos Molina
電離圏S4シンチレーションマップはオーストラリア政府 [SWS - Section Information - About Ionospheric Scintillation] より
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磁力線パターン(軌道)計算は [流線(磁力線)関数] を使用しています、この式を数値解析して解きました
北緯は本来は地球磁気双極子による地球磁気緯度を使用すべきなのでしょうが、ここでは地軸に合わせています、即ち北緯90度にS極が存在する地球双極子モデルに単純化しています、太陽風による磁気圏の昼間の圧縮や夜間の伸長についても考えない所の単純対称型の地球磁力線を前提としています
1.GOES-17W高度35,786kmを通過する磁力線は北緯何度の地点に到着するのか?
北緯78.34度に到着しており、ここは北極圏内です
2.電離層F2が最も電子密度を大とする高度300km(昼間)を通過する磁力線は北緯何度に到着しているのか?
それは北緯19.42度に到着しています
冒頭の図にもありますように、
高度300kmは電子密度が最も高くなるF2領域のピーク(昼間)であって、ここを通過する磁力線は、北緯19.42度に到着しています
従って、19.42度より低緯度においては電離層の影響をより受けなくなります
3.北緯5.21度のクールーKOUに到着している磁力線は高度何kmを通過して来ているのか?
それでは、北緯5.21度にあって10:30LT頃に北方磁場最大値を毎日観測するクールーKOUに到着する磁力線はどれくらいの高度を経て到着しているのか、と言うと:
何と、たったの高度14kmです、シアン磁力線ラインがかすかに見える程度です
これは成層圏か対流圏に属するルートであり、電離圏を通過していません!
まとめ:
1.何故、低緯度では10:30LT〜12:30LTに最大値を観測するのか?
KOUは北緯5度、HONは21度、GUAは北緯13度、でありF2高度300kmの地表到着地点19度に近い(HON)かそれより低緯度です
従って、これら3観測地点は電離層の影響を受けにくいのでは?と考えられます
特にKOUに至っては成層圏か対流圏を通過して来る磁力線の磁場を観測している事になります
2.この辺りを考察する事によりLT10時台頃に最小値を観測する中緯度と最大値を観測する低緯度に関するモデルが出来そうに思えますが、ここは、もうひとつ表をまとめたい、と考えています
それは、各観測地点の北緯と北方磁場強度平均値と最大値最小値の差分平均値の表です
何故、差分平均値はどこでも50nT程度になるのだろうか?という事なのですが、まずは表にまとめてみます
MEA,VIC,CLF,OTT,KAK,HON,GUA,KOU(これは高緯度から並べた順)各観測点についてまとめます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です