4月度その20 世界の北方磁場強度シリーズ ➡ シャンポンCLFの地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取る!
世界の北方磁場強度シリーズ ➡ シャンポンCLFの地磁気変動3年間を調べ、foF2値マップを取る!
世界各地の北方磁場強度測定です、今回は最終でシャンポンCLFですが、4月2日から4日の内4月3日データが公開されておりませんで3日間波形解析はスキップです
しかし、foF2値マップはシャンポンCLFでも添付する事と致しました
お付き合い頂ければ幸いです
まず、電離圏とバンアレン帯です
図a:電離圏とfoF2とは「電離層(Isonosphere)について解説」さんより:
Y軸は磁気赤道上空と思われます(但しブログ追加のGOES衛星は地軸赤道上空)
南緯30度西経60度を中心とするブラジル磁気異常では、地磁気が弱く内帯の端は高度200km程度まで降下しています
これより太陽に向かって上空ですと約9万kmの所に太陽風と地球磁気圏のぶつかり合うバウショック、約38万kmに月、約150万kmのラグランジュL1ポイントではDSCOVER衛星が太陽風を観測しています
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1.世界観測点マップと磁気赤道上の磁力線高度マップです
まず、世界まとめマップから全体の位置関係の把握です
図1:世界観測点マップ
中央横の緑ドットラインが、磁気赤道_2021です
図2:各観測点の磁気赤道上の磁力線高度マップ
高度300kmにF2層、高度2,000kmにバンアレン陽子帯、3,000kmに電子帯(図bより)
foF2値マップは、CNB/BSL/TUC/FRD/CLFを含む、より磁力線高度が低い観測点について提示致します
2.シャンポンCLF3年間の北方地磁気変動と最大値最小値カウントグラフとfoF2値マップです
観測期間は、2019年4月2日から2022年3月31日の3年(365x3日)です
図3:
Y軸はピッチ100nT、縦幅全体で500nTに揃えています
このグラフに表示された有効日データのみを使って24時間の最小値・最大値出現時刻と回数の統計グラフをとると、
図4:
凡例にあります「● ピーク数=1+2」は:
第1ピークはシアンでシアンピークは1ヶ所のみ、第2ピークのマジェンダには2ヶ所ピークがある、を意味しています(合計でピーク数は3)
ピーク定義は、平均値を少なくとも2h連続して超えるパターンであって、かつ1hでも平均値を下回ればそのピークは脱出した、としています
「● ピーク数=1+2」は中緯度の特徴です
今回、カウントグラフではZeroカウント位置を示しています
CLFでは、ゼロヶ所は1ヶ所のみで、LT4.2時台にシアンゼロを付けています
現時点で分からないのは、中緯度においてマジェンダがダブルピークを付ける原因なのです、マジェンダですから最大値観測であって何故これが中緯度で12h振動するのか?が分からないのです(低緯度でマジェンダは24h振動)➡ 何故、23.2時台と7.2時台にマジェンダピークが来るのか?という事です
シャンポンCLFで、電離圏F2層は関与している可能性がありますのでfoF2値マップをアップします
図5:シャンポンCLFの第1ピーク観測時刻LT10.2時台の中央値LT10.7時におけるfoF2値マップ(CLFのLTはUTと同じ)
図6:シャンポンCLFの第2ピーク観測時刻LT23.2時台の中央値LT23.7時におけるfoF2値マップ
図7:シャンポンCLFのシアンゼロ観測時刻LT4.2時台の中央値LT4.7時におけるfoF2値マップ
中間のまとめ:
1.中緯度の特徴であるピーク数「● ピーク数=1+2」におけるマジェンダのダブルピーク原因を解明する事が最も重要である、と考えています
2.電離圏F2層がどのように関与しているのか、ですが(図4参照):
太陽光圧によりマジェンダがLT7.2時台から上昇する所を、太陽光によりF2層が成長し生成されたプラズマによるジャイロ運動が巻き付き、従って磁場は減衰し、シアン第1ピークに置き換わったのです
従って、シアン第1ピークの観測時刻はマジェンダが第1ピークとなるハズだった時刻と一致するのです、これは低緯度ではマジェンダが第1ピークとして観測されている時刻で、両者ともにLT10時台〜11時台に第1ピークを付ける原因がここにあります
3.従って分からないのは、何故LT23.2時台にマジェンダピークが来るのだろう(CLFの場合)、に絞られます
LT23.2時台に第2マジェンダピークが来るのは、フェアバンクス・カレッジCMOの第1ピークがマジェンダでLT23.1時台である事を連想させます
4.少し見えてきた気がします、頭の中を整理して5月からまた再スタートします ➡ しかし、その前に4月の結果を世界まとめマップにまとめます
尚、地磁気データはINTERMAGNETさん [The INTERMAGNET Vision and Mission] 経由で各地磁気データを世界の各観測点さんからダウンロード、
GOESデータはNOAAさん [GOES Magnetometer | NOAA / NWS Space Weather Prediction Center] からダウンロード、
foF2世界マップはオーストラリア政府Space Weather Serviceさん [SWS - Global HF - Ionospheric Map] からスクショしています
ここに皆々さま方に深く感謝申し上げます
以上、お付き合い頂き、誠にありがとう御座いました
感謝です!